イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
久しぶりに鑑賞して思うのは、やっぱりこの作品はミッキー・ロークとジョン・ローンを観て楽しむ映画だということ。物語的な面白さもあるんだけども、スタンレーのキャラが手前勝手すぎるし、有能というよりは強引なだけって感じがして、あまり感情移入ができないからだ。ネタバレあり。
―1986年公開 米 134分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:ニューヨークのチャイナタウンを根城に勢力拡長をはかるチャイニーズ・マフィアの若きドンとこれを敵対視するニューヨーク市警刑事の死闘を描くアクション映画。製作はディノ・デ・ラウレンティス、監督は「天国の門」のマイケル・チミノ。ロバート・デイリーの同名小説(日本未刊行)をオリヴァー・ストーンとマイケル・チミノが共同で脚本化。撮影はアレックス・トムソン、音楽はデイヴィッド・マンスフィールド、プロダクション・デザイナーはウォルフ・クレーガー、美術はヴィクトリア・ポール、編集はフランンワーズ・ボノが担当。出演はジョン・ローン、ミッキー・ロークほか。(KINENOTE)
あらすじ:現代のニューヨーク、ダウンタウン。リトル・イタリーと隣接するチャイナタウンのレストランでチャイニーズ・マフィアのボスが暗殺された。盛大な葬儀の行列の中には若き幹部のジョン・タイ(ジョン・ローン)の姿もあった。その模様を必死に報じているのは、中国系アメリカ人の美人TVレポーター、トレーシー(アリアンヌ)だ。リトル・イタリーのマフィアの縄張りさえもおびやかしつつあるチャイニーズ・マフィアだが、内部では新旧対立による抗争がたえず、ボスの死も組織の近代化を目指す若手リーダージョイ・タイの謀略によるものだった。ニューヨーク市警の部長刑事スタンレイ・ホワイト(ミッキー・ローク)は、絶え間ないチャイナタウンの抗争のために送り込まれた敏腕刑事だが、組織そのものを壊滅しようとする一匹狼的なやり方はチャイナタウンの長老や市のおえら方の反発をくい、署内のバックアップも失って、孤立を深めていた。だがポーランド系米人の彼はヴェトナム戦争を通じて植えつけられた黄色人憎悪感から新しいボス、ジョン・タイとの対立をエスカレートさせていった。そんなある夜、トレーシーとスタンレイが食事をしているチャイナ・レストランを覆面の2人組が急襲し、機関銃で店内を一掃した。これはジョン・タイが反対派の長老を脅すために仕掛けたものだが、あやうく命を落としそうになったスタンレイとトレイシーはこの事件がきっかけで結ばれ、ジョン・タイとスタンレイの抗争は一段とエスカレートしていった。まず、スタンレイがジョン・タイのレストランに従業員として潜入させていた中国系の刑事が惨殺された。怒り狂ったスタンレイは店に乗り込み、ジョン・タイをぶちのめす。その時、チャイニーズ・ギャルがスタンレイに向って発砲した。さらに、スタンレイの別居中の妻コニー(キャロリン・カヴァ)が、ジョン・タイの手下に襲われ喉をナイフでかっ切られて即死、手下もその場でスタンレイに殺された。今やジョン・タイに対する怒りは私情に変わり、ついに麻薬取引き現場にあらわれたジョン・タイと対峙する。橋の上を逃げるジョン・タイが振り向きざまに撃った銃弾がスタンレイの右手をつらぬき、左手に持ちかえられたスタンレイの拳銃から発射された弾丸はジョン・タイの胸をぶちぬくのであった。(KINENOTE)
監督:マイケル・チミノ
脚本:オリヴァー・ストーン/マイケル・チミノ
出演:ミッキー・ローク/ジョン・ローン
ネタバレ感想
ということで、ともかく2人の役者を観て楽しむ映画である。2人ともかっこいい。ミッキー・ロークはいろいろあって崩れた顔になっちゃったけども、最近もそこそこ映画作品には出ている。
しかし、ジョン・ローンはまったくと言っていいほど見かけなくなった。どうしたんだろうか。最後にジョン・ローンを映画作品で見たのは、ジェイソン・ステイサムとジェット・リー主演の『ローグ・アサシン』が最後だ。ちなみに『ローグ・アサシン』は、ステイサムが日本語を話すシーンがあって、そこがツボにはまる人はめちゃくちゃ笑えると思うので、興味がある方はぜひ。ついでに、ジョン・ローンと言えばやっぱり『ラスト・エンペラー』だ。こちらも興味があれば、ぜひ。
で、本作の話に戻ろうと思うものの、さして特筆したいことがない。冒頭で触れたように、スタンレーがけっこう強引なやつだし他人の迷惑を気にせずに正義を振りかざすので、けっこううざいのである。
ベトナム帰還兵であることが強調されるものの、帰還兵だったら何をしてもいいってわけでは当然なく、彼のせいで犠牲になる人間は多い。その割には最後にレポーターの女性といい感じになっちゃうので、「なんじゃこれは」という印象を持つ人も多いだろう。
マイケル・チミノ監督だとやっぱり『ディア・ハンター』が一番いいね。
コメント