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映画『グレートウォール』ネタバレ感想 万里の長城は特にグレートではない(笑)

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グレートウォール 長城

思っていたよりも面白かったのは、劇場に足を運んだからか。突っ込みどころはいろいろあるけども、個人的には『キングコング』よりもよかったな(笑)。グレートウォール、万里の長城が舞台なんだけど、実はあんまり長城は活躍していないようにも思える。ネタバレあり。

―2017年 中=米 103分―

 

解説:「HERO」のチャン・イーモウ監督が「ジェイソン・ボーン」のマット・デイモンを主演に迎え、万里の長城に秘められた伝説の戦いを活写する歴史アクション。金や名声のため世界を旅する傭兵ウィリアムは、中国で60年に一度現れる謎の怪物と対峙する。2D/3D上映。共演は「ファイヤー・ストーム」のアンディ・ラウ、「ポリス・ストーリー レジェンド」のジン・ティエン、「タイガー・マウンテン 雪原の死闘」のチャン・ハンユー、「ジョン・ウィック」のウィレム・デフォー。(KINENOTE)

あらすじ:金や名声のために世界中を旅する傭兵ウィリアム(マット・デイモン)は、20数名の部隊とともに半年に及ぶ旅の末、ようやくシルクロードの中国国境近くにまでたどり着く。だが部隊は砂漠地帯で馬賊の襲撃を受け、多くが命を落としてしまう。真夜中、闇に身を隠していた部隊は謎の獣に襲われる。ウィリアムがとっさに剣を手にし、その獣の手首を切り落として退散させるものの生き残ったのはウィリアムとトバール(ペドロ・パスカル)だけだった。翌日、再び馬賊に追われた二人は、荒れ果てた大地をひたすら馬で駆け抜け、やがて彼らの目の前に長く、巨大な城壁が現れる。その城壁こそ万里の長城であった。馬賊が後方に迫るなか、二人は武器を捨て、長城防衛の命を受ける禁軍に降伏することを選択。長城の前線基地ではウィリアムらの処分を決める会議が開かれる。即刻処刑すべきという武将たちの声が大勢を占めたが、戦略を司るワン(アンディ・ラウ)はウィリアムが持っていた獣の手に興味を示し、彼らの利用価値を示して処刑を思いとどまらせる。ワンは、ウィリアムを襲った獣の正体は二千年前から60年に一度現れ、幾度となく中国を襲ってきた伝説の怪物、饕餮(とうてつ)であり、万里の長城が築かれた最大の要因であることを明かす。饕餮が長城を超えて都に迫れば国の滅亡が避けられないばかりか、人類すべてが食いつくされてしまう。饕餮の大襲来を止めようと、都を守る禁軍の全部隊が万里の長城に集結していた。やがて饕餮の襲来を知らせる狼煙が一斉に上がる。巨大な地響きとともに遥か山々の向こうから何千、何万もの饕餮の大群が長城めがけて怒涛のごとく押し寄せてきた。訓練され統率のとれた禁軍の各部隊は、女性司令官リン隊長(ジン・ティエン)を筆頭におぞましい怪物たちに向けて様々な攻撃を開始。弓の名手であるウィリアムも戦いに加わり、禁軍は饕餮の襲撃の第一波をやり過ごすことに成功する。戦いを終えたウィリアムのもとにバラード(ウィレム・デフォー)という西洋人が現れる。彼は武将たちに英語とラテン語を教える傍ら、中国で発明された黒色火薬を盗み出そうと画策していた。欧州ではまだ入手不可能だったこの火薬を手に入れようと多くの者たちが中国に派遣されていたが、国は火薬やその調合方法を最高機密として国外への持ち出しを固く禁じていた。ウィリアムもこの火薬を欲していたことを知ったバラードは協力関係を持ちかけるが、ウィリアムはその提案を拒否。彼は、禁軍の戦いを目の当たりにし、その気高い自己犠牲の精神に心動かされ、自分の目的のためでなく世界を守るために戦うことを決意していた……。(KINENOTE)


監督:チャン・イーモウ
出演:マット・デイモン/アンディー・ラウ/ジン・ティエン/エディ・ポン/ペドロ・パスカル/ウィレム・デフォー

 

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宋王朝は北方民族と戦ってたのではない

舞台は11世紀くらいの中国、宋王朝(多分、北宋)の時代らしい。宋は後にあのチンギス・ハン率いるモンゴルに滅ぼされる王朝(滅ぼされるのは南宋)なわけだが、その前から遼だの金だの、後に征服王朝として中国に国を建てる北方民族に悩まされていた王朝である。

でも、この作品において皇帝直属の軍隊である禁軍が戦うのは、なんかよくわからないトカゲみたいな魑魅魍魎なんである。つまり、史実にはない隠された伝説のお話。実は宋王朝が万里の長城を防御ラインとして戦っていたのは、北方民族ではなくUMA(未確認生物)であるモンスターたちであったというぶっとんだ話なのである。

ちなみにこの饕餮(とうてつ)なる生物は中国に実在する古代の書物『山海経』に出てくるそうです。

そこに西洋人の傭兵部隊であるウィリアム(マット・デイモン)と相棒がやってくる。こいつらは中国の火薬を何とか西洋に持ち帰ろうとはるばるやってきたのだ。はるばるというか、命からがらか。まぁいいや。で、いろいろの事情がありつつ禁軍とともにモンスターと戦うことになるという。

そんなに複雑さもないしシンプルな物語なんで、詳しく解説しても仕方ない。だからこの作品について楽しく突っ込んでいこう(笑)。

なかなか美しい壁と軍隊ですね

まず、序盤の戦いで禁軍の対モンスター向けに用意していた戦略と、禁軍を打ち破って壁を越えようとするモンスターの特徴が描かれる。禁軍は青とか黒とか赤とかいろいろの鎧で色分けされた軍隊で、それぞれに役割が。そして、投石機だの火薬だの、殺傷力の高い武器も壁のいたるところに設置されていて、人間相手だったら難攻不落ぽい感じ。防衛線としてのたたずまいは非常にカッコいいのである。しかも、はるか彼方、肉眼ではわからないほど向こうまで壁は延々と続いている…。

で、戦闘開始。個人的には女性だけで組織されたリン隊長(ジン・ティエン)率いる青色の鎧の部隊が凛々しくてカッコイイと思った。でもさぁ、あのバンジージャンプみたいな飛び込み台、数が少なすぎだろ。あと、あの戦法というか部隊の兵士たちの身のこなしとかカッコいいんだけど、無駄死にすぎねぇか(笑)。不必要な戦法だと思った。考案したのがアンディ・ラウ扮する軍師のワンだとしたら、あれは失策ではなかろうか。

でも、このリン隊長は語学も堪能で有能みたいなので、後に将軍に昇格する。でもなんかねぇ。ジン・ティエンが悪いんじゃないけど、全編通して、この女将軍が別の女優さんだったらもっとよかったなぁと思った。

彼女はキレイというよりはどっちかというと可愛い感じのする女優。中国および香港にはもっとキリっとした感じの美人の女優がいると思うんだがなぁ。そういう人にあの役を演じてもらいたかったと思う。

まぁいずれにしても、あの戦法は全然効果がないでしょ。だって、モンスター軍の歩兵みたいな奴らは目が弱点なのであって、あんなバンジーからの突っ込みで目に致命傷あたえるのは至難だし、実際効果の少ない奴らの体を傷つけているだけで、兵士のほとんどは食われちゃってるじゃん。

どう考えても負け戦だろ(笑)

さらにだね、あの大群が押し寄せる描写どうなのよ。モンスター軍の数多すぎでしょ。あんなもん防げるかボケ、と思いましたよ(笑)。スペクタクル感出したいにしても、多すぎ。だって、ウィリアムと相棒が一体をなんとかぶっ殺して禁軍に認められるシーンがあるけども、一匹倒すのにあんだけ苦労してんのよ? あんな数に押し寄せられたらどうしようもないと思うのである。ちょっとあれは過剰描写だと思った。ラストまであの数は減らないんだけども(笑)。

グレートウォール、破れる!?

とは言え、禁軍はいろいろ頑張って何とか中盤まで耐えるし、前回、60年前の襲撃よりも知能が高くなって進化しているモンスター軍の弱点も把握するに至る。これはウィリアムの活躍によるところが大きいのだが、いずれにせよ何とかなりそうじゃんと思わせるんだが、実はそれはモンスター軍の陽動作戦であったことが判明。実はモンスターたち、壁の下に穴を掘り続けていたのである!

オイオイオイオイ

ダメでしょ。それ。あんな長いトンネル掘られてて気づかないとかヤバいだろ。そのくらい想定しろや(笑)。長城グレートじゃないやんけ。どこがグレートなんですか!

にしても、今の状況はヤバい。なぜならすでに、掘られた穴でモンスター軍たちは宋の首都である開封(作中では汴梁となってた)に向かっているらしいことがわかるから。

オイオイオイオイ

気づけよ君たち。あの大群だよ。はっきり言って君たちより数多いよ? しかも穴はさして広くない。あれだけの数が穴を通過するわけだからかなりの時間かかるはず。気づけよボケカスイモと思います。ということで、禁軍はモンスターたちを追わなくてはならない。だからラストの舞台はグレートっぷりをあまり発揮しなかったウォールではありませぬ。

いざ、首都決戦へ!

しかしそれはいいでしょう。仕方ない。覆水盆に返らず。グレートでないウォールは静かに破られた。無血開城に近い戦法で破られた(笑)。前向きにならなくては。どうする!? いかにして首都に迫るやつらに追い付けばいいだろうか?

そこでワンさんが出した答えは、気球である。超巨大な、人が乗れる天灯である! 首都までの距離はおよそ800里(と字幕では言ってたと思う)らしい。800里!? 1里ってたしか4キロ満たないぐらいだったような。単純に計算すると800×4で3200kmか。

オイオイオイオイ

無理でしょ。気球ってそんなに長距離飛べるの? マジ? 行けるとしても、ちゃんと試してないから人を乗せて飛べるかわからないらしく、実際飛び立った何隻かは墜落している。しかも、積載人数は多くてもわずか4名程度なんだけど(笑)。

オイオイオイオイ

君たち何しに行くのかね。なんとか飛行できている天灯は20機もいない。てことは首都に向かう禁軍は総勢100人もいないわけだ。それがあの大群の所に行って何ができるんだろうか。

リン将軍が言ってた大儀のためでありますか。恐れ入ります、本当に…。にしても、もう少し説得力のある描き方してほしいなぁ(笑)。

ちなみに、これまでの計算は日本での1里の話。実は、中国の1里はわずか500mなんだそうだ。800×500…400000m。キロ数にして400km…。うーん。微妙だ(笑)。そもそも長城と開封ってそんな近くないと思うの。

日本の1里だと遠すぎるようにも思うし、中国の1里だと近すぎるような…。でも、中国計算のほうが現実的かな。どっちにしても、問題は距離より速さだよな。気球ってそんなにスピーディに進めるんだろうか。悪路を馬なり徒歩なりでいくよりは早そうだけど…。

とか思いながらも、ウィリアムとリンとワンと厨房担当の役立たず(一応、成長して自爆してくれます。「さよなら、天さん」的に?)は首都へ向かい、いろいろあってモンスターの女王である司令塔的存在を爆殺するのだ。めでたしめでたし…!

オイオイオイオイ

一行がたどりついたとき、すでに首都、蹂躙され尽くしてるやんけ。ほぼ廃墟だろ、これ(笑)。皇帝とその取り巻きとかはいたけど、復興にどんだけ時間かかるんだ、この状況。

YOUは何しに長城へ? 否、何のためにこの作品に?

最後にもう一つ突っ込んでおくと、ウィリアムの相棒はいい。イイ奴だ。2人の連携プレーなんかは、これまで幾多の死地で培ってきたものと思わせる。なんだかんだいって情にあついし、ウィリアムを信頼しているのがわかる。

だけど、ウィレム・デフォー扮するバラード、お前はダメだ(笑)。彼は25年もグレートウォールから脱出できずにいたらしいが、彼のいる意味ってこの作品ではあんまよくわからんし、背景が描かれないから単なる小物で終わってしまう。

25年前に傭兵とともに火薬を探しに旅をしていたらしいが、そもそもあんたは何者なのよ。職業を言えや(笑)。リンたちに英語やラテン語を教えられるし、自分も中国語を理解しているってことはそれなりに知能指数が高い人だと思うんだけど、あの死んだのか死んでないのかわからん最後とか、ともかく中途半端。もしかして、中国語の通訳として傭兵についてきた??

中途半端といえば、ウィリアムも過去にいろいろ悪党ぶりを発揮してたようなことを相棒に指摘されて怒ったりするものの、その過去が説明されないまま、禁軍というかリンの言う大儀に目覚めるので、なんだかよくわからない。最初から儀に厚いやつに見えちゃって、心変わりの部分に説得力がないんである。

期待しないで観れば、面白いし満足できると思うよ

とかこうして突っ込んでいくと、いくらでも粗が出てくるけども、単なる壮大なB級スペクタクルとして鑑賞すればけっこう面白いのである。昔、地上波で放映されてた幾多のボンクラ映画が大好きだった人たちは、ぜひ観てください!

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