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映画 インヘリタンス ネタバレ感想 結末よりも過程が面白い

インヘリタンス
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インヘリタンス

金持ち一家に生まれ育ち、検事として活躍するローレンは、ある日急死した父親からUSBに残された意味深なメッセージを受けとる。調べてみると、家の敷地の近くに地下室があり、そこに30年にわたり男が監禁されていたのだ。男から事情を聞き出そうとするローレンは、ある驚愕の事実を知ることになる。ラストの結末まではなかなか面白いが、見終えてみると突っ込みどころも出てくる惜しい作品。ネタバレあり。

―2021年公開 米 111分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:リリー・コリンズ&サイモン・ペッグ共演のミステリー。資産家が急死し、その遺産を相続した娘のローレンは、遺言を頼りに地下室を発見。そこにいたのは、鎖に繋がれた男、モーガンだった。モーガンは、30年もの間、監禁されていたと語り始めるが……。監督は「アニー・イン・ザ・ターミナル」のヴォーン・スタイン。(KINENOTE)

あらすじ:ニューヨークの政財界に絶大な影響力を持つ銀行家、アーチャー・モンローが急逝した。その遺産は妻と政治家の息子、そして地方検事である娘のローレン(リリー・コリンズ)が相続することに。さらにローレンには、「真実は掘り起こすな…」というアーチャーの遺言と共に、1本の鍵が遺されていた。遺言を頼りに、邸宅の裏手に隠された扉を発見するローレン。鍵は地下室に通じる扉を開けるものだった。地下に足を踏み入れたローレンは、鎖に繋がれた男(サイモン・ペッグ)と出会う。モーガンと名乗るその男は、アーチャーによって、30年に渡って監禁されていたと語り始める。果たして、30年前の因縁とは?そこには、モンロー家にまつわる忌まわしい秘密が隠されていた……。(KINENOTE)

監督:ヴォーン・スタイン
出演:リリー・コリンズ/サイモン・ペッグ/コニー・ニールセン

ネタバレ感想

適当なあらすじ

地方検事のローレンが謎の急死をした父親・アーチャーが残したUSBのヒントに従って実家の敷地内の地下を見つける。

その地下には30年にわたりアーチャーの手で監禁されていた謎の男がいた。男から事情を聞き出そうと躍起になるローレン。いろいろあった結果、男は昔、アーチャーがひき逃げをした罪を知っていて、その罪を隠蔽するために監禁されたのだという。

最初は信じようとしないローレンだが、その証拠となる死体を発見したことで、男の言を信じ込み、彼を解放してやる。

身分を変え、財産を与え、無事彼をケイマン諸島に送り出し、あらたな人生を歩む手助けをしたローレンだったが、実はそれは男の罠だった。

男は過去にローレンの母、キャサリンをレイプしていて、その件でアーチャーと諍いをおこし、車で移動中にアーチャーは事故を起こしたのだ。車ではねられた男にとどめを刺した監禁男。アーチャーは自分の将来を案じて死体を隠蔽。そのついでに監禁男をシャベルで殴って気絶させて地下に閉じ込めたのである。

ケイマン諸島に行かずに復讐を果たしにローレンの実家に戻ってきた男は、キャサリンを痛めつけ、さらにはローレンも拘束して真実を告げる。

さらに、キャサリンをレイプしてできた子がローレンであるという衝撃の事実を告白したところで、キャサリンに射殺されるのであった。証拠を消すために地下に火を放つ、母娘。母はローレンに「あなたは家族よ」と告げるのであった――というのが適当なあらすじ。

ローレンがいろいろ葛藤する展開は楽しめる

まったく存在を知らずにいたのを、レンタルで見つけて鑑賞。謎の監禁男が見つかって以降、自分の父親がどんな罪を犯していたのか、それによって監禁された男を助けるべきなのか、家族に塁が及ばないようにするために、正義を貫くことを断念すべきなのかーーなどと、ローレンがさまざまな葛藤を続ける展開がなかなか楽しめた。

しかし、結末を観て考えてみると、いろいろな突っ込みどころがあって、なんだか惜しい作品だったなぁというのが素直な印象。

遺産の相続額の件

まず、ローレンの実の父は監禁男であって、であるからアーチャーがローレンへの遺産相続額がかなり低めてであったことなどは納得できる。アーチャーは恐らくローレンが実の娘ではないことを知っていて、その育て方にも弟とは差があったんではなかろうか。

しかし、ローレンはアーチャーが実の父だと信じていたわけだから、相続額が低すぎることに対して、多少はショックを受けるもんじゃなかろうか。なんだかずいぶんとアッサリしてて、弟や母から相続金を増額しようと言われても、それもサラリと拒否。

いくら生前の父親と折り合いが悪い部分はあったとはいえ、普通だったらショックは受けそうなもんだが。まぁその辺の気持ちを表に出さないキャラだったと解釈するなら、それはそれでいいんだけども、もう一つ。

アーチャーは糞人間

アーチャーがローレンに監禁男の存在を遺言したのは、遠回しにローレンの出自を知らせることで、自分の問題をローレンに丸投げする意図があったんだろうというのはわからんくもないが、なんであんな思わせぶりな遺言しか残さないのか。

どうせ監禁男に会えば詳細はバレるんだから、前知識入れといてやるべきではないかね。そういう意味ではこの親父、浮気して別の家庭も持ってるし、息子が選挙で当選するために、賄賂送ったり、事故を隠蔽しているし、自分に害をなした人間とはいえ、他人を30年にわたり拘束・監禁してるしで、糞人間すぎるだろ。権力と金のある人間の糞さ加減が前面に出ている糞キャラだ。

よく考えると、ローレンはバカ

で、ローレンはローレンで、監禁男を解放するのが早すぎ。検事として有能みたいな描写があるものの、正直、バカすぎだろ。だって、監禁男の指紋を取って、知り合いの警察に調査を頼むんだが、その調査結果が出る前に彼を解放しちゃってるからね。なんのための指紋だよ。

ついでに、そうした監禁男を調べた証拠品を郵送させるのもバカ。テメェで受け取りに行けよ。てな感じに、重要なところでする決断がアホすぎるところが萎える。

ほかにも、自分の旦那や娘との関係とかは、ローレンが真相を知ろうと焦っているため、家族をほったらかしにしているくらいの描写しかなくて、物語にさしたる影響を与えてないように見える。

ついでに、弟の選挙支援のエピソードも、監禁男との事件に絡めてもっと壮大なお話になっていくのかと思いきや、さして結末に関わってこないところも残念。

というわけで、役者の演技も真に迫ってて、ラストに至る展開までは楽しめたんだが、真相を知ってみると、なんだか細部の雑さが気になってしまう内容であった。まぁでも、1回鑑賞する分には十分な満足度は得られたかな。

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