ゾンビ・クロニクル
この映画を鑑賞した人たちが共通して感じる突っ込みがあると思う。それは、「ジョーンズ君、カメラを止めて戦えよ!」ということだ。何であそこまで頑なに、「伝える義務がある」とかぬかしてカメラを回し続けるのか。さっぱり理解ができない。ネタバレあり
―2011年製作 英 93分―
解説・スタッフとキャスト
解説:ゾンビに支配された地球を舞台に人々の戦いを描いたホラー。ゾンビと陸軍部隊の戦いを撮影する従軍カメラマンのジョーンズ。ある夜、ゾンビの大群に襲撃されて基地が壊滅し、ジョーンズたちは安全と言われるオランダを目指すことにするが…。(KINENOTE)
監督:マイケル・バートレット・ケヴィン・ゲイツ 脚本:ケヴィン・ゲイツ
出演:フィリップ・ブロディ/アレックス・ウィルトン・リーガン/ロブ・オールドフィールド/ヴィッキー・アライコ
ネタバレ感想
カメラ野郎がむかつく
ジョーンズがみんなに協力して逃げ道さがしたり戦ったりすれば、もう少し効率的な動きができたと思うんだけどなぁ。こいつ、そういうこと全然しない。おかしいのは、同じ部隊で動いている奴らも、こいつに「カメラは止めろ」とか「今は撮るな」とか言うんだけど、強制してでも彼の撮影をやめさせようとはしないのだ。それ、おかしいだろ。
もう全編通して、そのことが気になっちゃって仕方ない。ラストのほうは虚構の人間であるジョーンズに対して、マジで怒りを感じてしまった(笑)。似たようなシチュエーションの、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』に対してはそこまでの憤りは感じなかったんだけど、何でだろうか。よくわからん。
ちなみに、この陸軍部隊、ゾンビ騒ぎが始まった当初、被害拡大を防ぐ命令だったのか、民間人に対して虐殺に近いようなことをしている。だから、伍長が国民は軍を憎んでいる――的な発言を序盤でするのだろう。でも、あんな設定って必要あったんだろうか。伍長が国外に出たがる理由付けにはなっているけども、それ以外、物語に何の厚みもくわえていないような気がする。
兵士たちがバカすぎ
さらに腐しておくと、この陸軍兵士たち、弱すぎないかねぇ。この作品のゾンビってかなり動きがトロイ。部隊がゾンビに囲まれた地帯を突破するシーンがあるけども、わざわざ銃を撃たなくても、あんな動きの遅い奴らが相手なんだから、走り抜けられると思うんだけど。それか、棒でもなんでもいいから銃以外の武器で十分撃退できると思う。そういう工夫を一切しないんだよね、このボンクラ部隊。終いには、単なる盗賊にすら狩られて捕まっちゃうという間抜けぶり。完全な職業軍人ではなかったぽいけど、あれは酷すぎると思うよ。
ラストもなんか…、つまり全滅ですよな、あれって。人類終了。ハッピーエンドにする必要はないと思うけど、なんだか観賞しているこっちまで絶望してしまうラストでした。もちろん作品の質に対してである。
残念ゾンビ映画たち ↓
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