バトル・インフェルノ
ユーチューバーなインチキ神父がやらせで悪魔祓いをして人気を集めてたんだけど、ある日、本物の悪魔が憑りついちゃって、ジタバタすることになる話。ネタバレあり。
―2020年公開 米 95分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:悪魔祓いの儀式を配信するネット番組の混乱を映し出すサスペンス・ホラー。ニセの神父役でマックスが出演し、幼馴染のドリューが構成する人気番組『除霊の時間』。だがある撮影日、出演者が本物の悪魔に取り憑かれ、スタッフの1人が火だるまとなって焼死する。出演は「バックトレース」のライアン・グズマン、「ザ・ブリザード」のカイル・ガルナー。監督は、自らの短編を長編化したダミアン・レヴェック。特集企画『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映。(KINENOTE)
あらすじ:幼馴染のマックス(ライアン・グズマン)とドリュー(カイル・ガルナー)は、リアルタイムで悪魔祓いの儀式を行うネット番組『除霊の時間』を配信中。それは、ドリューが構成を考え、マックスが神父役で出演するヤラセ番組だったが、視聴者数は急増、インチキグッズの売り上げも伸びていた。だがある撮影日、取り憑かれた人間役の俳優が姿を見せず、ドリューは婚約者のレーンに急遽代役を依頼。なんとか無事に撮影はスタートするが、レーンの様子が何かおかしい。台本を無視して、まるで本物の悪魔に取り憑かれたかのように振る舞っている。すると突然、スタッフの1人が火だるまになって焼け死んでしまう。マックスとドリューが動揺するなか、視聴者数は激増していく……。(KINENOTE)
監督:ダミアン・レヴェック
出演:ライアン・ガスマン/カイル・ガルナー/アリックス・アンジェリス/エマ・ホルツァー/ダニエル・ホフマン・ギル
ネタバレ感想
なかなかに凝った内容のホラー。『エクソシスト』をはじめ、悪魔憑きの作品はけっこうあるけども、動画配信者とその視聴者が関わるインチキ除霊番組を物語の舞台にしているところが、非常に現代的。
そして、ホラー展開の中でこうした動画配信による名誉欲とか金銭欲とか視聴欲とかの人間の欲望を悪魔が利用しようとしてくる内容の中に、風刺が込められているように観えてくるところも、単なるバカ騒ぎホラーとし創作してないように感じて、好感が持てる。
だけど、それだけって感じだったな。終始悪魔に振り回されて懺悔をし続け、けっきょくは悪魔の思惑通りにラストを迎えちゃうっていう意味では主人公たちは完全に敗北しているバッドエンドなわけだ。
悪魔のほうは動画配信を通じて、憑りつく相手を世界的に広めるという非常に現代文明に精通した策士で、なかなかそこは斬新であるけども、そこに至る展開はそんなに楽しめなかった。
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