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映画 英国王のスピーチ ネタバレ感想 実話をもとにしているのだが面白くはない

英国王のスピーチ
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英国王のスピーチ

吃音の王太子が、言語聴覚士の支援で人前でスピーチできるようになるまでの成長と、その間に生まれる二人の友情と信頼の物語。実話をもとにしているそうで、なかなか素晴らしい話だなぁとは思うものの、映画としてそんなに面白くはなかったな。ネタバレあり。

―2011年公開 英=豪 118分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:吃音に悩む英国王ジョージ6世が自らを克服し、国民に愛される真の王になるまでの実話を『くたばれ!ユナイテッド-サッカー万歳!-』のトム・フーパーが映画化。出演は「シングルマン」のコリン・ファース、「エリザベス ゴールデン・エイジ」のジェフリー・ラッシュ、「アリス・イン・ワンダーランド」のヘレナ・ボナム=カーターなど。(KINENOTE)

あらすじ:ジョージ6 世(コリン・ファース)は、幼い頃から吃音というコンプレックスを抱えていたため、英国王ジョージ5世(マイケル・ガンボン)の次男という華々しい生い立ちでありながら、人前に出ることを嫌う内気な性格となり、いつも自分に自信が持てないでいた。厳格な父はそんな息子を許さず、様々な式典のスピーチを容赦なく命じる。ジョージは妻のエリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)に付き添われて、何人もの言語聴覚士を訪ねるが一向に改善しない。ある日、エリザベスはスピーチ矯正の専門家・ライオネル(ジェフリー・ラッシュ)のもとへ夫を連れていく。ライオネルは、診察室では私たちは平等だと宣言、王太子を愛称で呼び、ヘビースモーカーのジョージに禁煙させる。さらに、大音量の音楽が流れるヘッドホンをつけ、シェイクスピアを朗読するという奇妙な実験を行うが、ジョージはこの治療は自分には合わないと告げ、足早に立ち去ってしまう。だがクリスマス放送のスピーチがまたしても失敗に終わったジョージは、ライオネルに渡された朗読の録音レコードを聞いて驚く。音楽で聞こえなかった自分の声が一度もつまることなく滑らかなのだ。再びライオネルを訪ねたジョージは、その日から彼の指導のもとユニークなレッスンに励むのだった。1936 年、ジョージ5世が亡くなり長男のエドワード8 世(ガイ・ピアース)が即位する。そんな中、かねてからアメリカ人で離婚暦のあるウォリス・シンプソンと交際していたエドワードが王位か恋かの選択を迫られる。彼は恋を選び、ジョージは望まぬ座に就くが、大切な王位継承評議会のスピーチで大失敗。だがジョージはライオネルの助けを借り、戴冠式のスピーチは成功に終わる。しかし、本当の王になるための真の試練はこれからだった。ヒトラーの率いるナチスドイツとの開戦直前、不安に揺れる国民は王の言葉を待ち望んでいた。王は国民の心をひとつにするため、世紀のスピーチに挑む……。(KINENOTE)

監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース/ジェフリー・ラッシュ/ヘレナ・ボナム=カーター/ガイ・ピアース

ネタバレ感想

吃音を持ちながら王になった男が、資格はもたないものの腕は確からしい言語聴覚士の助けを得て、人前で喋る自信を持てるように成長していく話。この言語聴覚士の優れたところは、吃音が本人の幼少期の心理的負担というかトラウマみたいなものが原因ということを知っていて、そこを本人が解消するべく手助けをしてやる能力を持つところだろう。

そして、それを実現するために必要な相手の話を聞くことができる人間であり、ほめ上手でもある。さらに、彼をジョージ6世が信頼して、任せようと思える人柄の人間であるから効果が出るんであって、資格なんて、いらないのである。

だが、この二人が信頼関係で結ばれ、友情を育んでいく過程に、さほど説得力が感じられなかった。喧嘩別れのようになってしばらくの時間が経った後、お互いが謝罪をしあって関係を続けるものの、そのエピソードにさほど盛り上がりもなく淡々とした感じがして、何か物足りない印象なのである。

クライマックスの、ドイツに対する宣戦布告後のスピーチはそれなりに盛り上がるものの、それはスピーチそのものに力があるというよりは、その際に流れるベートーヴェンの『交響曲7番 第二楽章』が良いのであって、選曲は優れているとは思うものの、全体の演出的には盛り上がりに欠ける印象。スピーチ後の王を称える拍手も人数が少ないからか、なんだかまばらで物寂し気。

ジョージ6世の奥さんであるエリザベスは献身的で、彼女の存在がなければジョージはダメ男だったようにも思えるので、そういう存在を得られたところはうらやましいとは思うのであるが、だからといって、作品の評価が爆上がりするものでもない。

けっしてつまらないわけでもないし、題材が悪いわけでもないし、確かに、こうしたドラマに起伏が必ずしも必要かと言われるとそうでもないとは思うものの、これまでに述べた感想は俺の感じた偽らざる心境なので、まぁ俺にとってはそういう作品なのである。

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