スポンサーリンク

映画 ザ ディスカバリー ネタバレ感想 死後の世界は〇〇だった

ザディスカバリー
スポンサーリンク

ザ・ディスカバリー

ネットフリックス配信作品。死後の世界を証明した科学者。彼の実験とはいったい何なのか。故郷に帰ってきた科学者の息子は、その真相を探り始める。という筋にラブロマンスを入れ込んだSF映画。ネタバレあり。

―2017年製作 米 102分―

スポンサーリンク

解説・スタッフとキャスト

解説:死後の世界が科学的に証明された近未来を舞台にしたSFドラマ。科学者トーマス・ハーパー博士の世紀の発見により、死後の世界が実在することが判明した。現世に絶望した人々は死後の世界に希望を求めるようになり、数百万人もの自殺者が出る。この事態に責任を感じているハーパー博士の息子ウィルは、疎遠だった父に会うため故郷の島を訪れる。島へ向かう船内でアイラという美女と知り合ったウィルは、自殺を図ろうとする彼女を救って博士のもとへ連れて行くが……。「ザ・マペッツ」のジェイソン・シーゲルが主演を務め、博士役を名優ロバート・レッドフォード、アイラ役を「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラがそれぞれ演じた。「時計じかけのオレンジ」などの俳優マルコム・マクダウェルの実の息子チャーリー・マクダウェルが監督・脚本を手掛けた。(映画.com)

監督・脚本:チャーリー・マクダウェル
出演:ルーニー・マーラ/ライリー・キーオ/ジェシー・プレモンス/ロバート・レッドフォード/ジェイソン・シーゲル/ロン・カナダ

ネタバレ感想

おそらくこんな話

なんか中途半端な印象のSF作品であった。ロバートレッドフォード扮する博士が発見したのは死後の世界ではなく、平行世界であった。つまり、主人公は平行世界を移動しながら、恋に落ちたアイラの死を食い止めようとジタバタしていたらしい。

で、ラスト。主人公は幼少の頃の臨死体験をした平行世界にやってくる。これによりわかるのは、彼の幼い頃の臨死体験は平行世界の出来事を見ていたということだ。そこで彼が救ったのは、彼の弟ではなくアイラの息子だったのである。息子が救われたことにより、その世界のアイラは死ぬことはない。彼は、何度も世界を移動し続けてようやく、アイラが死ぬことのない時間軸をつくったのである。

ていうことで彼はその望みを成就したわけだが、平行世界を移動してきた記憶がないので、彼は自分が何をしたのかの詳細を知ることはない――という話だと思われた。

類似作品と共通した疑問点

恋した人を自分と結ばれないことで救うラブストーリーて考えると、『バタフライ・エフェクト』や『ジャケット』に通じるところがある作品であった。で、俺がいつもこの手の作品で疑問に感じることについては、この作品も不問にしている。

それは何かというと、彼の恋したアイラは結局、銃弾に倒れて死んでいるのだ。その他、ジタバタしながら助けようとして助けられなかった彼女や、息子を救ったことで死を選ばない彼女は、厳密にいえば、主人公が助けたかった彼女ではないのである。

なぜなら、別の平行世界の存在だから。別の平行世界のアイラは、彼の助けようとしたアイラではない。なぜか、それは同じ世界に自分と姿かたち、性格から記憶まで、そっくりそのまま、同じ人間がいることを想像すれば容易にわかる。同一世界に主人公と同じ姿をした人間がいたときに、主人公はそいつと自分との区別を他人に伝えることはできない。なぜなら、他者から見ればどちらも同じ存在だからだ。

しかし、自分には「こいつは俺ではない」という明確に言える根拠がある。だが、それは他人には説明できないのだ。このことについては、下記の記事で詳細を述べたので、興味がある方は読んでください。

映画『トライアングル』ネタバレ全開! 固有の存在は言えない
タイムループもの。詳細を何も知らないで見るのがオススメ。この手の映画が好きな人にとっては、かなり楽しめると思う。満足できます。ということで、「自分の存在のことは言えない」という私的な疑問も絡めつつ、ネタバレします。 -2011年公開 英・豪 99分-

で、それを踏まえて考えるとわかるのは、平行世界のアイラは、同じ世界にはいないものの、主人公が最初にいた時間軸のアイラとは、明確に別の存在だということだ。しかし、これらの作品では、そうした事実に一切触れることがない。ないのである。ないということは、誰もそんなことについて疑問にも思わないということだろうか。

…ここまで読んでくれた人、俺の言っていることの意味、わかりますかね? これって、現実の自分自身の存在の在り方、そのものなんですよ。あたりまえすぎて、誰もおかしいと思わないのかな?

この作品はネットフリックスで鑑賞できます。

映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』ネタバレ 誰もが唯一無二の存在である!
飽きずに最後まで楽しめます。前半は主人公の死にっぷりでけっこう笑えるし。てなことで、前半はいつもみたいに作品についての話。中盤以降は作品を通じて、成長するとはどういうことなのかを考える話。最後は時間軸の扱い方など作品を通じて考えたことについて話したいと思います。
映画『バタフライ・エフェクト』与えられた場で覚悟して生きろ! 
「切ないハッピーエンド」なんてコピーをどこかで見たが、確かにそれが当てはまっている。運命を変えようと力を尽くすよりもその宿命を受け入れ、「ありえないことなどない」という覚悟をすること、そして人生を肯定すること、存在を肯定することが大事なのである。
映画『ジャケット』ネタバレ感想 切ないラブロマンス型タイムリープ作品
この物語はラストに至る、切ないロマンスを強調したい話なんだろうね。確かに、ジャッキーに対するジャックの愛情の深さがわかるうえ、自分の思いが成就するどころか、自分とのロマンスすらなかったことになるあのラストは、切ない。だからこそ、いいのである。
書籍『七回死んだ男』西澤保彦 ネタバレ感想
タイムループ系本格ミステリ小説――らしい。久しぶりのミステリ小説、非常に面白く読んだ。なので、どう面白かったのか感想を書いておく。序盤は個人的な話なので、興味ない方は、目次を見て飛ばし読みしてください。ネタバレはあり。
映画『ミッション:8ミニッツ』可能世界を行き来する物語です
冒頭から引き込まれていくうちに、あっという間に劇終を迎えられる、コンパクトにまとまった良作。最初は何だかよくわからないけど、楽しみながら筋を追っていくだけで、わかるようになっているし、スッキリした気分で鑑賞を終えられるところも好感度大です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました