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映画『X-DAY 黙示録』ネタバレ感想 ラストまで腑に落ちる描写がほとんどない糞映画

X‐DAY黙示録
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X-DAY 黙示録

糞映画と分かっているのに借りてしまった(笑)。優れたところを見つけるのが難しいくらいにつまらない作品です。登場人物たちはいろいろとジタバタするものの、鑑賞している側としては謎が多すぎて彼らのジタバタの切実さを醒めた目で見守るしかない。そこを楽しめるかどうかですね。ネタバレあり。

―2016年製作 米 86分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のVFXスタッフが放つモンスターパニック・アクション。15年前の月食の日。突如海洋生物の死体が各地で座礁し、陸上動物たちが大移動を始めた。すると、時を同じくして地下から禍々しき魔物の大群が現れ…。(KINENOTE)

あらすじ:今から15年前の月食の日。突如海洋生物の遺体が各地で座礁し、陸上動物たちが大移動を始めた。そして、時を同じくして地下から禍々しき魔物の大群が現れ、人々を襲い始めた。その現象は世界各地で起こり、1日で何百万人もの人間がなすすべもなく喰い殺されたという―。そして現代。15年ぶりの月食の日。タイラーが離れて暮らす父の元へ向かう途中、世界各地で異変が起き始めるのだった…。(「Oricon」データベースより)

監督:ジョエル・ノヴォア
出演:ジャクソン・ハースト/ヘザー・マコーム/ジェイ・ジェイ・ウォーレン/ハナ・ヘイズ

説明もなければ描写もない

何が酷いかって、冒頭で15年前の月食の日に異形の生物たちの大群が地下から地上に現れ、世界各地を襲って文明社会を壊滅寸前に追い込んだと説明がある。だったら、本篇が始まる15年後の世界は荒廃してなきゃだめでしょ。でも、なぜか人々は平穏な生活を送っているのである。

で、次の月食時に、またあの異形の生物どもが襲ってくるであろうことは予測しているものの、そもそも15年前の襲撃が何らかの形で収束したのであれば、そこを説明しなきゃダメだろ。冒頭に15年前の惨劇を説明する描写の中では、なぜ事態が収束したのかは説明されない。

だから、物語が始まる15年後のシーンで、なぜ普通の生活を人々がおくれているのか、わけがわからない。物語が進むにつれ、異形の物たちはある程度の時間が経過すると、地下にまた帰っていくことが分かる。なんだよ、そんな簡単な話かよ。一定時間経つと去っていくというそれだけの設定なら、説明しとけや、ボケ、カス、イモ。

作品世界の辞書に、準備という文字はない

さらに酷いのは、15年後の人類は過去の惨劇から学んで、異形生物どもが出てきた地下の穴に、奴らを封じ込めるための施設を世界各地に設置したと説明される。そらそうだよな。また襲撃されるのが予測できるのなら、出入り口を厳重に封鎖して敵を迎え撃つ準備が必要だ。15年あればそれなりの備えはできる。

なのにである、なのに15年後、異形生物どもは普通にその地下の穴から出てきちゃうのだ。

オイオイオイオイオイオイ

何のために備えたんだよ。出てくるの分かっているなら、穴を塞いどけよ。仮にその穴が破られても、出口に軍隊配備しとけや。それすらしないで、異形の生物どもが出てきてパニックに陥るのである。わけがわからん。そんなザルみたいな防御しかできないなんて、頭脳が間抜けすぎ。猿かお前らは。

まぁそれはいいだろう。いいです。許容しておく。だから、物語が進むにつれ、あの生物はいったい何なんだとかいうセリフが出ても登場人物の一人が「わからない。謎が解明できてない」的な発言するのもいいとしよう。猿以下の頭脳では15年かけたってわかろうはずもない。仕方ない。

主人公たちのジタバタに何の切実さも感じられない

てなことで、主人公たちは生き残りをかけて異形の生物の侵入を防げそうな建物で籠城作戦を展開するのである。この作戦は別にいいと思う。頑張ってください。でも、この作品は人物描写が酷すぎるので、どんなシチュエーションで登場人物たちを頑張らせても、何の感情移入もできないのだ。

まずは主人公、このおっさんは奥さんと離婚していて、たまたまこのX-DAYに自分の息子と会う約束をしている。それはいいんだが、いろいろあって、奥さんのことを好きな同僚と、奥さんと息子と、息子の恋人と、知りあい? と思われるある夫婦と命を共にすることになるのだ。まぁそれもいいだろう。ありがちだが作品に深みを増すためには必要な人物配置だ。

だが納得いかんのは、この主人公は何者なのよ? 何であんな銃をうまく扱えて、それなりの戦闘力があるの? 職業は何なの? 説明ありません。そもそも何で元奥さんと別れたの? よくわかりません。でも、元奥さんが好きな男を物語上、適当に処理したうえで(笑)、この2人は最終的に寄りを戻すのである。理解できぬ。

そして息子の恋人、君は何? みなしごなの? 普通あんな惨事が起きたら、真っ先に自分の家族を案じるはずだと思うのに、彼女は自分の身内のことは一切口に出さない。そして不思議なことに、主人公や元奥さんや恋人である息子も、そのことについて一切言及しない。そんなんあるかボケ、カス、イモ。

彼女は劇終までパーティに加わり続けて、それなりの活躍をしているが、そもそもなんでそんなことが可能なのか意味がわからん。どんだけ家族が嫌いなんだよ。それか、やっぱり、みなしごなんでしょうな。だとしたら、それを説明しろや!

お前らのジタバタに付き合う鑑賞者の身になったらどうかね。おまんらが宇宙人みたいに理解不能なせいで、話に何の緊迫感も生まれないんですが。睡眠薬かね、この作品は。

異形生物の適当な描写も大概だろ

も一つ意味不明なのが、主人公を助ける夫婦の奥さんのほうと途中で合流する軍人。この2人は異形生物に襲われたせいなのか、一人は片目だけ充血してたり、もう一人は、腕に変な模様ができていたりする。これはゾンビ的な描写で、襲われて傷を負うと異形の生物に変わってしまうのかと思わせる。思わせるくせに、それを説明するシーンは一切ない。2人ともいろいろ焦ったり何だりしているものの、結局何にも説明がされずに生物に殺されて終わる。

オイオイオイオイ

何なんだよ、その思わせぶりは。鑑賞者の想像力に任せると、ゆだねると言いたいのかね。何だか良くわからんものを丸投げされても解釈なんてできるか。ボケ、カス、イモ。

とか、本当にどうでもいい茶番が繰り広げていくうちに、ある程度の時が過ぎて、異形生物たちはまた元の穴に戻っていくのである。アホか。その穴、ちゃんと塞いどけよ猿どもが。

ちなみに、この異形生物の弱点は塩らしい(笑)。でも、効き目があったりなかったりするのでよくわからん。最後のボスっぽいムカデみたいな奴は倒せるのに、どうでも良さそうな雑魚キャラに対してはひるませる程度の効果しかないとか、支離滅裂すぎだろ。

そもそも異形生物たちの描写が安っぽいし造詣も陳腐過ぎて、本当になんなんですかね、この映画。こんなやっつけ仕事にも程がある糞映画を制作し、平然と世に出せる輩どもの胆力に拍手を送りたい。糞映画とわかっていて鑑賞してしまう自分にも乾杯。いろいろありますけど、映画って本当に面白いですね。

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