T-34 レジェンド・オブ・ウォー
―2019年公開 露 113分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「太陽に灼かれて」のニキータ・ミハルコフ監督が製作したアクション大作。第二次大戦下、ナチス・ドイツ軍の捕虜となったソ連軍の兵士たちは、ナチスの演習のため、ソ連の戦車T-34を操縦するよう命じられる。そこで彼らは、無謀な脱出計画を実行に移す。「バーフバリ王の凱旋」のVFXを手掛けたFilm Direction FXを筆頭に、ロシア最先端の映像技術で描くアクションシーンが見どころ。監督・脚本は、「アルティメットウェポン」のアレクセイ・シドロフ。出演は、「アトラクション 制圧」のアレクサンドル・ペトロフとイリーナ・ストラシェンバウム。(KINENOTE)
あらすじ:第二次大戦下、ソ連の新米士官イヴシュキン(アレクサンドル・ペトロフ)は初めて出撃した前線で敗戦し、ナチス・ドイツ軍の捕虜となる。彼が戦車の指揮官であることがわかると、収容所で行われているナチスの戦車戦演習のために、ソ連最強の戦車T-34を操縦するよう命令を下される。同じく捕虜になった仲間たちと隊を組み、T-34の整備と演習への準備期間が与えられるが、その演習では弾を装備することは許されず、ひたすらナチスの戦車軍から逃げ回ることしかできない。命令に背いても、演習に出撃しても必ず死ぬことになる。そこで、仲間のため、そして収容所で出会った愛する人のため、無謀な脱出計画を実行することに。ナチスの軍勢に立ち向かう、たった4人の捕虜による決死の作戦は成功するのか……?(KINENOTE)
監督・脚本:アレクセイ・シドロフ
出演:アレクサンドル・ペトロフ/イリーナ・ストラシェンバウム/ビツェンツ・キーファー/ヴィクトル・ドブロヌラヴォフ/アントン・ボグダノフ/ユーリイ・ボリソフ
ネタバレ感想
公開時からかなり評判が高かった作品。よく考えたら、戦車が活躍する映画ってあんまり観たことなくて、他に思いつくのはブラピが主演している『フューリー』てのがあったけど、あれも未見。
最近の第二次世界大戦以降の戦争映画だとあんまり戦車が兵器として出てくるシーンがない。戦場においての存在感というか役割が減っているからなのか、たまたま俺が鑑賞している作品に戦車が出てこないのか、その辺は俺にはわからない。
まぁともかく、第二次大戦時のソ連とドイツの戦いを題材にした本作は、エンタメ的な作品としてかなり評判が高かったので、今回鑑賞してみた。主演はソ連の士官イヴシュキン少尉を演じるのがアレクサンドル・ペトロフ、こいつと恋仲になる、捕虜兼通訳の女性をイリーナ・ストラシェンバウムが演じている。鑑賞時は知らん人だなぁと思ってみてたけど、後から調べてみたら、ロシアの宇宙人侵略大作、『アトラクション』シリーズで主演してた人たちだった。
で、内容のほうだけど、これは面白いです。評判通りって感じ。戦争を題材にした娯楽作品に徹して創作したって感じで、反戦的なメッセージとかはあんまり強くなくて、戦車戦を通して、イヴシュキン率いる隊の奴らの絆やら、イヴシュキンと女性の恋愛とか、ライバルのイェーガー大佐との戦いなどが全面にクローズアップされているような印象。
戦車はスピードがメチャクチャ速いわけではないので(とはいえ、T34は当時の最新鋭機らしく、かなりの機動力だが)、スピーディなアクションとは言えないものの、砲身が標的に向くまでのハラハラ感とか、他の戦争映画にない描写もあって、戦いに緊張感があって面白い。
娯楽に徹してつくっているためか、まずは冒頭の戦いがクライマックスみたいな盛り上がりがあって、主人公が撃たれて倒れるところで物語が終わってもいいんじゃないかと思うくらいの、見せ場になってる戦いであった(笑)。
その後、いろいろあってからのラストのイェーガー率いる隊との戦闘は、イヴシュキンの部下のオッサン(名前忘れた)の大車輪の活躍。隠密作戦で敵の戦車奪っちゃうくらいなんだから、こいついれば戦車なくてもいけるじゃんと思わなくもないが、この市街戦はこの兵士のためにあるような活躍ぶりだった(笑)。
娯楽作品だけあって、ナチスが何で鹵獲したT34に実弾残ってたことに気付かないんだよとか、通訳の女性は策を弄して外の世界に脱出できてんだから、最初からあれやっとけばいいじゃんとか、突っ込みたいところはあるんだけども、最初から最後まで楽しめる作品であった。
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