檻の中
パウラとシモンの夫婦がある夜、謎の少女を保護。彼女はいろいろ問題のある存在だったが、二人は彼女を自宅に引き取る。しかし、彼女の存在が二人の関係や友人たちとの仲に亀裂を走らせることに。果たして少女は何者なのか? 別に目新しい内容ではないが、それなりに楽しめる。警察が無能な気もするが。ネタバレあり。
―2022年配信 西 107分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ:どこからともなく現れた身元不明の少女を保護したパウラ。やがて、心に傷を抱える少女の奇妙な行動に隠された、彼女の正体と暗い過去を探り始めるが…。(filmarks)
監督:イグナシオ・タタイ
出演:エレナ・アナヤ/パブロ・モリネーロ/エバ・テネアル/カルロス・サントス/エヴァ・リョラッチ/エステル・アセボ/エロイ・アソリン
ネタバレ感想
ネットフリックスで配信されたので鑑賞。この作品のポイントは、主人公のパウラが子どもほしいのに恵まれておらず、旦那のシモンに内緒で不妊治療のため尻に注射を打つなど、子どもを産むことに執着していること。
そういう人が、自分が腹を痛めていないとはいえ、子どもを家に迎えることになったわけだから、目に入れても可愛くないと思っても仕方ない。ところが、この少女=クララは過去に何があったのか、失語症だし、白線の外には出たがらないという謎の存在なのだ。
最初こそパウラは彼女との距離を近づけていくのだが、友人のコップに異物が混入してたり、パウラの飲み物にも混入されてたり、しかもそれが、クララの仕業によるものに感じられるのだ。
シモンや友人たちはクララに疑いの目をかけるが、クララに執着するパウラはそうした事件を警察に届け出ることをせず、クララをかばおうとする。
であるから、クララの精神が疑われるようになってきちゃって、シモンとの仲も悪くなってきてしまう。
こういう展開になるくらいにはもう終盤くらいまできてるんだが、その後、少女の謎が明かされる段になって、なかなか驚きの事実が判明するのだ。という意味では、この作品はうまいこと鑑賞者をミスリードさせるような物語として構築されてて、そこはすごいですな。
で、驚きの事実をネタバレすると、実はクララをパウラが保護するように仕掛けたのは、隣人のオッサン、エドワルドだったのである。
エドワルドは過去にイングリッドという女性の失踪事件に関わっていたようで、彼はイングリッドを拉致監禁、そしてレイプしたのだと思われる。
そして、その子どもがクララだと。で、あの地下の檻の中で育てていたと。実はエドワルドの奥さんも旦那の異常性をどうやら知っているようで、ラストのほうで、エドワルドの父権的な接し方に屈しない旨の告白をする。それは息子を守るためということだったので、一緒に住んでいない息子は父の異常性に気付いてないということだろう。
じゃあ、奥さんはエドワルドと共犯だったのかどうかってのはようわからん。でも、彼がイングリッド失踪の犯人であることは知っているし、それを知ってて関係を続けていたんだろう。
別に内容としてはそんなに珍しい話ではないけど、それなりに楽しめる作品でした。
この作品はネットフリックスで鑑賞できます。
コメント
いや全然観てなくて草
見直したらその通りで草 該当部分は消した