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映画 アイランド ネタバレ感想 クローンVS本物

アイランド
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アイランド

―2005年公開 米 136分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「パール・ハーバー」の監督マイケル・ベイが未来を舞台に、臓器調達のために作られたクローン人間の逃走劇をスタイリッシュに描くSFアクション大作。主演は「スター・ウォーズ」シリーズのユアン・マクレガーと、「ロスト・イン・トランスレーション」のスカーレット・ヨハンソン。(KINENOTE)

あらすじ:21世紀の前半、近未来。海に浮かぶ緑豊かな島、憧れの地“アイランド”を目の前に、海へ引きずりこまれてしまういつもの悪夢…。しかし、夢から覚めたリンカーン(ユアン・マクレガー)を待っていたのは、普段と変わらない1日だった。壁のスクリーンに映し出される健康アドバイス、管理の行き届いた食事、そして、女性用の住居棟で暮らすジョーダン(スカーレット・ヨハンソン)との、心はずむ会話。数百名の住人と共に彼らが住むその閉鎖的な施設は、厳重な管理下に置かれ、住人たちの日常は常に監視されている。だが、それも住人たちの安全を考えてのことらしい。大気汚染から救い出され、このコミュニティで暮らし始めてもう3年。安全で快適だけれども、退屈な日々。ここで暮らす人々の夢は、地上最後の楽園“アイランド”へ行くことだった。その島は放射能汚染を逃れた地上唯一の楽園で、人類は地球規模の環境破壊によって、すでに死に絶えてしまっているらしい。彼ら施設の住人を除いては。日々行われる抽選会が、彼らの最大の関心ごとだった。しかし、リンカーンはある日、換気口から入ってきた一匹の蛾を発見して、ある疑問を抱く。外の空気は汚染されているはずではなかったか? そして施設内を探索するうちに、恐るべき真実を目撃する。彼らは、保険契約を結んだクライアントに臓器を提供するためだけに生産された“クローン”であり、「アイランド行き」とは、すなわち臓器摘出の死刑宣告だったのだ。そして次の当選者に決まったのは、なんとジョーダンだった! リンカーンとジョーダンは、生きるための脱出を試みる。初めての外の世界へ逃れ出たふたりは、監視の目から解放され、いつしか友情以上の関係を育んでいく。だが、彼らを施設から派遣された追っ手が執拗に追跡する。(KINENOTE)

監督:マイケル・ベイ
出演:ユアン・マクレガー/スカーレット・ヨハンソン/ショーン・ビーン

ネタバレ感想

適当なあらすじ

大気汚染により外界から隔離されて暮らす人間たちのコミュニティがあり、そこで暮らしていたリンカーンが、外の世界から来たと思われる虫を発見したことから、仲の良い女友達のジョーダンを連れて施設の外へ脱出を図る。

外の世界に出てみると、外界は汚染されておらず、人間たちの文明世界が広がっていた。その光景に驚きつつも判明したのは、施設内にいた自分たちは、人工的につくられたクローン人間だったということだ。

自分たちの住んでいた施設を運営する会社は、富裕層のお客の遺伝子から、その人物と同じクローンをつくり、仮にお客が病気になるなどした際に、クローンの臓器を移植するサービスをしていたのである。つまり、リンカーンやジョーダンは、彼らのオリジナルである客のための、部品であったのだ!

そんな使われ方されたらたまったもんじゃないと、リンカーンとジョーダンは、会社が差し向けた殺し屋軍団から逃れようとジタバタするのであった、果たしてどうなってしまうのかーーというのが適当なあらすじ。

マイケル・ベイ的ド派手アクションあり

2005年の作品。舞台設定は2019年ってことだから、2021年現在から見ると、過去の話になるわけだが、現実の社会はこの作品ほどに優れた交通インフラはない。2005年当時とほとんど変わってないんではなかろうか。少し異なるのは、スマホがあったかなかったかくらい。この作品内では通信手段としての電話はほんとんど登場してなかったはず(多分)。

さすがのマイケル・ベイ作品とあって、施設から脱出してからのアクションがド派手(笑)。細かいことなんてどうでもいいんだよ! ってくらいの大味な展開でテンション高めに物語が進んで、ハッピーエンドで劇終。

いずれにしても、この作品で描かれるように、富裕層や権力者を対象にしたクローンビジネスって、現実の世界でも秘密裏に行われてるんじゃないかなって想像しちゃう。仮にこんなサービスが現実のものとなっていたとしたら、持てる者と持たざる者との格差はひろがるばかりだろうし、しかも、持てる者は命すらも生きながらえさせて権力や富をほしいままにするわけだから、その格差をひっくり返すことなんて、ほぼほぼ不可能になり、ディストピアも行くところまで行ったかという感じになるだろうねぇ。

クローン作品と言えば

ちなみに、ほぼ同時期に、作家のカズオ・イシグロの『私を離さないで』という作品がある。これもクローンの臓器移植問題を題材にした悲しい話で、確か映画やドラマにもなっているようだが、あれとはまったく異なる方向性で突っ走っている今作の勢いには潔さすら感じる。

で、クローンが出てくる映画ってのは俺の私的疑問を考えるにとても面白い作品なので、それなりの数を観ていて、今作も久しぶりにDVDを引っ張り出して鑑賞した。今作では、リンカーンのオリジナルと主人公たるクローンが、「本物は俺だ!」合戦をやるシーンがあるけども、あのシチュエーションが、俺の私的疑問を他人にわかるように説明するには、ぜひとも必要なのである。

蛇足の私的疑問

ということで、こっから先は作品の良し悪しに関係ない蛇足な話です。

その私的疑問が何なのかというと、他人から見たリンカーンA(クローン)とB(オリジナル)が、まったく同じ外見的特徴と、内面的性格を持っていた場合、他人には見わけがつくのかということだ。

今作の場合はオリジナルとクローンは性格が異なるので、何とかなりそうな感じがするし、実際にAは自分をBと見せかけることに成功している。

しかし、仮にまったく両者のそれが同じだった場合、他人からは見分けはつかないのではないか。なぜなら、外見も性格も記憶も全部同じだからだ。

だが、現に存在してしまっているAとBに言わせるとそうではない、彼らはお互いに、「お前は俺ではない」と言える。AとBは同一の存在ではなく別々の存在だからだ。例えば、一人のリンカーンがある日、いきなりAとBの二人に分裂したとする。

仮に自分がそういう状態になって、Aだったとすると、Bはいったい何者なのかという疑問が出てくる。なぜなら、そいつは「俺ではない」からだ、しかし、Bも自分のことを「お前は俺ではない」というだろう。

ここに俺の私的疑問がある。その時に言われている「俺」とは何のことなのだろうか。その俺の区別は、他人にはわからないし、つけられない。しかし、確実にあるものだ。そして、この「俺」は、実はどの人間もあるし、そういう存在の仕方をしているのである。

ところが、こうした例を用いないと、なかなか他人に説明ができないし、説明しても理解を得られないことが多い。そして、この存在について独在性と名付けて哲学をしていると思われるのが、永井均先生なわけだが、こんな稚拙な説明では何のことかわからないと思うので、この話はもう終わりにする。興味がある人は、下記の記事なども閲覧してみてください。

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久しぶりに鑑賞した。以前はテレビで深夜にやってたのを鑑賞したような気がする。けっこう面白く観たし、ラストにおぉ、と思ったんだけども、細部を覚えてなかったので購入して鑑賞してみた。ラストにおぉってなった(笑)。でもそれは別の意味で。なんか、もう少し別な結末だったと思ったんだが、こんな終わり方だったかぁ、と脱力してしまったのである。ネタバレあり。 ―2001年 米 102分―

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