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リトアニア映画 悪魔の世代 ネタバレ感想

悪魔の世代
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悪魔の世代

市長選挙に出馬しようとしてた警察署長が、友だちの検事が殺されたことにより自身の身辺も危うくなっていく話。なかなか不道徳な権力者たちのジタバタが気色悪い。ネタバレあり。

―2023年公開 立 114分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:30年前、ソ連の支配が及んだリトアニアを生き延びた人々が、現代になっても過去の亡霊に苦しめられていく様と、次々に起こる奇怪な連続殺人事件の真相を追う社会派ミステリー。55歳の警察局長ギンタスは市長選への出馬を決意した途端、昔の仲間が次々に殺され恐怖にさいなまれていく。出演は、ギンタスをヴィータウタス・カニウソニス、捜査官シモナスをアイニス・ストーピルスティス、市長ラサを「ミッション・インポッシブル」「ハンニバル・ライジング」のインゲボルガ・ダプクナイト(インゲボーガ・ダプクテイナ)。監督は「マシンガン・ツアー ~リトアニア強奪避航~」のエミリス・ヴェリヴェス。特集『カリコレ2023/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2023』にて上映。(KINENOTE)

あらすじ:引退を目前に控えた警察局長のギンタスは、市長選挙への出馬を決意する。彼は長年にわたって街を統治してきた政治エリートたちと強い結束をもっていた。だが、彼が立候補を表明したその夜、ギンタスの親友だった地方検事に凄惨な死が訪れる。司法長官事務所は若くて野心的な特別捜査官シモナスを派遣する。共に捜査に乗り出すギンタス。だが、姿の見えない殺人者によって、次々に変死体が積みあがっていく。犠牲者の遺体のそばで見つかる奇妙な物体の意味を知るのはギンタスだけ。旧ソ連のルーブルの札束、ヘラジカの切断頭、遺体に塗られた蜂蜜――これらは、30年前の真実へとつながる。希望にあふれていた彼と仲間たちが血と欺瞞で築き上げた偽りの楽園へと。隠ぺいされた過去の恐ろしい事件が明るみになるにつれ、ギンタス、かつての仲間、そして街の人々は、恐怖の嵐へと巻き込まれていく。(KINENOTE)

監督:エミリス・ヴェリーヴィス
出演:インゲボルガ・ダプクーナイテ/ヴィータウタス・カニュショニス/ヴァイドタス・マルティナイティス/トマ・ヴァシケヴィチューテ/アイニス・ストルピリシティス

ネタバレ感想

レンタル配信で鑑賞。リトアニア映画って珍しいなぁ。主人公の警察署長は最初っからどうかしてる男で、自分の子供に銃の撃ち方とか教えちゃってる。これがラストに効いてくるわけだが、こんな奴が警察署長で、しかも引退して市長選に出ようってしてるところが何ともねぇ。

彼の対抗馬となる現役の女市長、そして友だちだった検事、神父、判事ら、どいつもそれなりの社会的地位を有してるんだけど、こいつら旧ソ連時代に何かをしてたらしく、自分たちのしでかしたことを隠蔽した過去があるのだ。しかも、殺人まで犯して。

で、どうやらその殺人者が署長たちに復讐を果たすためにうごめいているらしい。署長は躍起になって殺人犯を捕まえるために、自身の権力を使って暴走を始める。その様が実に醜い。んで、いろいろ頑張って犯人を突き止めた! どうやら相手は過去の隠蔽工作をした際に口を封じるために暴行したメディアの人間らしい…、と思ったら、実はそいつはもう死んでいた。

じゃあ誰がって思ったら、彼らの行いを暴こうとした女性=署長らが殺した女の息子が犯人だったのだ。しかも、その犯人が殺人事件の捜査をしてた男だったという。

その展開自体に驚きはないものの、ともかく因果応報というか、署長も殺された他の奴らもクズには違いないわけで、そうした権力者たちがぶっ殺されたからと言って同情も糞もなく、要するに出てくる主要人物がほとんどクズ人間。

彼が若い頃にそうしたクズな将来を生きるようになったのは、保身のため、そしてその保身をしたくなるような状況に陥ったのは、その時代の自分たちが生きた国の体制と空気の影響によるものだったんだろうなぁということを教えてくれる作品であった。

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