グランド・ジョー
―2016年公開 米 117分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「スモーキング・ハイ」のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督によるドラマ。ニコラス・ケイジ主演。(KINENOTE)
あらすじ:荒野と山に囲まれた地方の村。過去に何度も刑務所に入れられたジョーだが、今は伐採業者として順調な毎日を送っている。ある日、仕事を探しているという15歳の少年ゲリーと出会い、日給制で雇うことに。だが、ゲリーの家は貧しく、酒に酔うと暴力を振るう父親ウェイドに給料をことごとく奪われる。それを知ったジョーだが見て見ぬふりをする。一方、酒場でジョーに殴られたことを恨む男性ウィリーは、ジョーへの復讐に燃え……。(KINENOTE)
監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン
出演:ニコラス・ケイジ/タイ・シェリダン/ゲイリー・プールター/ロニー・ジーン・ブレヴィンズ/エイドリアン・ミシュラー
ネタバレ感想
ジョーが面倒をみてやる少年ゲリーはタイ・シェリダンという役者が演じてる。この人、『レディプレイヤー1』とか『ゾンビ―ワールドへようこそ』の人だよね。最初、バリーコーガンかと思ってしまった。なんか似てる。まぁそれはおいといて、われらがニコラスケイジさんの地味地味作品。
最初アクション作品かと思ってたら、人間ドラマ的内容だった。ケイジ氏が演じるジョーは犯罪歴があるものの、今は森林伐採をする会社を営む屈強な男。従業員たちや街の人たちに対する面倒見がよく、信頼され、慕われている。
困った人は助けたい性格のようで、娼館の女をDV親父からかくまってやったり、DV親父のせいで家庭崩壊しているゲリーを父親のように面倒みてやったり、いい奴だ。もしかすると本人も、父親から虐待されてたのかもしれんぁと思わせる。彼は生きることに疲れているように見えるし、希望を見出してないような感じで日々を生きている。
真面目に働いてはいるものの、何か鬱屈を抱えているようで、娼館の吠えまくる犬には、自分のブルドックをけしかけて噛み殺させるし、酒場で喧嘩を売ってくるアホにも容赦はしない。この酒場のアホとは過去に確執があるらしく、報復で銃撃を受けることもあるなど、なかなかバイオレンスな日々を送っている。
そんなケイジ氏がなかなか渋くてカッコいい。しかも、ゲリーや従業員たちには優しく接しているわけで、そういう意味では弱者の味方でもある。そのダークな親分ぶりがかっこいいのだ。
話自体は暗いしさほど面白くないんだけど、こんなにカッコいいケイジ氏を見るのは久しぶりだ。というか、ここ1か月くらい(2020年8月現在)はなんだかニコラスケイジ病みたいなんにかかって、彼の駄作を見まくってて、彼の虜になっちゃってる俺だからそう思うのかもしれんが(笑)。
にしても、アメリカの田舎町って本当に生きる希望がない場所に見えてしまう。何でなんだろうか、こんなところで一生送りたくないなぁと思わせる。フィクションだし、俺は実際のアメリカの田舎に行ったことないので本当のところはようわからんけど、他の作品も観てみるに、ある程度の現実を描いているんだろうなとも思う。
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