デス・ウィッシュ
チャールズ・ブロンソン主演、デスウィッシュシリーズの第一作目、『狼よさらば』のリメイク。自警団としての主人公の噂がネットによって拡散されている点など、今風にうまくアレンジされている作品と感じた。主演はブルース・ウィリス。オリジナルとの違いについて書いてます。ネタバレあり。
―2018年公開 米 107分―
解説:1974年製作のアクション作「狼よさらば」を、ブルース・ウィリス主演、「ノック・ノック」のイーライ・ロスの監督によりリメイク。外科医ポールの留守中に家族が襲撃され、妻は殺され娘は昏睡状態に。一向に捜査が進展せず、ポールは自ら復讐に乗り出す。外科医と処刑人2つの顔を持つポールをブルース・ウィリスが演じるほか、「マグニフィセント・セブン」のヴィンセント・ドノフリオ、「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」のエリザベス・シューらが出演。(KINENOTE)
あらすじ:犯罪が多発し、シカゴの街は警察の手に負えない無法地帯と化す中、外科医ポール・カージー(ブルース・ウィリス)は犯罪に巻き込まれた救急救命の患者を診ている。患者の生死に立ち会い続ける彼にとって、幸せに満ちた家庭だけが唯一の平穏の地だった。しかしポールの留守中に何者かが家を襲撃し、妻を失い、娘は昏睡状態に陥ってしまう。警察の捜査は一向に進展せず、怒りの限界を超えたポールは自らの手で復讐を果たすべく、銃を取り危険な街へ繰り出していく。(KINENOTE)
監督:イーライ・ロス
出演:ブルース・ウィリス/ヴィンセント・ドノフリオ/エリザベス・シュー
ネタバレ感想
適当なあらすじ
医師、ポール・カージー(ブルース・ウィリス)には美人な妻と娘がいて、彼女らと幸せに暮らしていた。ところがある日、彼が仕事で家を留守にしていた際に、自宅に強盗が押し入り、妻は射殺され、娘も意識不明の重態になってまう。警察の捜査はさほど進展がないし、妻子のことを思うとやり場のない怒りを感じ、どうすればいいかわからなくなるカージー。そんな日々の中でも、街には常に暴力が溢れている。
またある日の仕事中、銃撃戦で負傷した男を手術することになったカージー。男は死んだが、彼が手術室に落とした拳銃をこっそり拾って自分のものとした。そこから日夜、射撃訓練に勤しむカージー。彼は自らの手で街にはびこるダニどもを抹殺すべく、自警団になることを決意したのだ。
ある夜カージーは、路上で暴れるチンピラどもを始末した。その一部始終を撮影していた人間により、彼の行動は動画で拡散される。パーカーで顔の見えないカージーは、“死神”と世間のうわさに上るように。その後もうまく姿を隠しつつダニどもをしらみつぶしにしていたカージーは、ことの元凶となった、チンピラどもを抹殺する手がかりを得る。そこから彼は、血みどろの復讐戦に突入していくのであったーーというのが超適当なあらすじ。
オリジナルの『狼よさらば』との違い
以下、『狼よさらば』の内容もネタバレするのでご注意を!
オリジナルと異なる部分をいくつか紹介。まず、妻子がいる自宅に強盗が押し入るシーン。オリジナルでは、奥さんが殺されるまでの描写がもっと長いし、娘はレイプされちまって精神的におかしくなってまう。つまり、描写が残酷。今作ではその辺がすごくあっさりとしていた。
また、オリジナルではカージーが真に殺したかった妻子に暴力をふるった強盗犯は出てこないのである。今作のように、きっちりと復讐は果たせていないのだ(確か)。
大きく異なるのはその2点か。あとは、カージーは設計士だか建築家という設定だったが、今作では医者になっている。物語も医者であることが活きるような展開になっていた。
作品にこめられたテーマも違うんだろうなと思う。オリジナルは普通の男だったカージーが、自警団としてドンドン腕を上げていき、自ら暴力行為を煽って相手を射殺するような、狂気を感じさせる男になっていく様が描かれていた。が、今作は妻子を殺された男のリベンジムービー的な要素のほうが色濃く感じる。たまたま犯人を特定できるチャンスを得て以降は、完全にリベンジムービーだ。
アメリカでは簡単に銃が買えることを表現している!?
てなことで、どっちがいいか悪いかというのは好みの問題だ。だからその辺はどっちでもいいとして、今回のリメイクで一つ疑問に思ったことがある。カージーはある男の銃を拾って手に入れる。つまり、盗品だ。彼の名義で登録された銃ではない。彼はその銃でもって、射撃訓練を行うわけだが、弾丸はどうやって手に入れたんだろうか? 射撃場なら弾丸くらい置いているだろうけど、許可証のない人でも弾丸購入できるんか? それとも射撃場の銃を借りて撃ってた?
その辺がよくわからない。最終的に彼は自分の名義で銃を買うことになるわけだが、最初の盗んだ銃で自警的活動をしている際の弾丸の補充はどうしていたんだろうか。何の審査も必要なしに誰でも購入できるくらい、アメリカでは銃が手に入れやすいということを示しているのかもしれぬが、どうなんだろう。
娘役のカミ・モローネが美人
今作で一番すばらしいと思ったのは、娘役の女優、カミ・モローネがメチャクチャ美人だったということだ。動いている姿が短い間しか見られないのが惜しい。
デスウィッシュシリーズはB級的面白作品です
ちなみに、オリジナルの『狼よさらば』の続編シリーズは、完全に自警団姿が板についたカージーが暴れまくるアクション映画になっている。俺は『狼よさらば』よりも、それ以降の『ロサンゼルス』『スーパー・マグナム』『バトルガンM‐16』『狼よさらば 地獄のリベンジャー』と続く各続編がB級的でとても好き。中でも『スーパー・マグナム』以降がよいので、いずれこのブログで紹介できればと思う。需要はないと思うが(笑)。どの作品も、昔は地上波でよく放映されてたよなぁ。
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