ヘルディセント
戦闘機が撃墜されて敵軍の地域に不時着したシンクレア。敵に追われる中で旧ソ連軍の謎の施設を発見。そこで奇妙な生物に襲われる。何とか米軍に救出された彼女は、いろいろあって米軍とともに謎の生物と戦うことに。短くまとまってジタバタ劇が終わる、B級クリーチャーアクション。
―2022年製作 英 96分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:監督は世界を恐怖のどん底に陥れた『ディセント』で脚光を浴び、更には人気アメコミの映画化作品『ヘルボーイ』も手掛けた鬼才ニール・マーシャル。彼の下に、マット・デイモン主演作『オデッセイ』やトム・ハンクス主演作『インフェルノ』など、名だたる大作を陰で支えてきたVFX職人タマス・キスや、『バットマン:ダークナイト リターンズ Part 1』ほか多くのアメコミOVの音楽を担当し作品へ彩りを与えてきたクリストファー・ドレイクなど超一流のスタッフが集結し、孤立無援の危険地帯で繰り広げられる屈強な軍人たちとクリーチャーの苛烈な攻防を、圧倒的な迫力と緊張感を以て映像化。(amazon)
あらすじ:2017年、アフガニスタン ナンガルハール州の上空。作戦終了後の帰路についていた英国空軍大尉のシンクレアはゲリラの襲撃に遭遇し不時着を余儀なくされる。敵に追われ謎の施設に逃げ込むシンクレア。だが、そこは放棄された旧ソ連の研究所で、突如として謎の怪物たちが覚醒、彼女を追って侵入してきたゲリラ兵たちを殺し始めるのであった。隙を見て研究所を脱したシンクレアは、奇跡的にパトロール中の米軍に救出され近くの基地へ運ばれる。手当を受けたシンクレアは、自分が目撃したことを説明して怪物の対策をするべきだと主張するが、誰一人として真剣に取り合わない。しかし、奴らは逃した獲物を嬲り殺そうと着実に基地へと忍び寄っていた。英米連合部隊と凶悪な生命体との生き残りをかけた戦いが今始まろうとしている。(amazon)
監督・脚本:ニール・マーシャル
出演:シャーロット・カーク/ジョナサン・ハワード/ジェイミー・バンバー/レオン・オッケンデン/Kibong Tanji
ネタバレ感想
適当なあらすじ
英国の空軍に所属してたシンクレアはタリバン兵の攻撃で戦闘機が墜落。不時着してすぐにタリバン兵たちに襲われて相棒は死亡。シンクレアは持ち前の戦闘術で大人数のタリバンと一人で渡り合い、何とか旧ソ連軍の謎の施設に逃げ込む。そこには謎の実験室があって、そこには異形の生物が。タリバン兵たちも施設に乗り込んできて戦闘になる中で、その生物たちが目覚めてまう。
何とか逃げ延びたシンクレアは米軍に救出される。その拠点は落ちこぼれ兵士たちが寄せ集められた場所だった。シンクレアは謎の生物の存在を拠点の指揮官である少佐に進言。最初は相手にしてくれない少佐であったが、シンクレアを追って拠点にクリーチャーたちが押し寄せてきた。
兵士たちは犠牲者を出しながらもなんとかクリーチャーを撃退。生き残りをかけて、施設に残るクリーチャーの壊滅に向けて作戦を遂行することに。タリバン兵も攻め込んでくる中で、シンクレアと米兵は目的を達成することができるのかーーというのが適当なあらすじ。
レンタル配信で鑑賞。今作を手がけたニール・マーシャル監督は、『ドゥームズデイ』や『ディセント』の人らしい。どちらもB級テイストあふれる佳作って感じの作品だったような記憶が。
特に前者はいろいろのアクション作品をごった煮にして、監督がやりたいことを詰め込んだ感があったけども、今作もそんなテイストを感じた。
例えば施設を脱出するために、犠牲心がある兵士が仲間を先に生かせて自分がクリーチャーを足止めしてみせる演出などは、『エイリアン2』を彷彿とさせる。
ともかく、この作品は謎のクリーチャーと死闘を繰り広げる兵士たちのカッコよさとその戦闘劇を見せたいんだあろうなと思われ、そしてそれがきちんと楽しめる内容になっているので、それなりに見ごたえのあるB級作品であったなぁというのが鑑賞後の感想。
兵士たちのキャラもきちんと描かれていて個性があるところも好感が持てる。アフガニスタンの現地人もそれなりに頼れるいい奴で、しかも死に至るまでにきちんと彼のバックボーンが紹介され、亡き父との関係がきちんと消化されていた。
ただ、主人公のシンクレアが残念ながらそうでもなくて、まずは息子を残して戦地に来ていることに忸怩たる思いがあるのに、その辺の背景がそんなに生かされてないように感じる。
あと、クリーチャーは人間に何かの作用を加えて異形のものへと進化させた生物兵器らしい。クリーチャーは通常、フィジカルの差を活かした攻撃で兵士たちを殺害していくわけだが、なぜかシンクレアに対しては、舌みたいのを伸ばして拘束する攻撃をしてくる。
彼らはこの攻撃により相手の思考を読み取ることができるらしい。らしいんだけど、なぜシンクレアに対してそれをやるのかようわからんし、読み取ったことにより攻撃方法が変わったように見えないので、あまり意味がある能力には見えなかったなぁ。
とか腐してはいるものの、十分鑑賞に耐えうるB級作品であった。最近こういうの観てなかったから満足。
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