ランボー ラスト・ブラッド
前作から10年以上の時を経て、乱暴者のランボーが帰ってきた。今回の敵は軍人ではなくて、人身売買をしているギャング団。娘にも等しい存在がゴミのような扱われ方をされたことに大激怒。容赦なしの殺戮マシーンとしての本能をよみがえらせて、ギャングどもを抹殺にかかるのであった。ネタバレあり。
―2020年公開 米 101分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:シルベスター・スタローンの代表作「ランボー」シリーズ最終章。元グリーンベレーのランボーは、古郷アリゾナで、古くからの友人マリアとその孫娘ガブリエラと平穏に暮らしていた。ところがガブリエラが人身売買カルテルに拉致され、ランボーは救出に向かう。出演は、「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」のパス・ヴェガ、「サンダー・ソード 聖杯と暗黒魔王の騎士団」のセルヒオ・ペリス・メンチェータ、「バベル」のアドリアナ・バラーサ、ドラマ『フォスター家の事情』のイヴェット・モンレアル、「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」のオスカル・ハエナダ。監督は、「キック・オーバー」のエイドリアン・グランバーグ。(KINENOTE)
あらすじ:ジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)は、かつてアメリカ陸軍特殊部隊、通称グリーンベレーの兵士としてベトナム戦争を生き抜き、帰還してからは心的外傷後ストレス障害に悩まされながらも、世界各地で戦いに身を投じてきた。そんな彼も今はアメリカに帰り、古郷アリゾナの牧場で、古くからの友人マリア(アドリアナ・バラーサ)とその孫娘ガブリエラ(イヴェット・モンレアル)と“家族”として平穏に暮らしている。ところが、ガブリエラが自分を捨てた実の父親がメキシコにいると知り、ランボーの反対も聞かずに一人で危険な地に踏み込み、人身売買カルテルに拉致されてしまう。ランボーは最愛の“娘”を救出し、一味への復讐を果たすため、元グリーンベレーのスキルを総動員し、想像を絶する戦闘準備を始める……。(KINENOTE)
監督:エイドリアン・グランバーグ
脚本:マシュー・シラルニック /シルベスター・スタローン
出演:シルベスター・スタローン
ネタバレ感想
てなことで、映画館で鑑賞してきた。正直な感想としては、4作目よりは面白くないなということだ。4作目のような殺戮ショーはあるものの、なんというか、物足りなさがあるのだ。
今回のランボーもこれまで同様、すさまじい怒りの感情を持って戦うわけだが、その怒りの原因が娘同然に思っていた女の子が死んじゃったから。あれが気の毒すぎて、敵をぶっ殺しても殺された彼女は戻ってこないわけだから、ランボーの戦いを虚しく感じちゃって、なんというか、最終的にランボーは復讐を果たすんだけども、さほど溜飲が下がらないんだよね、悲惨すぎて。
てなことで、野暮なことを言うもんじゃないとは思うのの、突っ込みたいところはいくつかあったので、その辺に触れる。まず、そもそもそれを言ったらこの作品が成り立たないんだが、ガブリエラはあれだけメキシコに行きたがってたんだから、最初からランボーが一緒についていってやってたらこんな事件は起こらなかったはず。
だが、ランボーがついていっちゃうとガブリエラは悲惨な目に遭わないので、物語が展開できない。だからああやってコッソリと彼女がメキシコに行く設定にしたんだろうと思われる。んでまぁ、そこでの友だちがクズ野郎なんだけども、ガブリエラも警戒心がなさすぎてヤバいだろ。メキシコの国境近くに住んでるなら、メキシコの治安がヤバいことくらいわかると思うんだけどなぁ。
他にも強引にも感じるストーリー展開がいくつか散見されたが、この辺にしておく。
てなことで普通の感想に戻ると、銃弾受けて満身創痍になったランボーがラスト、玄関の安楽椅子に座りながら生き続ける意志を示した独白シーンを見て、やはりこの男は強靭な精神力の持ち主であるなぁと思った。ガブリエラがいなくなっちゃったので、彼にはほぼ、生きる意味がなくなっちゃってる。それでも彼は生き続けるのだ。彼が生きることにあまり希望を抱いてないのは、1作目からずっとではあるんだが。
にしても、あれだけの死体、後片付け大変だろうなぁ(笑)。あと、何であんなに大規模な地下道を黙々と掘り続けていたんだろうか。
とかとか、いろいろあるんだけど、やっぱり映画館で観られたのは良かった。それはなぜかって、俺はスタローンが好きだからだ。ロッキーシリーズはクリードに主役交代しちゃってるし、ランボーもこうやって最後と思われる作品が終了。そうなると、他に彼の看板作品は何かと考えるに、エクスペンダブルズくらいしかない。今さら『ロックアップ』とか『オーバーザトップ』とか『コブラ』の続編はつくらないだろうし(笑)。
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