コレクター(2012)
娼婦が失踪する事件を追ってた刑事が、偶然その犯人に自分の娘を捕らえられたらしいことを知り、執念の捜査を続けるサスペンス。ラストまで面白くない展開が続き、ラストの結末も何ともさえない残念作品。ネタバレあり。
―2012年製作 米 108分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:1980年代に実際に起こった監禁事件をベースに描くサイコ・サスペンス。監督・脚本は、「ドリフト」のモーガン・オニール。出演は、「ハイ・フィデリティ」のジョン・キューザック、「エミリー・ローズ」のジェニファー・カーペンター、「ティンカー・ベルと月の石」でティンカー・ベルの声を務めたメイ・ホイットマン。2013年6月1日より、東京・新宿ミラノ先行ロードショー。(KINENOTE)
あらすじ:ニューヨーク州バッファロー。市警の敏腕刑事マイク(ジョン・キューザック)とケルシー(ジェニファー・カーペンター)が3年前から追う“謎の娼婦失踪事件”は、毎年11月から3月の冬季に起こり、計7名の娼婦が姿を消していた。市民病院の看護師ダレルが容疑者として挙がるが、確証は得られなかった。昨夜消えたニューハーフの娼婦に接触した黒いセダンを特定し、持ち主が性犯罪者であることを突き止めるが、その男には障害があり、犯行は不可能だった。捜査撹乱を謀った犯人が、彼の車からナンバープレートを盗んだのだ。次の犠牲者は、マイクの17歳の娘アビー(メイ・ホイットマン)だった。夜中、恋人タッドが勤めるダイナーに出かけた彼女は、派手なメイクと服装で娼婦と間違われたのだ。アビーは、地下室に鎖で繋がれる。そこには、ローレン(キャサリン・ウォーターストーン)とブリタニー(マゲイナ・トーヴァ)という2人の娼婦が監禁されていた。彼女たちから“パパ”と呼ばれる犯人は、抵抗するアビーを威嚇し、卵胞刺激ホルモンを注射する。ここに来て3年というローレンは彼の2人目の子供を妊娠しており、ブリタニーは今度妊娠できなければ殺されると脅えている。彼は娼婦たちを誘拐・監禁し、自分の子供を生ませ、大家族を作ろうとしていた。タッドから、ダレルが同時刻にダイナーにいたことを聞いたマイクは、彼のアパートを捜索する。“葉酸、ヘパリン、卵胞刺激ホルモン”と書かれた紙片を見つけ、どれも命を長引かせる薬であり、被害者は監禁されていると直感する。その直後ケルシーから、ダレルが空港ホテルに入ったと連絡を受ける。2人が部屋に踏み込むと、ダレルが薬物過剰摂取で死亡していた。そしてアビーを含む被害者たちの写真が貼られたスクラップブックと、冷蔵庫には冷凍された人間の一部があった。マイクの携帯に1本の電話が入る。次の瞬間、マイクの脳裏に犯人が浮かぶ。マイクとケルシーは犯人の家に急行するが、一発の銃声が鳴り響く……。(KINENOTE)
監督:モーガン・オニール
出演:ジョン・キューザック/ジェニファー・カーペンター
ネタバレ感想
ジョンキューザック主演てことで、初鑑賞。コレクターて邦題、90年代にモーガンフリーマンとアシュレイジャッドの主演作でもあったし、デンゼルワシントンとアンジェリーナジョリー共演の『ボーンコレクター』ってのもあるので、なんともややこしいですな。個人的に述べたい特長としては、どの作品も大して面白くないところが共通している(笑)。
内容は1980年代に起きた実話を基にした作品だそうで、ゲイリーハイドニックなる男が、今回の犯罪者のモデルになってるみたい。で、今作の犯人なんだけども、女性を監禁して殺してバラバラにしたり、洗脳がうまく行った相手に対しては子どもを産ませて、それを育てていたという鬼畜な男。
でまぁ、こいつが何でそんなことをしたいのか、動機とかはよくわからんのだけど、何でかそういうことをズ~ッと続けてきた変態野郎なのだ。で、主人公のマイクはこの事件をずっと追ってて、捜査打ち切りになっても執念深く追い続けてたら、偶然自分の娘がこの変態にさらわれちゃったもんで、さらに執念深くなって執拗に犯人捜しに奔走するのである。
そういう話なんだけども、これがまぁ、面白くないのだ。ぜんぜんスリリングではない。名作『マルコヴィッチの穴』に出ていたジョンキューザックともあろうものが、何でこんな作品に出ているのか哀しくなってまう。でもまぁ、2010年代くらいから最近の彼は相変わらずこの手のしょうもない作品に出続けているので、そうならざるを得ない理由があるんでしょうなぁ。
ネタバレすると、マイクの相棒が実は犯人に洗脳された第一の犠牲者のようで、彼女が犯人の意志を継いで、監禁してた女性たちの生んだ子どもを育てるという後味の悪い結末。マイクも射殺されちゃってるし。マイクの娘だけが、事件の結末に違和を感じているような描写で物語は幕を閉じる。確かに、伏線はあったんだろうが、そんなものには気付かず、相棒が犯人と通じていた展開に俺は「おぉ」と思わされたのは事実であるが、それだけでこの作品の評価は上がることはなく。きっとしばらくしたら内容忘れちゃってるだろうなぁと思うのである。まぁそれは、前述した他のコレクターと題した作品たちも同じなんだけど(笑)。
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