ドッグ・イート・ドッグ
これは評価や好みが分かれそうな映画だと思った。幻想的というか妄想みたいなシーンが入ったりするし、作品全体がぼんやりとしていた印象。個人的にはイカれた奴らがぶっ飛んだことをしてのけるクライムサスペンスかと勝手に思っていたので、残念な作品であった。ネタバレは少し。
―2017年公開 米 93分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:エドワード・バンカー原作の同名ハードボイルド小説をニコラス・ケイジ主演で映画化。長年の刑務所勤めを終え、仲間二人と再会したトロイ。地元ギャングのボスから、ある男の赤ん坊を誘拐する仕事を引き受けた3人だったが、事態は思わぬ方向へ転がり出し……。監督は「ラスト・リベンジ」に続き、ニコラス・ケイジとは2度目のタッグとなるポール・シュレイダー。共演は「ジョン・ウィック」のウィレム・デフォー、TV『ウォーキング・デッド』のクリストファー・マシュー・クック。ポール・シュレイダー監督自身もギャングの首領役で出演。(KINENOTE)
あらすじ:長年の刑務所勤めを終え、シャバに出てきたトロイ(ニコラス・ケイジ)はムショ仲間だったコカイン中毒のマッド・ドッグ(ウィレム・デフォー)、巨漢のディーゼル(クリストファー・マッシュ・クック)と再会。先の見えない人生とサヨナラしたい3人は、イカれた地元ギャングの首領から、ある仕事の依頼を受ける。それは借金を返済しない男の赤ん坊を誘拐するというものだった。簡単に見えた報酬75万ドルの大仕事だったが事態は思わぬ方向へと動き出し、3人は追われる身となってしまう……。(KINENOTE)
監督:ポール・シュレイダー
原作:エドワード・バンカー:(『ドッグ・イート・ドッグ」早川書房)
出演:ニコラス・ケイジ/ウィレム・デフォークリストファー・マシュー・クック/オマール・ドーシー/ポール・シュレイダー
ネタバレ感想
適当なあらすじ
ムショ暮らしを終えた3人組が、犯罪に手を染め続ける人生からオサラバするために、大きいヤマを成功させようと目論む。
で、そのためには3人で結束して事にあたらねばならんと誓いを立てるものの、そううまくはいかない。3人はある組織の依頼で、借金を返さない男の赤子を誘拐し、身代金をせしめるという仕事に取り組む。しかし、身代金を取るべき男を手違いで射殺してしまい、計画はオジャン。
依頼人に相談を持ちかけようとするものの、それに至らず破滅への道を進むことになる――というのが適当なあらずじ。
なんだかようわからん
ニコラス・ケイジは最近パッとしない印象がある。ウィレム・デフォーは大体こんな感じだが(笑)。てなことで、なんだかよくわからない映画だった。特に、冒頭のウィレム・デフォーが薬でトリップしてるみたいな描写とか(その後のキレた行為が、その後を期待させるんだけど、それ以降は尻すぼみ感が半端ない)、ラスト近くでニコラス・ケイジが老夫婦を人質にとってから、警官隊と銃撃戦になるくだりのところとか。
優秀ではない犯罪者たち
いずれにしても、この3人の犯罪者たちは、稼いだ金をすぐに女遊びや飲みにつかっちゃう行き当たりばったりの行動ばかり。身代金目当ての仕事に関しても、イレギュラーへの対応力がなかったがために、破滅への道を歩むことになる。
そもそもこいつら、協力する誓いを立ててはいるものの、どこまでお互いを信用していたのかがよくわからん。ニコラス・ケイジがそれぞれの人物像について独白する部分があるけども、あれなんかもチョッと、それぞれに対する評価が高すぎるような印象を受けた。
つまり、この人たち、小物の犯罪者なんだよね。これまでも、そして作中でも最後まで小物で頭の悪い行動しかできなかったから、身を滅ぼすことになったように見えた。
要するに、犯罪者として一攫千金を得たり、何らかの成功を得たりするには、それなりの知性が必要ってわけで、その場しのぎのようなことをしているだけでは、組織やらにいいように使われるだけなんである。そんな状況からオサラバしたかったんだけども、実力的にそれができるような輩ではなかったという。
この作品から感じたのは、そんなことであった。
てことで、何度かこのブログで繰り返しているように、犯罪は一人でやるべきなんだなぁと改めて思った。
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