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映画『パージ 大統領令』ネタバレなし感想 祭りの日だけ一線を超えるクズどもの話

パージ大統領令
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パージ 大統領令

シリーズ3作目。前2作も含め、設定はけっこう面白いし、描かれる内容も悪くはないんだけど、なんか心に残らない。この法律が成り立つところがおかしいと思っちゃうからだろうか。ネタバレなし

―2017年公開 米 109分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:年に1度、12時間だけ全ての犯罪が合法化される法律“パージ”を巡る全米大ヒットサスペンス第3弾。パージ支持派と反対派に全米を二分した大統領選の最中に実施されたパージの夜、上院議員ローンと護衛係レオは、無法地帯と化した路上に放り出される……。出演は「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のフランク・グリロ、『LOST』のエリザベス・ミッチェル。メガホンを取ったのは、全2作に引き続きジェームズ・デモナコ。(KINENOTE)

あらすじ:オーエンズ牧師率いる極右政権NFFAが支配するアメリカ。政府は犯罪抑制の最終手段として、新たな法律“パージ”を施行。これは、1年のうち12時間だけ、政府や警察が活動を停止し、殺人を含めたあらゆる犯罪が合法化されるというものだった。その結果、全米の犯罪率が1%未満にまで低下するという目覚ましい成果を挙げ、政府はパージこそがアメリカを偉大にしていると容認していた。だが、パージは貧困層や弱者を排除しようとしていると訴える無所属のローン上院議員(エリザベス・ミッチェル)らの台頭により、今や国内は賛成派と反対派に分断され、その是非を問う大統領選が進行中。両陣営が激しく争う中、世界の運命を左右する新たな12時間が幕を開ける。警察も病院も機能しないパージの夜。NFFAの暗殺計画からローン上院議員を守るため、レオ(フランク・グリロ)は護衛係を務めていた。しかし、潜んでいた裏切り者の手によって、2人は暴力と混沌に満ちた首都ワシントンD.C.の路上に放り出されてしまう。怪しげな武装集団に追われることになったローンとレオ。果たして2人は、無法地帯と化した12時間を生き延びることが出来るのか……?(KINENOTE)

監督・脚本:ジェームズ・デモナコ 出演:フランク・グリロ/エリザベス・ミッチェル/ミケルティ・ウィリアムソン/エドウィン・ホッジ/ベティ・ガブリエル/ジョセフ・ジュリアン・ソリア

設定は面白いし、描かれる内容もいいんだけど

設定は奇抜だし面白いんだけど、なぜか俺の心に残らないシリーズの3作目。今回は前作の主人公が大統領のシークレットサービスになっている。回を追うごとにスケールはでかくなっているけど、基本やっていることは同じ。

法律によって一年に一度、殺人でもなんでも、どんな犯罪をしてもお縄をちょうだいしない祭りの日がある。それがパージ法とかいう法律によってできた、パージの日だ。その日は夜から朝にかけての12時間、人々は好き勝手なことをしても犯罪に問われない。

そもそも、治安維持をする警察とか、怪我をした時に駆け込むべき病院は、その半日だけ完全休業になっている。法律の内容には一応いろいろと縛りをかけた条件があるものの、基本的には誰もがやりたいことをやれる日だ。そうすると、人間はどういう行動をするのかっていうことが描かれるシリーズ、なんだと思われる。

個人的には、前作の『パージ アナーキー』を面白く観た記憶がある。だけど、全然内容覚えてない(笑)。さらに記憶をさかのぼると一作目はあの、イーサン・ホークが主演している。彼も役を選ばずにいろいろな映画に出てるよね。

人を殺した次の日は普通の生活がある

で、このシリーズはけっこう政治的というか、今のアメリカ社会を風刺しているような面白設定がいろいろあるように観られるんだけども、なんかなぁ。繰り返すけど、個人的には何も心に残らないんだよね。

だから、本作も楽しんで観られたんだけども、やはりそのうち内容を忘れてしまうんだろう。なぜそうなのか。いろいろ考えるに、このシリーズを観ていつも思うのは、一日だけ合法的に犯罪をしていいなんていう世の中がなぜ成り立つのかってことだ。

犯罪をしたい人は日々しているだろうし、せざるを得ない背景もあるんだろう。だから、犯罪をするわけだ。いっぽう、しないでいる人はある意味では日々、いろいろのストレスを抱えていてそれでも我慢しているわけだよね。だからこそ、法律が適用されるその一日が、ヒャッハーできるウキウキな日になるのはわかる。

1日だろうが1年だろうが、やっていることは同じ

わかるのだが後者のほうって、祭りの日は自分の身元がばれないようにマスクかぶったりして好き勝手やるんだけども、次の日は普通に会社や学校に行くんだよ(笑)。行けるかな、普通の顔をして。そういうもんだろうか。

そういうもんだとしたら、前者の犯罪者とさして変わらんような気もするのである。だって、犯罪を犯しながら日常は何食わぬ顔して生きているんだからねぇ。

なんか感想らしい感想にもなっていないのだが、これ以上言及する気にもならんので、やめとく。

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主人公側が、街を徘徊するイカれた奴らからどうやって生き延びるかーーというのを見せるという意味では、やっていることはシリーズを通して同じ。ギャングのディミトリーがかなりの強者で、政府が送り込んできた傭兵たちと互角以上に戦っちゃってるところにかなり無理があるような気もするが、その要素を抜いちゃったら他に面白味はない。
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12時間だけあらゆる犯罪が合法になるパージ法が適用されるアメリカ。人種差別の嵐が吹き荒れる最中で、パージに乗じて過激派が暴走。終わりのない犯罪行動が開始される。主人公の移民であるメキシカンたちは、皮肉にも故郷の国境を目指すことになる。現在のアメリカを風刺しつつもいつものテイストの話が繰り広げられるが、別に面白くないです。
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