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映画 暗戦 デッドエンド ネタバレ感想 アンディラウ対ラウチンワン

暗戦 デッドエンド
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暗戦 デッドエンド

ジョニー・トー監督作品。ダイヤ泥棒のチャン(アンディ・ラウ)と、ワーカホリック刑事のホー(ラウ・チンワン)の対決を描いたクライム・サスペンス。お互いを好敵手と認め合い、相手の上を行こうと火花を散らす中で、2人の間に芽生える友情物語とも言える。ネタばれあり。

―2000年公開 香 93分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:香港アクションスター、アンディ・ラウ主演、ジョニー・トー監督によるスタイリッシュなサスペンス・アクション。末期ガンで余命数週間と宣告され完全犯罪を仕掛けた男と、それに立ち向かう敏腕刑事がプライドを掛けた戦いを繰り広げる。(KINENOTE)

あらすじ:末期ガンで余命数週間と宣告されたチャン(アンディ・ラウ)は、ある目的のため完全犯罪を計画。彼はまず、大手金融コンサルタント会社に押し入り、人質をとってビルの屋上に立てこもる。人質解放の交渉人として重犯課のホー刑事を指名したチャンは、“これは、ゲームだ。72時間以内にオレを逮捕しろ”と宣言し、厳重に警備された現場から姿を消してしまう。ホーは独自に追跡を始め、チャンの目的が復讐だという事を知る。(KINENOTE)

監督:ジョニー・トー
出演:アンディ・ラウ/ラウ・チンワン

ネタバレ感想

製作が1999年てことで、アンディ・ラウもラウ・チンワンも、まだ若い。ワーカホリック刑事のホーは、ともかく仕事中毒。独身だし、恋人もいない。いないことに対して特にさびしさも覚えていないようだ。インターポールの女性との会話でなんとなくそれがわかる。彼にとっては仕事がすべてなのだ。仕事大好き人間なのだ。なので、残業だろうがなんだろうが、喜んでというよりは何も意識せずにできる。

だからと言って、部下にまでそれと同じような仕事ぶりは強要しない。定時に帰りたい奴らは帰してやる。で、自分がそのぶん仕事をする。なぜなら、ほかにやりたいことがないし、仕事が好きだからだ。…すごい。それはそれで、人生楽しいだろうなと思えちゃう。

仮に彼が、単なる仕事好きなだけで無能だったら害悪でしかないんだけど、もちろん有能。だから、余命いくばくもないアンディ・ラウが演じる犯罪者のチャンは、最後のひと仕事を楽しむため、ホーに対決を煽るのだ。

…ところで、無能なのに仕事が好きな人っているんだろうか。自分で書いておいて、なぜか気になった(笑)。

どっちかというと、仕掛ける側のチャンのほうが優勢で、ホーは受身にならざるを得ないものの、ところどころ能力を発揮するので、お互い一進一退の対決が続く。この映画のよいところは、ベタな展開とはいえ、お互いの能力を駆使して優劣を競っているうちに二人の間に心が通い合っていく瞬間があるところだ。仕事を通じて友情が芽生えているわけである。

なぜかというに、それぞれが自分の力を出し尽くして戦える好敵手であり、自分の好きな仕事を楽しませてくれる相手だからだろう。てなことで、最終的にホーは、チャンを警察に連行せずに自由な身で死なせてやるのである。お互い、なかなかよろしい関係が築けたでありますな。

もうひとつこの映画で印象的なのは、チャンとバスの中で出会う、ある女性との静かな交流だろう。あんな関係が成立しちゃうのは、相手がナイスガイなアンディ・ラウだからである。他に理由はない。

だって、空いてるバスなのにイキナリ知らない男に隣座られたら、普通はギョッとするしキモいと思うんではないか。しかも、音楽聴いてたイヤホン片方取られて勝手に自分の耳にさして聞き始めちゃう奴とか、一歩間違えたら犯罪だろ(チャンは犯罪者だがw)。

それが許されちゃって、即席で恋人のフリまでしてくれる女性なんて普通はいない。会話なんてほとんどしてないのに、再会したときはお茶までしちゃうんだからねぇ。あんなん、アンディ・ラウじゃないと無理(笑)。最終的にチャンは盛大に血を吐いてドン引きされてはいたが、あの場でチャンが去らなければけっこういい関係にはなれたんではなかろうか。

この作品には続編もあります。

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コメント

  1. ヨウくん より:

    ホーさんは最初好意を寄せてくる女刑事にゲイ疑惑?もかけられたが、途中で上司に勘違いされて本当にゲイみたいな体勢にされたところには笑ってしまった

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