サイレント・ワールド2013
もちろん駄作とわかってて観賞…したら、なかなか楽しめた。B級、C級なディザスターパニック映画はこのブログで何度も取り上げているけど、その中の作品としては、ある意味で高水準だ。怒りを感じずに笑いながら観られるから。これはなかなか稀有であります。もちろん個人的意見だが(笑)。ネタバレあり。―2013年製作 米 89分―
ちなみに、記事末にこれと同等くらいのお笑い災害パニックのまとめ記事と、その他のパニック映画紹介もしてますので、もし興味があれば、併せてご覧ください。
解説・スタッフとキャスト
解説:大寒波と地殻変動が人類を襲うパニック。気温が急降下し氷河期に突入した世界。元パイロットのフォスターは、息子たちがフランスで孤立していることを知り救出の旅に出る。パリではライアンと妹・タリンが、地震と寒波に耐えサバイバルを続けていた。(KINENOTE)
監督:R・D・ブラウンステイン
出演:ジェフ・フェイヒー/ジョン・リス=デイヴィス/サラ・マラクル・レイン/マーク・エウインス
ネタバレ感想
大げさに転び続ける兄妹(笑)
内容については引用を読んでください。全編突っ込みどころ満載で笑える映画でした。何がいいって、主人公である兄妹のライアン(兄)とタリン(妹)コンビが笑わせてくれるのだ。地震が頻発しているからなのであるが、ともかくこの2人、コロコロコロコロ転びすぎ。
しかも、あんまり痛くなさそうな下手糞演技で地面に寝転ぶだけのクセして、さもダメージを追ったかのような、グロッキーぶりww 一回なんて、ライアンは走ってきた男(巨漢でもなんでもない普通の体格の人)に吹っ飛ばされて地面に這いつくばり、気絶寸前になっちゃう(笑)。
足技がすごいタリン
いっぽうのタリン、この娘がやたらと足癖が悪いというか、足技がすごいと言うべきなのか、必見のシーンがある。まず、前述の虚弱体質のライアンが地面で寝転んでいると巨大なヒョウみたいのが空から落ちてくる場面(この氷の塊がサッカーボールぐらいの大きさで、それも笑える)。
地面に大の字になっているライアンにむけてヒョウが落ちてきて、絶体絶命の瞬間、タリンは上から落ちてきたデカイヒョウの塊を、前蹴りみたいなので蹴っ飛ばしてライアンを救うのである。文字じゃよくわからんと思うけど、あれって、かなり難しいよ、たぶん。
後ろから来るボールを蹴るのが難しいのは、サッカー経験者ならわかると思う。このヒョウは上から落ちてくるので、ボレーシュートの要領で蹴れば、後ろからくるよりは比較的当てやすいのはわかるんだけど、ヒョウをそんな蹴り方したら、たぶん足が痛い。そこまで想像したのかどうなのか知らんが、タリンが選択したのは、足の裏を使ってヒョウを水平方向にずらす前蹴り。あの判断力も含め、素晴らしい運動神経の持ち主である(笑)。
邪魔する奴は金的!
さらにもう一つ。地震のドサクサで自分をナンパしてきた男に対して、腹が立って金的をかます(笑)。あんな状況でしつこく声をかけてくる(しかも、ライアンは地面に寝転んでるだけなのに、「あいつはもう死んでる」とか適当言い出す始末w)ナンパ野郎の神経もどうかしているが、先ほどの前蹴りを見ているだけに、この金的シーンはさらに笑えるのである。
2人に関わると不幸が起きやすい
ついでに言っておくと、この2人の周囲では超常現象が起こる(笑)。なぜか彼らの行動に関わった人間の多くは、逃げている途中にいきなり姿を消して二度と出てこないか、死亡する。観賞した人ならわかると思うが、人体消失に見舞われたのはアメリカ大使館の人と、軍の車両に2人と一緒に保護された人たち、そして、死んでしまうのは、2人を無理やり保護した軍人である。
なぜか、ライアンがナンパしたがってた金髪姉ちゃんだけは、一度はライアンの願いを無視して逃げたくせに、保護された車両で偶然合流して以降、ラストまで生き残っちゃう。なんなんだ、それは。
というか一番の超常現象は、2人が逃げ惑っている街は大都会のパリなのに、あまりにも人が少なすぎるところ(笑)。贔屓目に見て、みんなさっさと避難したという見方もできなくはないけども、やっぱどうにも納得がいかない。
他にも笑える突っ込みシーンが盛りだくさんであるが、とてもじゃないが、書ききれない。ともかくこの兄妹が向かう先々で、バカバカしくも笑える出来事を起こしてくれるので、飽きる間もなく最後まで観られるのである。もちろん個人的な好みであるが、コメディを見るつもりになれば、それなりに楽しめる作品でした。でも、オススメはしません(笑)。
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