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映画『リピーテッド』ネタバレ感想 あの結末でいいんだろうか(笑)

リピーテッド
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リピーテッド

朝目覚めると前日の記憶が一切なくなっている。そんな、自分が何者なのかわからない40歳の女性。旦那の説明で自分が記憶障害を抱えていることを知る。では、なぜ彼女は記憶障害なのか。そして、記憶を戻すことはできるのかーーという話。ネタバレあり。

―2015年公開 英・仏・瑞典―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:SJ・ワトソンのベストセラーミステリー『わたしが眠りにつく前に』を「ラスト・ターゲット」のローワン・ジョフィ監督が映画化。眠ると前日までの記憶が失われてしまう女性が、その原因を探るため自らの過去を追いかける姿を描く。出演は「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマン、「英国王のスピーチ」のコリン・ファース、「記憶探偵と鍵のかかった少女」のマーク・ストロング。製作総指揮は「グラディエーター」のリドリー・スコット。(KINENOTE)

あらすじ:クリスティーン(ニコール・キッドマン)は、事故の後遺症により毎朝目覚める度に、前日までの記憶が失われてしまう特殊な記憶障害を負っている。夫のベン(コリン・ファース)は、結婚していることや夫である自分のことすらも忘れてしまうそんな彼女を、献身的な愛で支えていた。ある日、ベンの留守中にナッシュ(マーク・ストロング)という男から電話がかかってくる。少し前から夫に内緒でクリスティーンの治療を行っているというその医師は、この数週間、クリスティーンが毎日の出来事を密かに映像日記として撮影していると言い、その隠し場所を告げる。日記を再生したクリスティーンは、自分の記憶障害の原因が何者かに襲われて瀕死の重傷を負ったことによるものだと知るのだった。やがてクリスティーンは“昨日の自分からのメッセージ”を頼りに、真相を追い始めるが……。(KINENOTE)

監督・脚本:ローワン・ジョフィ
原作:SJ・ワトソン:(「わたしが眠りにつく前に」(ヴィレッジブックス刊))
製作総指揮:リドリー・スコット
出演:ニコール・キッドマン/コリン・ファース

ネタバレ感想

浮気相手だったんかい

いきなりネタバレします。

最終的に、コリン・ファース演じる男は、偽者の旦那(ベン)だったことがわかる。そして、この偽者のベンがクリスティーンに暴力を振るい、彼女を記憶障害にしたようだ。さらにわかるのは、このおっさん、クリスティーンの浮気相手だったのである。

クリスティーンは旦那と息子に隠れて、ベンの偽者と浮気をしていた。そして、暴力受けて記憶障害を抱えてまう。本物のベンは息子の成長を考えて、妻=クリスティーンとの離婚を決意。彼女の元を去る。してやったりと現れた偽者ベン=浮気相手=暴力男は、ベンのフリをしてクリスティーンと暮らすことにした。

偽者ベンにとっては、クリスティーンに記憶を戻してもらわなくてもいいようだ。戻ってしまうと、自分のしたことが全てバレてしまうから。ということで彼は、毎日記憶をリセットし続けるクリスティーンを、献身的に支え続けるのである。

偽者のほうが愛情が深くないかね(笑)

偽者ベンは、どうして記憶を失くした相手に対してあそこまで頑張れるのか。彼が彼女と一緒に暮らし続けるためには、彼女の記憶が戻ってしまうのは都合が悪い。偽者ベンは彼女の記憶が戻らなくてもいいから、彼女と一緒にいたいのである。であるから、彼女の記憶が戻らないように邪魔をするのだ。

しかし、この男がすごいとおもうのは、記憶が戻らない彼女に対して、来る日も来る日も、記憶がリセットされる彼女に同じ説明をし続けられるところだ。これって、なかなかできるモンではないと思う。

ということで、偽物ベンは暴力野郎だったわけだが、本物のベンよりも彼女に対する愛情は深かったように思えてしまった。この人に比べると、最後のほうでチョコっと出てくるベンは、息子のためとはいえ、彼女から逃げたと言われても仕方ないような気が。それに、容姿も偽者のほうがよいから、クリスティーンが浮気するのもわからんでもないと思った(笑)。

とはいえ、浮気したクリスティーンは本物の旦那に逃げられて当然と言えば当然なのでもあるが。対する旦那は離婚はしたものの、クリスティーンへの愛情は消えてないとか言っていた。本当かなぁ。そういうもんなんだろうか。まぁ、フィクションだからいいか(笑)。

てなことで、サスペンス・スリラー的なお話としては、さほども驚きも面白さも感じなかった。最後はハッピーエンドっぽく終わっていたけど、あの家族(夫婦)は、見事再生することができるのだろうか。何かけっこう難しい気がしなくもないんだけどね。

今思い出したけど、クリスティーンて精神科のオッサンにも「あなたと一緒だと落ち着く」だか「安心」するだか言ってた。よく考えてみると、この女性の男に気を持たせるようなことしちゃう部分、もっともよろしくないんではないかね! 1日分しか記憶が保てないってことは、誰に対しても常に初対面。そんな相手から安心感とか落ち着きを与えてもらえるモンなんだろうか。

毎日記憶がリセットされている人ってどんな存在なの?

1つ気になったのは、毎日記憶を失くしている彼女には、自己同一性みたいなものはあるんだろうか。毎日記憶がリセットされるって、その都度生まれ変わっているような感じだと思うんだが、昨日の自分と今日の自分を同一人物としてあんな簡単に理解できるもんなんだろうかね?

そして、目的とする場所に自力で移動できていたが、ああいう行為は記憶がなくてもできるもんなんだろうか。歩行などの身体行為や、言葉を利用できているのはいいとして、彼女の記憶障害は、自分にまつわる記憶のみが喪失されるだけで、それ以外の部分については、例えば目に映るものが何であり、何に使用されるものであるかなどは、認識および理解できるということだったんかな。

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