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映画『ゾンビ・アルカトラズ』ネタバレ感想 ほめどころが見当たらない残念作品

ゾンビアルカトラズ
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ゾンビ・アルカトラズ

おわかりとは思いますが、もちろん邦題がアピールするほどにはアルカトラズ刑務所は舞台にならないです(笑)。ネットを調べてみたら意外にほめている人も多いみたい。だけど、俺はぜんぜん楽しめなかったなぁ。ネタバレあり

―2012年製作 米 90分―

解説:わずかに生き残った人類が監獄島に立て籠もりゾンビたちに対抗するアクションホラー。ゾンビに支配された世界で、生き残った人々はアルカトラズ島に逃れていた。ゾンビウイルスのワクチン開発を進めるも、ゾンビの群れは海を渡り押し寄せて来て…(KINENOTE)

監督:ニック・リオン
出演:マリエル・ヘミングウェイ/ダニー・トレホ/イーサン・サプリー/ヘザー・ヘメンズ

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ネタバレ感想

主人公がよくわからん

冒頭に出てくる数名、こいつら主要人物かと思わせておいて、わずか5分ほどで妊婦を残して死亡。車運転してた奴がもう少し落ち着いていればねぇ(笑)。

てなことで、舞台は刑務所に移る。この作品では冒頭からゾンビが世界中にいて、残っている人のほうが少ないみたい。で、アルカトラズがある場所は島なので、生き残りがそこに集まっているという。この刑務所にはゾンビ化の原因を突き止め、それを防ぐための研究をしているオッサンがいる。そいつに協力している女性が、どうやら主人公らしい。

この主人公、研究者らしいのだが、それ以上に説明が何もないので、どういう人物かさっぱりわからない。ゾンビ化を防ぐためにワクチンをつくりたくて、いろいろ頑張っていて、時宜に応じた決断や判断ができる人なんだろうなというのはわかるけども、何でそんなに頑張る人なのかがよくわからない。

中途半端に描かれる登場人物たち

ついで、この女性にくっついてる若い女。この人はいろいろのことに絶望しちゃって自殺するんだけども、登場させる意味がよくわからない。この人を描く一連のシーンは、全てどうでもいい部分に思える。ゾンビ化する赤子を見ちゃって、自分のおなかの中にいる子どももそうなるんだって想像したのが自殺の引き金とは思うんだが、そもそも、なぜ子どもを宿しちゃうことになったのかわからん。

他にも何で登場させたのかよくわからない中途半端な人物が、バタバタと犠牲になっていく。例えば、日記だか昔の記録だかを大事に読んでいたオッサン。あれで彼の何を説明したことになっているのか。しかもその後、あっさり死ぬ。

他にも、お姉さんなくしちゃった気の毒な弟君。彼は主人公の女性の過失により、ゾンビもろとも手榴弾の餌食になる。ひどい(笑)。

ちゃんと描かれる人物も、描いた意味がわからない

いっぽう、それなりに人となりが描かれる人物もいる。それはアルカトラズに残って研究を続けるオッサンだ。彼は娘がゾンビになっちゃったので、何とかワクチンをつくりたい。だから、いろいろ実験して頑張る。頑張るんだけど、ゾンビになった娘をどうしても人間扱いしたいのか、警戒しながら接しつつも、けっきょくは娘にかまれちゃう。

で、自ら手榴弾を使用して施設ごと爆死(笑)。あほか、こいつが進めていた研究は誰にも伝わってないし、単なる無駄死に。しかも、物語ラストのほうで主人公が捜していたもう一人別の研究者が、すでにサンプルのワクチンを作っていたのである。それなら、あのオッサンが必死こいて娘に自分の腕まで食わせて続けていた研究って描く意味あったんかね。なんなんだろうか。

定員多めのゴムボートの件

序盤でみんながゴムボートに乗って刑務所を脱出することになったとき、ボートには定員があって全員が乗れないことが判明する。そこに「私は残る!」と率先して残ることを宣言する人が。それは誰あろう、研究を続けるオッサンである。彼はゾンビ化した娘を残していきたくないのと、ワクチンをつくるために研究を続けるのが使命だと思っているので残ることにしたのだ。いやぁ、立派だ。すごい!

俺がその後思ったのは、「あとは誰が刑務所に残るのか」であった。ここでダニー・トレホ扮するジャイアン的親父(彼は脱出後しばらくしてあっけなく死にますw)あたりが強権を発動し、誰がボートに乗るのかをめぐって血みどろの闘争を繰り広げるのかと思いきや、残るのは研究をするオッサン一人なのである。

オイオイオイオイオイオイオイ

一人かよ! 一人残ればあとは全員乗れちゃうのかよ! そらぁ争い起きませんな。早々と残る人決まっちゃったから。拍子抜けなシーンである。だってさぁ、ゴムボートにそんなに人が乗れると思わないじゃんか。でも、乗れちゃうの。すごいね。みんな乗れて、よかったよかった。

いきなり大量発生するゾンビたち

ついでに、この映画のゾンビは走りもしないし、武器も使わない。でも、数はものすごく多いみたい。でも、どのシーンを観てても変だなぁって思ったのが、最初、登場人物らがたどりついた場所には大体ゾンビは一人もいないんだよね。で、会話なりなんなりしたあとでカットが変わると、なぜかあっちにもこっちのもゾンビが大量発生していると。何なんだろうか、あれ。何でいきなりあんな増えるわけ?

てなことで、残念ながら個人的にはこの映画に対してほめたいところが思いつかないのである。

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