マルナシドス ゾンビの谷
スペイン内戦時代を舞台にしたゾンビ+アクション+コメディ作品。敵対するもの同士がゾンビ禍から生き残るために共闘する展開とか、既存の物語を寄せ集めたような感があるが、それなりに面白いです。「司祭キラー」という名の女性兵士が強いし最後までカッコよくて美人。ネタバレあり。
―2020年製作 西 101分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:死者の谷は、スペイン内戦を舞台にしたハビエルルイスカルデラとアルベルトデトロが監督した2020年のスペインのゾンビアクション映画です。そのキャストは、ミキ・エスパルベ、アウラ・ガリード、ルイス・カジェホ、アルバーロ・セルバンテス、ジェス・カローザ、マリア・ボットをフィーチャーしています。(英語版Wikipedia)
あらすじ:時はスペイン内戦中。敵味方に分かれて戦っていた兵士たちは、ナチスの実験によって生み出された人食いゾンビの襲撃を受け、協力して戦うはめになるが…(filmarks)。
監督:ハビエル・ルイス・カルデラ/アルベルト・デ・トロ
主演:ミキ・エスパルベ/アウラ・ガリード/ルイス・カジェホ/アルバーロ・セルバンテス/ジェス・カローザ/マリア・ボット
ネタバレ感想
ネットフリックスで配信されてたので鑑賞。フィルマークスなどの評価はあんまり高くないみたいだけど、俺は楽しめたな。たぶん、これより酷いゾンビ映画をたくさん見てきたからではないか(笑)。
最初、この作品の舞台となっているのがどの時代かよくわからんかった。一応、スペインの内戦時代ってのは、物語を追うにつれて何となく判明してくるけども、その辺の時代背景とかは一切説明してくれないので、わからん人には最後までわからんかもしれない。
でも、この作品はそんなんわからなくてもいいのである。話の筋はわかるからね。つまり、この作品の舞台が架空のファンタジーな世界だったとしても何の問題もないのだ。
敵対していた登場人物同士が襲い来るゾンビたちから身を守り生き残るために共闘をし、各々が犠牲を出しつつも、最後は真の敵を倒しに行くーーというのが大筋の展開。
主人公の大尉と共和派のリーダーの関係性なんて、なんだか『要塞警察』のビショップとナポレオンみたいな感じだし(あそこまで格好よくもないが)、他の共和派とファシスト側の軍人たちが言い合いをしつつも相手を認めていくような描写に、軽く笑えるシーンも散りばめられていて、なかなか楽しめる。
もちろん、ツッコミどころは腐るほどあって、そもそも大尉が任命された任務が何だったのか、俺にはよくわからんかったし、こういうB級ゾンビ映画にありがちな、都合よくゾンビが大挙して押し寄せてきたり、都合よく全然姿を現さなかったりなどのシーンはこの作品でも散見されて、そこはバカバカしいんだけども、繰り返しになるがけっこう面白い。
特にいいのが、共和派の女性兵士=司祭キラーの人。この人が強いしカッコいいし美人なので、彼女の活躍を見てるだけでも十分満足。なぜ司祭キラーなんて名前のかよくわからんし、ラストで大尉の告白をさらっとかわして、名前も教えずに颯爽と去っていってしまうところなんてシビレる!
このアウラ・ガリードという女優さん、俺が見た作品の中では『ロストボディ』ってのに出てたみたい。ともかく、この人の存在がこの映画のポイントであって、ラストの方は大尉よりも主人公っぽかったなぁ。大尉はこの司祭キラーに手を切り落とされちゃったうえに振られちゃうんだから踏んだり蹴ったりではあるが、ゾンビにならないですんだって考えると、司祭キラーさんの判断力と決断力はすごいのである。かっこよかったなぁ。
コメント