トゥルース・オア・デア 殺人ゲーム
―2017年製作 米 100分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:『ゲット・アウト』のブラムハウス製作によるスーパーナチュラルホラー。飲み会で「Truth or Dare」ゲームを楽しんでいた男女。しかし、ふとしたことがきっかけで参加者が次々と死んでいく呪いのゲームと化してしまう。(KINENOTE)
あらすじ:友人が集まれば気軽に楽しめる「Truth or Dare」ゲーム。ルールーは単純 <ゲーム中に指定された人がTruth(真実)かDare(挑戦)か選び、「Truth」の場合は質問に正直に答え、「Dare」の場合は言われたとおりに行動しなければならない。しかし、ふとしたことからゲーム中に“嘘”もしくは挑戦を“拒絶”したものは死んでしまうという呪いのゲームと化してしまうーーー
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監督:ジェフ・ワドロウ
出演:ルーシー・ヘイル/タイラー・ポージー/ヴァイオレット・ビーン/ヘイデン・セット/ソフィア・アリ/ノーラン・ジェラード・ファンク
ネタバレ感想
ネットフリックスで見つけて、何の気なしに鑑賞してみたら結構楽しめる青春ホラーだった。たまにアメリカの青春映画に出てくる「真実か挑戦か」というゲームがホラーな展開を呼んでいくという…。
ただ、このゲームって何がおもしろいんだろうね? 実際のアメリカの若者はこれを楽しんでやっているんだろうか。真実について答えなきゃいけなくなった際に、本当に触れられたくない質問をされたとして、この映画のように命がかかってない状態で本当のことを言う人間なんて、いるんだろうか。質問の程度によってはそれも可能であるとは思うが、そういう基準を規定するルールがあるのかな?
まぁそれはいいとして、そうしたゲームのルールをうまく使って物語がつくられているのがこの作品で、そこが楽しめる要素の一つ。真実について答えなければならないその質問の一つひとつがエグイ。特に主人公とその親友は、それぞれに秘密を抱えて、それを吐露することで関係がどんどん悪化していく。
で、この2人の間に入る男も、2人の女の間でジタバタすることになり、最後は死んじまうという。こいつは主人公の親友の彼氏だったのだが、実は主人公のほうに気があったということを物語の途中で白状する。
んで、主人公もこいつのことを好きだったんで、セックスをするに至ったのに、なぜか事が終わってみたら、「実はやっぱり、君のことより彼女のことを愛している!」とか言い始めて、では、さっきの真実はなんだったんだよと思ってしまった。
なんでこいつが主人公に告白したことが悪魔から嘘だと判定されずに真実扱いされたのか。単に、セックスしてみたい相手ーーという意味での言葉だったんならわからなくもないのだが。まぁともかく、主人公は両想いと思いながらわずか数時間でふられることになるわけだ(笑)。
先ほどゲームのルールをホラーに持ち込んだ設定がいいと言ったけど、他の奴を巻き込むことでゲームの参加者を増やし、自分の出番を遠ざけるという内容も捻りがきいているなと思った。ただ、これはセックスすることによって呪いをセックス相手に移しちゃうという設定の『イットフォローズ』に似ていなくもないなと思った。で、『イットフォローズ』は単なるホラーにとどまらない深みがあるので、かなりおススメ。
ていうことで、主人公たちは真実を喋り合うことでかなり険悪な関係になりつつも、何とか共闘して窮地を脱しようと頑張る。しかしまぁ、生死がかかった場面で本音を言わなければならないとなったら、みんなこういうふうに険悪になっても仕方ないよな。人間ってなそんなもんだろうし、むしろこの真実の言い合いで絆が深まるみたいな仲間がいる人は、かなり少数なのではないか。
ともかく主人公たちは、何とか呪いの始まりを突き止めて、悪魔を封印しようとするんだけど…。
俺にはこのラストの展開がよくわからなかった。親友の挑戦を失敗させて悪魔に質問に答えさせる状況を主人公がつくるんだけど、なんで親友に挑戦を選ばせて、それを失敗させることでそういうシチュエーションになるのか、よくわからん。俺がアホなんかな。
でまぁ、結果として悪魔を封印することはできず、主人公はSNSを利用して、自分のゲームの番を遅らせるために、呪いを世界へと拡散させる。ひどいなぁ。これは序盤のほうで、主人公が多くの人を救うのなら、仲間を犠牲にしても仕方ないーーみたいな考えの持ち主であることを描写してたので、それに対する皮肉みたいな結末にしたということだろうか。最終的に主人公は友情を選んだってことだろうから。
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