マフィア・ミリオネア
イタリアの犯罪組織のカモッラの栄枯盛衰を描いた事実に基づく物語。『ゴッドファーザー』と『グッドフェローズ』を混ぜて物語の規模を縮小したような印象のある作品だった。ネタバレあり。
―2014年製作 伊 95分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ:実話に基づく。ナポリの犯罪組織カモッラの栄華と脱落を、組織の親分とその家族の視点から物語る。物議をかもす町であるナポリの40年の歴史を美しく描いていく。
監督:アレッサンドロ・ピーヴァ
出演:フランチェスコ・シャンナ/ヴァレンティーナ・ロドヴィーニ/カルミネ・レカーノ
ネタバレ感想
犯罪組織を描いた作品が好きなので鑑賞。冒頭に書いた2作品を混ぜたような感じの内容だった。『グッドフェローズ』も事実を基にした内容であって、本作と同じような結末を迎えていることを観るに、やっぱり犯罪組織で働きつつ安心して家族を養う生活なんてのは、容易にはできないことがよくわかる。
この作品がもったいないと思うのは、せっかく実在した人間たちをモデルにして物語をつくっているんだから、もう少しそれぞれの人物描写というか相関関係を説明してくれていたら、描かれているシーンで何が起こっているかがよくわかって、鑑賞者も物語に没入できたんではないかということだ。
要するに、内容を追っていれば大体の筋は把握できるんだけども、敵対組織と主人公の組織との抗争の細かい部分がよくわからずに話が進んでいってしまうのである。
特に、ピラニアとピラニアのボス、そしてなぜ主人公がピラニアの監視役みたいなことをしてたのか、わかるようでようわからんし、主人公側のボスが息子に代を譲ったかと思えば、その2代目が主人公の息子のディエゴの親友を人違いで射殺してしまって、本来は誰を狙ってたのかよくわからんことととか、細かい部分が俺にはようわからんかった。もし、ほかの人が一回観てわかるんだったら、俺がアホなんだろうけど(けっこうよくあって、このブログではしょっちゅう指摘を受けます)。
ちなみに、ピラニアが主人公たちの組織を襲撃する時の爆破シーン、爆風に驚くピラニアの様を見て、『男たちの挽歌2』のあるシーンを思い出した。観たことある人ならわかるよね(笑)。
まぁいずれにしても、こうした犯罪組織を描いた映画を観て思うことはいつもと同じで、犯罪は群れずに一人でやらなければいけない。そして、犯罪をするなら愛する人を持ってはいけないということだ。その辺について興味がある方は、下記の記事をご参照ください。
最後に、主人公の息子の名前はセリエAのナポリの所属していたサッカー選手、ディエゴ・マラドーナからとっている。作品内のエピソードから見るに、当時のマラドーナはナポリの町の英雄だったんだろうね。
イタリアンマフィアのお話↓
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