インデペンデンス・デイ2016
突如地球に飛来してきた巨大な宇宙船。アメリカではホワイトハウスが襲われ、大統領が死亡。急きょ副大統領だったレイニー氏がトップに就くことに。果たして彼女は、エイリアンから無事アメリカを守ることができるのかーーアサイラム社製の期待を裏切らないバカ作品。ネタバレあり。
―2016年製作 米 92分―
解説・スタッフとキャスト
解説:地球の独立を懸けて人類がエイリアンに立ち向かうSFアクション。ある日突然、世界各地に巨大UFOが飛来する。ホワイトハウスは爆破され、大統領は死亡。女性副大統領のレイニーは大統領に就任し、世界の運命を担うことになるが…。(KINENOTE)
あらすじ:地球最期の日は、突然やって来た。世界各地に巨大UFOが飛来、その猛威の前に各国の軍隊は壊滅。ホワイトハウスは爆破され、大統領は死亡。女性副大統領のレイニーは大統領に就任し、世界の運命を担うことになった。エイリアンの要求は、全人類の地球からの退去。絶滅の時が目前に迫る中、研究チームがエイリアンに有効な病原体を開発するが・・・。 (ムービープラス)
監督:ローラ・ベス・ラヴ
出演:フェイ・ガウシア/サルバトーレ・ガリオラ/ジョナサン・オーティス/マシュー・ポアリロ
ネタバレ感想
アサイラム社の作品(笑)
このブログでは定期的に、駄作だとわかり切っている作品をあえて鑑賞して記事投稿している。最近それをしてなかったのを思い出し、そうすると何だか駄作が恋しくなってしまい、かと言ってレンタルしてまで鑑賞したくはないので、ネットフリックスでみつけたのが本作だ。
調べたところ、今作はあのB級バカ映画の制作会社、アサイラム社の作品。これはもう駄作確定。まさに信頼のブランドだ(笑)。タイトルからしてパクリ全開。
この作品の制作年である2016年には、『インデペンデンスデイ・リサージェンス』が出てるから、それにあやかって制作した偽物作品だろうと思われる。まぁでも、リサージェンスもだいぶ酷い作品だったけどな(笑)。
期待を裏切らないつまらなさ(笑)
ともかく今作は最初から期待しないで鑑賞してるわけで、だから酷い内容だとしても全然かまわんのである。で、実際に、内容は酷い。ぜんぜん面白くない。この手の作品を観ていると、内容のあまりの酷さと登場人物の動きにイライラしてきて怒りがこみあげてくることもある。
翻ってこの作品はぜんぜん面白くはなかったんだけども、そこまでのレベルに達するほどのものでもなく、案外ラストまで淡々と見れてしまったので、かえって拍子抜けな感じ。
この手の作品はツッコミどころの宝庫なので、自分がどうしても書き残しておきたいことだけ書いても、かなりの文量になるケースも多々ある。だが、今作は残念ながら、そういう意気込みになるほどの内容でもない。なんというか、けっこう物語が破綻せずにうまくまとまっちゃっているように見えなくもないんである。
エイリアン=オリオンの言い分が支離滅裂(笑)
ということで、ようやく内容について。
物語は序盤からスピーディな展開だ。さしたる前置きもなく宇宙船が地球に降りてきて、世界各地の空に出現。アメリカは戦闘機を送り込んで宇宙船を偵察するんだけども、撃墜されてまう。
さらには、大統領のいたホワイトハウスも爆破されてまい、臨戦態勢を余儀なくされるのだ。普通の作品だったらある程度の登場人物紹介があるのに、それがないで唐突に話が進んでいくこの潔さ。
オリオンと名乗るエイリアンは、副大統領から大統領に昇格したレイニー氏にコンタクトしてくる。そして言うには、「我々は侵略ではなく平和的な目的で訪れたが、地球人は凶暴で危険だから攻撃した」のだとか。戦闘機は偵察に行っただけなのに、勝手に地球人を危険生物扱いしての理不尽な攻撃(笑)。
エイリアンたちはさらに、核攻撃を無効化してアメリカの戦力を大幅に減退させてくる。さらに各国の都市を壊滅させるなど、かなり暴力的。
実はオリオンは最初から平和目的ではなく、人類を捕獲して、その生き血を確保するという大望があったのである。
それを遂行する大義名分としてオリオンが言うには、おまんら地球人は環境を破壊していてけしからん。生きている価値がないし、天敵がいないからそういう横暴ができたのだ。しかし、我々オリオンがいるからには好き勝手はさせぬーーというもの。
酷いもんであるが、確かに人類は環境破壊しているし、奴らの説教に言い分がなくもないーーと思わせるところがなかなかに憎い(笑)。
人類存亡の危機なのに、人の動きが小規模(笑)
ということで、レイニー大統領周辺の数名と、よくわからん民兵たちがいろいろとジタバタするわけだが、これらの展開がチープかつ酷い。というか、州兵も動いているはずなのに、数人くらいのチームの民兵のほうが易々とオリオンの輸送船に侵入できちゃってる時点で意味がよくわからん。警官隊が民間人を輸送船に近づけさせないようにガードしてるのに、なぜか民兵どもは好き勝手に行ったり来たり。
大統領周辺のスタッフも非常に小規模なもんで、レイニーの旦那と子どもも近くにいて、旦那のほうは民兵を勝手に使って下手こいたりするものの、一応役に立つ場面も。
子どものほうも、役に立つシーンが申し訳程度に入ってはいる。
一方で、偉そうな将軍みたいな奴が一番役に立ってなくて、軍のやつらは異星人に関わる研究を進めてる部隊の兄ちゃんと、もう一人の将校くらいしか活躍していない。
でまぁ、最終的には異星人部隊の兄ちゃんがオリオンをやっつけるためのウィルスと、奴らに見つからないステルス機能を持つ薬品みたいなのを簡単に開発してくれて、いろいろあって大統領たちがオリオンの母艦に乗り込んでいくわけだ。あんなスマホみたいな装置のディスプレイをチョコチョコいじるだけで、いろいろなことができちゃうあの士官は有能すぎだろ。
姿を見せるオリオンは2体だけ(笑)
で、オリオンはどんな生命体なんかというと、まぁこれがデカいしグロイ。なんというか、あの宇宙船の中で動くにはデザインがおかしすぎるだろうというサイズ。しかも、ちゃんと姿を見せるのはボスと、ボスを倒した後のエスケープシーンで襲い掛かってくる一匹のみ(笑)。なんともチープなドタバタ劇を繰り広げ、物語は劇終を迎えるのであった。なんなんこれぇ…?
本当に期待を裏切らない駄作。最高!
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