スポンサーリンク

映画『デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2』ネタバレ感想 結末も面白い

スポンサーリンク

デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2

前半と後半のイメージがガラッと変わる変な映画。鑑賞後に思ったのは、人間は目糞鼻糞だってこと。面白い映画だったと思います。ネタバレ全開。結末にも触れてます。

―2006年公開 米 109分ー

解説:ヘヴィ・ロック界の大物ミュージシャン、ロブ・ゾンビが監督したホラー映画「マーダー・ライド・ショー」の続編。殺人一家ファイアフライ家の人々が、復讐を誓うアウトロー保安官に追われながら逃避行の旅に出る。出演は前作と同じくシド・ヘイグ、ビル・モーズリイ、シェリ・ムーン・ゾンビ。(KINENOTE)

あらすじ:人里離れて生活していたファイアフライ一家は、ワイデル保安官(ウィリアム・フォーサイス)率いる武装警官たちに襲撃され、銃撃の中で目覚める。ママは捕獲され、オーティス(ビル・モーズリイ)と妹のベイビー(シェリ・ムーン)だけは脱出に成功し、田舎のモーテルに身を潜める。お尋ね者となった兄妹はそこでも旅回り中のバンドメンバーを襲い、なぶり殺しにする。その後、父親のキャプテン・スポールディング(シド・ヘイグ)と合流し、人々を殺戮しながらの逃避行の旅に出る。かつて自分の兄弟を一家に殺されたワイデル保安官は、憎悪に燃えるあまり、徐々に捜査を逸脱してゆく。ワイデルは、スポールディングが懇意にしている売春宿の主人を脅し、三人を捕えるのに成功。彼らは激しく拷問されるが隙をついて逃げ出し、再び旅を始める。行く手には武装した警官隊が待ち構えているが、銃を手にした三人はためらわず突進してゆくのだった。(KINENOTE)

監督・脚本:ロブ・ゾンビ
出演:シド・ヘイグ/ビル・モズリー/シェリ・ムーン・ゾンビ/ウィリアム・フォーサイス/ダニー・トレホ

スポンサーリンク

中盤まではかなりエグイ

一作目は未見なんだけども、何となく興味があったので鑑賞してみた。前半から中盤くらいまでの内容が、かなりエグイ。観ててつらくなる。作風が似ている『悪魔のいけにえ』もけっこうキツイ内容だったけど、本作はもっと精神的に来る。音楽バンドみたいなの組んでる夫婦たち、ともかく酷い殺され方であった。ちょっと男連中がトンマな気もしたけど。

しかし、何でこんなに嫌な気分になるのかって鑑賞しながら考えてみた。『悪魔のいけにえ』も本作も、殺人鬼は人間たちなんだよね。例えば『13日の金曜日』シリーズのジェイソンみたいに不死身っぽい描写なんてなくて、精神がどうかしてると思うものの、彼らはただの人間なんである。そういう自分と姿かたちが変わらない奴らが、非常に残忍な手口で人を殺すところに、鑑賞した人間は非常な嫌悪を感じるのだろうと思った。

映画『悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』ネタバレ感想 珍作です
残酷描写もそこそこあるホラー映画。シリーズ物なので一作目は観ておいたほうがいいと思います。いろいろ無理があるけども、そこを突っ込みながら鑑賞すると楽しめるのではないかと。一作目も含めてネタバレ全開。 ―2013年公開 米 94分―

↑1作目のことにも触れてます

異形のものではない人間の行為だから恐ろしい

で、『悪魔のいけにえ』以上に本作を見てて胸糞悪くなるのは、こちらに出てくる殺人鬼たちのほうが、外見がもっと人間だからだろう。『悪魔のいけにえ』で殺される人たちは、ほぼ全員、レザーフェイスの手によって犠牲になる。レザーフェイスって皮を被っているし、デカイし、なんか人間ぽくないのである。ところが、今作で主に殺しをする兄妹は人間の姿かたちのまま。ここがより、鑑賞者に嫌悪感を抱かせるのではないかと思う。

ということで、中盤過ぎるくらいまではかなりキツイ内容である。とは言え、観るのをやめることなく続きに目がいってしまうのは、この作品が単純に面白いから。なんで面白いのかっていうと、あの保安官がいるから。あいつがこの殺人家族をきっと、ブチのめしてくれるシーンがあるのだろうと期待するからだ。その期待が、この作品を観続けさせる力になっている。あくまで俺にとっては。他の人がどう思うのかはわからんです。

頑張れ無能保安官!

で、その保安官の話。序盤の襲撃のショボさは何とかならなかったのだろうか。あんだけの人数で屋敷の周囲を包囲しときながら一人殺して母親を捕らえただけ。兄妹には逃げられるわ、部下は死傷者多数だわ、あともう1人の家族、近所の林でウロチョロしてた顔の溶けている人は最後まで見つけられないわ、あの戦略性のない作戦。かなり酷いと思いました(笑)。

まぁでも、それは物語をすすめるために仕方ないことだと勘弁してやるしかない。必死さはさほど伝わってこないものの、保安官はあの手この手、「法律ギリギリの手」も使って、殺人一家の逃亡先を調査するのである。しかし、なかなか手がかりはつかめない。捕らえた母親も家族の逃亡しそうな場所をゲロするどころか、保安官を挑発する始末。その間に逃げ続けた兄妹はボスである親父と合流してしまう。

そして音楽バンド一行も哀れ皆殺しに。旦那の顔から剥ぎ取った皮を自分の顔に被せられた(縫い付けられた?)奥さん、超気の毒な死に様だったよね。もう少し冷静なら助かったかもしれないのに。あの、メイドを追い掛け回すシーンはコメディである(笑)。

俺が法律だ。よって貴様らは死刑!

まぁそんなわけで、保安官はついに一線を越える決意をするんだな。殺し屋? を2人雇い、彼らの悪の人脈を利用して殺人一家の潜伏先を突き止める。しかも、その殺し屋を仲間として連れて行く。もちろんその間に捕まえた母親は抹殺。ナイフを使って自らの手で、刺し殺しちゃうのである。

ちなみに、この殺し屋2人組の1人が、ダニー・トレホであった(笑)。こいつらはすごい。殺人一家に勝るとも劣らぬ残忍な奴らである。しかも戦闘力がかなり高い。なので自信があるらしく、殺人一家の潜伏先に乗り込む前もけっこう余裕をかましている。そこで保安官が彼ら2人に「やつらを甘く見ると死ぬぞ」的な言葉で注意する。

普通の映画だと余裕かましてるこの2人は、けっこうイイ線いくけども油断して殺人一家の返り討ちにあうだろう。しかし、そうはならないのである。この2人は保安官の依頼を見事遂行してのけるのだ。強い。強いのである(笑)。保安官の望みどおり、殺人一家を縛り上げ、保安官が「小便をかけられるよう」にお膳立てしてのけるのだ。すげぇ奴らだ。カッコイイと思った。

ユン・ピョウっていいよね! 映画『ユン・ピョウin ポリス・ストーリー』『検事Mrハー 俺が法律だ!』(ネタばれアリ)
冷凍デスマッチ!!『ユン・ピョウin ポリス・ストーリー』、「俺が法律だ! 貴様ら死刑!」『検事Mr.ハー・俺が法律だ!』。 ユン・ピョウのいかしたアクションを見るならこの2作!

↑俺が法律だ! と言えばユン・ピョウさんでしょ。

立場が逆転したとき、鑑賞者の心理はどうなるか

ということで、中盤の後半から終盤にかけてこの物語は全く別のものになる。ここからがこの映画の本領である。こういう展開にならなかったら、俺はこの作品を面白いとは思わなかっただろう。どうなるかというと、保安官が殺人一家に対して、これまでの犠牲者に成り代わって、拷問を行うのである。

保安官は女殺人鬼相手にも、けっこう酷いことをする。容赦なし。で、これを見た自分はどう思ったか。「いいぞ、もっとやれ!」である。保安官に肩入れして、これまでの溜飲を下げている自分に気付く。面白がってみている。

鑑賞中の俺は、殺人一家はこれまで散々酷いことをしてきたのだから、法の一線を越えた保安官のしていることは容認できるし、むしろ当然の行いだと思って見ていた。

この一家は鬼畜だが、家族愛はそこそこあるようで、特に娘は両親にかなり愛されているようで、親父は娘が拷問に合うのをかばおうと必死になる。そういうシーンを見て、ふぅん、とは思う。やっぱりこいつらも人間なんだなって感じに。

でも、あんまり同情的な気持ちにはならなくて、俺は保安官がへまをせずにコイツらを殺しきれるかどうかでハラハラさせられていた。

多分気のせいだが、自分にはそう見えた

この映画が変だなと思ったのは、保安官と殺人一家の立場が逆になってくる頃から、映像がキレイになるのだ。殺人一家が殺しを楽しんでいる中盤までは、まるで70年代後半くらいの作品映像を見せられている感じ。ところが、後半は映像が鮮明になって、最近の作品と大差がなくなったように見える。これは何なんだ? 俺の気のせい?

しかも、これまで出てきた登場人物が誰一人として魅力的に映っていなかったのに、なぜかこの保安官の拷問シーンから殺人鬼女が、可愛く見えてくるのである。これはかなり不思議な体験だった。ここで挙げたことは多分気のせいなんだと思うんだが、意図的だったらそれはそれですごいことだ。ともかく変な体験だった。そこも含めて楽しめたんである。

無能は最期まで無能であった

でも、保安官の拷問作戦は失敗に終わる。ホントこいつ、詰めが甘いし無能。あんだけ殺し屋に「相手を舐めるな」的なこと言っておきながら、自分がそうなっちゃってるんだもん。俺だったら殺人一家を拷問している間も、あいつらが絶命するのを見届けるまでは絶対あの2人を側にいさせると思う。だって、2人ともめっちゃ頼りになるから、安心して拷問を楽しめるでしょ(笑)。

この保安官はそれをしないし、息の根止めてないのに娘をわざと逃がして、嬲り殺して遊ぶために屋敷に火なんかかけちゃう。で、父と息子が死んだの確認せずに外に出ちゃう。ばかだねぇ。んで、これまで見つけられていなかった顔が溶けた変な奴が現れて、やられちゃうのである。ホントにアホです。

そのあとどうなるか。殺人一家は拷問された身。生身の人間だから、息も絶え絶えである。そこを何とか車に乗り込んで、その場から脱出。なぜかさっぱりわからんが、顔が溶けている人は、屋敷の火の中に自ら入っていく。自殺?

ピカレスクロマン的ラスト

時間が経過して夜も明け、一家は逃げおおせたかと思いきや、しばらく進むと行く手はパトカーでバリケードがつくられ道路が封鎖されている。そして、銃を構えるたくさんの保安官の姿が。そこで映像がスローになって、死地に向かう3人の表情が映される。幸せそうな表情をしながら銃を手に取り、待ち構える敵の群れに突っ込んでいく3人。この悪役の散りざま、これは数々のピカレスクロマンのオマージュだろうか。

笑えるなぁ。と思いました、このラスト。人間は立場が変われば同じことするんだし、目糞鼻糞だよね、本当に。ということで万人にはおすすめできないけど、面白い映画だったと思います。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました