タイムシャッフル
個人的にタイムリープとかループする作品が好きなんだけども、この映画は未来予知? 的な内容であって、時間移動みたいな話とはちょっと異なる内容であった。少しネタバレ。
―2014年製作 米 104分―
解説とストーリー・スタッフとキャスト
解説:24時間後を映し出すマシンを手に入れたハウスメイトたちの運命を描くSFスリラー。(KINENOTE)
ストーリー:ハウスメイトのキャリーとフィン、そしてジャスパー。3人は偶然に、向いに住んでいた科学者が死亡しているを発見する。部屋に立ち入り目にしたものは、壁一面に張り出された無数のポラロイド写真と、巨大なマシン。そのマシンは“24時間後”を映し出す、巨大ポラロイドカメラであった。その奇妙な現実に気づいた3人は、そのマシンを自分本位に使用し出す。自称画家のフィンは、24時間後の自分がどんな傑作を描いているか見ようとし、ドッグレース狂のジャスパーは24時間後に既に発表されている結果を元に、レースを当てまくる。ある日、ポラロイドカメラは3人の仲に亀裂が入りかねない、“都合の悪い”未来をうつし出してしまう。それを発見したキャリーはそのポラロイド写真を抹消し、自分の未来を少しずつ変えていこうとする。『未来を利用する者』『未来を変えようとする者』『未来に捕らわれる者』… タイムシャッフルさせた未来はどうなっていくのかー! ?(Amazon)
監督・脚本:ブラッドリー・キング
出演:ダニエル・パナベイカー/マット・オリアリー/ジョージ・フィン
なかなかブラックなラストだね
ハウスメイトの男女3名が、24時間後の未来を撮影できるカメラの存在を知り、その取り扱いをめぐり、各人のエゴむき出しな人間喜劇を繰り広げるという感じの話。 ラストもなかなか意外な展開であった。
主要登場人物たる3人のうち、キャリーとフィンが恋人同士で、ジャスパーはフィンの親友(てほど冒頭から信頼し合ってもなさそうだったが)という関係である。ただしそれは、表面的なもので、物語が進むに連れて、各人の本性や隠し事が現れ出す。
後味がいいか悪いかというと、あまり良くない類の内容ではあるが、それなりに面白く観られる作品である。ここから先は、個人的に突っ込みたい部分について触れます。突っ込みたいだけで、作品そのものが糞だというつもりはないです。けっこう面白いと思いました。
絵描き目指しているくせに写筆しかしないアホ
鑑賞中、俺が一番イライラしたのはフィンに対してだ。他の2人も大概ではあるものの、なぜフィンが一番気に入らないかっていうと、この人、絵を描きたいわけじゃないですか。で、物語中でも実際描いているんだけど、実は、何も創作をしていないのである。
フィンがしているのは、24時間後の自分が描いた絵を、写筆しているだけ。写筆に依存しすぎちゃって、自分では何にも描けなくなっちゃっているのである。
キャリーをモデルに写生はしていたものの、自分の頭の中のイメージを絵にするような行為は何一つしていないのだ。ただ、24時間後の自分が描いた絵を写すだけ。それって続けて意味あるのか? お前は何も創造しとらんじゃないか。と思ってイライラしたのである。
24時間後の自分が描いているから自分も描いていることにはなるんだろうが、厳密には、描いていないんである。わかりますかね、この意味? 物語中のフィンは、創作をしていないのだ。描いている作者はあくまで、24時間後のフィンである。しかし、その24時間後のフィンも、それより前のフィンが描いた絵を写筆しているだけだから、鶏と卵の関係みたくなっちゃっており、やっぱり、フィンは何も創造していないのだ。
準備って大事だよねぇ。
ついで、これを言ったら作品が成り立たないのだが、なぜ未来の出来事が写真に撮影できるのかわからん。しかも、主人公らがきちんと調べなかっただけで、このカメラは24時間ごとでなく、半日ごとに撮影されてることが判明する。何なんだよ、それ。
というか、本当にバカだと思うのは、フィンとジャスパーはもう少し、あの装置のことを調べてから動くべきだろ。発明者の周辺ももっと調べるべきだろ。それができれば、もっとうまい使い方があったはずなんだが。けっこうリスク背負うことやろうってんだから、できるだけ用意周到に準備して始めればよかったのに。本当に、バカな奴らだと思いました。
ちなみに、内容自体はそれなりに面白いので、興味があれば鑑賞してみてください。
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