スパイ・レジェンド
凄腕の元CIAエージェントのデヴェロー(ピアースブロスナン)が、昔の仲間に呼ばれて仕事を引き受けたところ、その裏にはロシアの次期大統領選を巡る陰謀があった。果たしてどうなっちまうのかという話。サスペンスな展開とアクションシーンのバランスが取れてて、それなりに楽しめる作品。ネタバレあり。
―2015年公開 米 108分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:ビル・グレンジャーのスパイ小説『ノヴェンバー・マン』を「バンク・ジョブ」のロジャー・ドナルドソン監督が映画化。ロシア大統領選を巡る国際的陰謀に巻き込まれた伝説の元CIAエージェントが、自ら育てた現役スパイと攻防を繰り広げる。出演は「007/ダイ・アナザー・デイ」のピアース・ブロスナン、「007/慰めの報酬」のオルガ・キュリレンコ。(KINENOTE)
あらすじ:かつて“ザ・ノヴェンバー・マン”というコードネームで活躍していた伝説のCIAエージェント、ピーター・デヴェロー(ピアース・ブロスナン)は、今はスイスで静かな引退生活を送っている。そんな中、昔の同僚たちが次々と殺されていることを知ったデヴェローは、彼らの救助に向かうが、同僚であり愛していた女性がデヴェローの目の前で殺害されてしまう。しかもその犯人は、かつて自分が所属していたCIAで自ら育て上げた仲間であった。その現役最強のスパイと緊迫の攻防を繰り広げながら事件の全貌を解明しようとするデヴェローは、事件の裏にロシア大統領選を巡る国際的陰謀が隠されていることを知る……。(KINENOTE)
監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:ピアース・ブロスナン/ルーク・ブレイシー/オルガ・キュリレンコ
ネタバレ感想
俺は007シリーズはほとんど鑑賞したことない。それでもブロスナンがボンドを演じていた作品はいくつか鑑賞してたと思うんだけど、あまり印象に残っていない。というか、彼が出演している作品、いろいろ鑑賞しているんだけども、どれもよく覚えていないのである。その中で今作は、俺的なブロスナン主演映画の代表作になりそう(笑)。
要するに、なかなか楽しめたのである。話自体はそんなに複雑ではないので、よくわからない部分もなく、スッキリと劇終を迎えられるし、ところどころのアクションも、デヴェロー(ブロスナン)が年の割には強すぎな感もあるが、彼は伝説のエージェントらしいので、まぁいいかなと思える。
そこに元弟子や、元同僚の女性とともに生んだ娘、さらには保護することになったソーシャルワーカーの女性であるアリスとのドラマなんかが繰り広げられつつ、ロシアの次期大統領を目指す政治家の裏の顔を世間に知らしめるための奮闘と、その捜査の延長で現れる意外な黒幕との対決が描かれる。つまり、アクションとドラマとサスペンス要素がバランスよく織り交ぜられてて、ありがちな娯楽作品と言えばそうなんだけども、その水準の中では、楽しめるのである。
ただ、一個ドン引きしたのは、元弟子のCIA局員の恋人(そこまで深い仲ではないけど)を人質に取って、彼女の太ももをナイフで切っちゃうシーン。動脈でも切ったのか、血がドバドバ出てて、いくら教育(だと思われる)のためでもそこまでしなくてもいいのに―ーと思ってしまった(笑)。
にしても、CIAてのは本当にすごいね。この話で描かれるように、ロシアの次期大統領を自分たちの息のかかった人物にしようなんてこと、できるんだろうか。もしこれが可能なんだとしたら、ほぼほぼアメリカが世界の支配者だ。考えてみると、こうやって創作の物語が生まれている時点で、CIAにそうした力がある、もしくは現実にそっているのかも。まぁともかく、フィクションでも史実に基づいたのでも、CIAが絡む作品ってけっこう面白いのが多い。
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