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映画 +1[プラスワン]ネタバレ感想 主人公の行動がムカつく

プラスワン
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+1[プラスワン]

隕石が落下した影響で自分の分身が現れるSF作品。主人公がけっこうキモイうえにクズ野郎な青春SF。ネタバレあり。

―2013年製作 米 95分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:主演のリース・ウェイクフィールドほか、若手俳優が出演する青春SFスリラー。(KINENOTE)

あらすじ:友人の家で行われるパーティーに参加した大学生・デヴィッド、テッド、アリソン。だが2階に集まった時、外に隕石が落ちてきて、気が付くと1階には30分前の自分たちがいた……。(KINENOTE)

監督・脚本:デニス・イリアディス
出演:リース・ウェイクフィールド/ローガン・ミラー/アシュリー・ヒンショウ

ネタバレ感想

自分の分身が現れちゃうっていう設定に惹かれて鑑賞。どうして分身ができるかというと、主人公のデヴィットが住む町に隕石が落ちてきたから。この隕石が実に小粒でショボいんだが、この隕石からヘンテコな光が出てきて、これが街の電線を伝って停電を起こしちゃう。

んで、この停電が起きると、現在と、数十分前の過去が同じ空間内で同時に発生する現象が起きちゃうの。つまり、同じ空間に過去の自分が現れちゃうという。そんなアホなことあるわけないんだが、そこを強引に押し切っちゃうのがこの作品。

街ぐるみで同じ現象が起きているんだろうと思われるが、物語は大学生のバカ騒ぎパーティの会場内だけで進む。本来、自分と同じ人間が現れたらみんな大騒ぎするだろうけども、パーティ会場でみんな酔っぱらってて踊り狂っているような状況であるから、自分の分身に気付く人もいれば気付かない人もいる。その辺の設定はなかなかうまいなぁと思った。

てなことで、主人公のデヴィットはこの騒ぎの前に恋人のジルに、別の女の子とキスしてるところを見られたために怒らせちゃって、何とか仲直りしようとしている。んで、パーティにやってきたジルに謝罪をするんだけども、これがうまくいかずにあえなく撃沈。

というか、そもそも自分の恋人に似てる相手に声かけちゃうのは仕方ないとしても、何でキスしちゃうのよ。まぁ、相手もジルに似た感じの背格好だし美人だからしちゃいたくなる気持ちもわかるが、この美人さんもなんでデヴィットのキスを拒まなかったのかも謎だし、展開が無理やりすぎないかね。だって、デヴィットってそんなに容姿がよくないからね。

こいつはそもそも、ジルとの最初の会話を見る限りでもあんまり好感度高くないのである。相手のことめちゃ好きなくせに、なんか上から目線なんだよね。でまぁ、パーティ会場でジルに謝罪するために追いかけまわしてるシーンが何度も出てくるんだが、これがあまり必死さの伝わってこないふるまいの割には執拗で、単なるストーカーにしか見えない。キモイ。

こいつのキモイうえにクズ野郎ぶりは終盤で大いに発揮されるんだが、その話はあとにしといて、どうやらこの分身たちは、停電が起こるごとに現在の時間に近い自分たちになっているようだ。それを登場人物たちは一瞬で理解しちゃう物わかりの良さはかなり不自然。

だが、とにかく、30分前の自分たち、次の停電では15分前の自分たちーーと現在に近づいてくるので、過去と現在が一緒になった瞬間にどうなっちゃうのかと想像したパーティ会場の学生らはなんと、自分可愛さのために、自分の分身に襲い掛かり、亡き者にしようとし始めるのだ。とはいえ、分身たちにとっては自分こそがオリジナルなわけだから、殺されるわけにはいかぬ。

ということで、自分たち同士の殺し合いの喧嘩が起こっちゃう。そんな血みどろの展開の中で、最後の停電が終わると、学生らは一人に戻っていた。殺し合いをした奴らは生き残ったほうがオリジナルになったようで、最初から殺し合わなかった同士の場合は、その存在がひとりに集約されるという都合のいい現象が起こる。

これによって例えばデヴィットの友だちのテディは意中の女の子だったメアリーとせっかくsexできて恋仲になれたのに、生き残ったのは過去メアリーのようで、この過去メアリーは過去テディとセックスしてないので、恋人未満。要するに哀れテディは、メアリーとの情事がなかったことになってしまい、振られちゃうのである。気の毒。

一方のデヴィットのほうは、現在のジルには完全に振られちゃったので、その反省を生かして過去ジルに謝罪をして、何とか仲直り。現在のジルは他のイケメンとよろしい関係になっているのを目の当たりにした彼はなんと、現在のジルをぶっ殺しちゃうのである。酷いなぁ。マジで酷い。

そんで、過去ジルをオリジナルのジルということにして、ラストはいちゃつきまくるのである。友だちのテディは振られちゃってるのに、鬼畜の主人公がハッピーになってるとかマジでどうかと思うぞ。

ということで、主人公にまったく感情移入ができないという珍しいストーリーな作品であった。ちなみに、デヴィットの女ともだちは、自分の分身と争うことをせずに意気投合してたわけだが、自分と同じ人間が現れ、それがまた一人の人間に戻った場合、消えたのは二人のうちのどっちだったんだろうか。

二つの人格が一つに戻るということは、どちらか一方は消えると考えるのが自然。人格が統一されたとしたら、二つの人格が一つの体に宿ると考えられなくもないが、普通に考えるとどっちかは消えているはず。仮に自分がそういうシチュエーションに置かれたと仮定すると、自分が消えるのは嫌だから、もう一人にはいなくなってほしいと思うだろう。

ということは、学生たちが自分の分身を亡き者にしようとする行為は、本能的に間違ってはいないと考えられそう。映画自体はぜんぜん面白くないが、個人的に上記のようなことを考えるのは好きなので、その辺については示唆的な作品であった。

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