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映画 Smile スマイル ネタバレ感想 笑えない笑顔が怖い

スマイル/Smile
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Smile スマイル

精神病院に勤める医者が、患者が笑顔で自殺する瞬間を目の当たりにしてから、奇妙な体験に襲われて追い詰められていくホラー。設定は過去作品に類似してるが、最後まで楽しめる。ネタバレあり。

―2022年製作 米 115分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:2022年制作のアメリカ合衆国のホラー映画。パーカー・フィンが2020年に撮った短編映画Laura Hasn’t Sleptを長編映画化、フィン自身も長編映画監督デビューした[4]。ソシー・ベーコン主演。日本では劇場未公開だったが、2023年4月7日よりItunesにて配信される。(wikipedia)

あらすじ:精神科医のローズはある日、患者が笑顔のまま自殺する光景を目撃したことで、笑顔がトラウマになってしまう。それ以降、彼女の周囲では次々と人々が笑顔のまま死ぬという不可解な出来事が相次ぐようになる。(wikipedia)

監督・脚本:パーカー・フィン
原作:パーカー・フィン(短編映画Laura Hasn’t Sleptより)
出演:ソシー・ベーコン/カイル・ガルナー/ケイトリン・ステイシー

ネタバレ感想

適当なあらすじ

ある患者の自殺を目の当たりにした精神科医のローズ。最初は患者の精神的な錯乱による自殺かと思っていたが、そもそもローズには母親が自殺しているというトラウマがあったため、患者の死に居心地の悪さを感じていた。

しかも、その患者が亡くなって以降、自身が幻覚のようなものに悩まされるようになり、過去の病気が再発したのかと、カウンセリングを受けざるを得なくなる。しかし、その奇妙な体験が自身の精神的なことによって発生しているのではなく、何か見えない霊的な存在によるものではないかと疑うようになり、自死した患者の過去を探っていくうちに、恐るべき自殺の連鎖が続いていることを知るのであったーーというのが適当なあらすじ。

笑顔で自殺をさせられる

配信レンタルで鑑賞。謎の存在というか幽霊みたいなのに取りつかれちゃって、その悪霊が取りついた先の人間を殺すたびに別の人間に乗り移っていく。そして、その連鎖を断ち切るには取りつかれている本人が、自分以外の誰かを殺さなくてはならない。これがこの作品の設定であり肝。

しかも、このよくわかんないのに取りつかれると、笑顔で自殺しなきゃならん(自殺に見せかけて霊みたいな存在に殺されているともいえる)ってのがね。笑顔ってことこが怖い。笑顔ではあるものの、人間が心から見せるような笑顔でないところが不気味なのだ。

なんだか、つくりものっぽい表情の笑顔は、そこに人ならぬものの存在が介在しているようなことを鑑賞する側にも感じることができて、この辺の表情づくりは役者の演技の妙なのかCG加工されてるのか、俺には技術的なことはようわからんけども、なかなかのもんでありますな。

で、鑑賞しているときから思ったのは、これって『イットフォローズ』の設定に似てるよねってこと。だからダメとかそんなんは全然なくて、似たような設定を活かしてローズが体験する恐ろしい物語がよく描写できてると思う。

ローズが精神科医っていうのもいい。しかも、ありがちではあるものの、自身も過去の体験からトラウマを抱えているってのも、物語の展開にきいている。精神病患者を助ける役割であるはずの自分が、精神病者として周囲から認定されていく中で彼女は孤立していく。

ただ、最後まで彼女を案じていたのが、姉でもなく婚約者でもなく、元主治医でもなく、元恋人の刑事であったってのは、ちょっとできすぎな感じがしなくもない。だって、刑事じゃないとローズが望むような連鎖の情報を探ることができなかったわけだし。

あともう一個、ローズと謎の存在との対決で、そいつが実体を表しちゃうのはどうかなぁと思った。こういうのの存在って姿が出てこないからこそ恐ろしいのであって、ああいうグロい感じの物体として姿を紹介しなくてもよかったんじゃないかなぁと思わなくもない。まぁでも、その辺は好みの問題なのかも。

ラストが気の毒

てなわけでラスト。ローズは過去、自分が見殺しにしてしまった母親と対峙することでトラウマから脱して悪霊を退けたのかと思わせておいて、それは彼女の妄想で、悪霊が一枚上手で、彼女も自死せざるを得なくなる。

しかも、彼女の身を案じた刑事が次の標的にされることが決定的となってしまう、救いのない話だなぁ。ホラーでこういう幕の閉じ方って珍しくないんだけども、この作品においては、2人の迎える結末は残酷だなぁと思った。気の毒。

実に残酷でありますなぁ。できれば生き残ってほしいと思う人間が両方ともバッドエンドを迎えるわけだからね。

そういう救いのないラストではあるものの、最後までローズの孤独な戦いが持続力を持っていて、飽きることなく鑑賞できるのは、やっぱりこの作品の出来がよろしいということでしょうねぇ。面白かったな。

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コメント

  1. いる より:

    まず主と同じで『イットフォローズ』と似てるな。と
    一方『Smile』はトラウマや心を糧に出現
    にしても作中の怪異はめちゃくちゃにタチが悪い…
    幻覚を使用し、頭も回る、的確に精神を追い詰めてくる系の怪異
    ただちょっと幻覚シーンが長い,くどいといった所も感じました
    びっくりシーンが割と多く見られた作品ですが(終盤の文字通り「呑み込まれる」シーンは好き)
    ひたすらに「笑顔」で「不気味」「不可解」「不愉快」路線を攻めるのも良かった気がします
    個人的には強くツッコミを入れる要素も無く「無難に良作」と言った所ですね

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