ヘルホール悪霊館
女性失踪事件を追って怪しげな修道院に潜入した警官。汚らしい院の中で捜査を進めて事の真相に迫ろうとしてたら、彼にある災厄がふりかかる。何ともぶっ飛んだ悪魔降臨劇。ネタバレあり。
―2022年製作 波 88分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ:1987年、ポーランド。不可解な連続失踪事件の捜査に乗り出した警察官は人里離れた修道院に潜入し、そこを拠点にする聖職者たちの恐ろしい真実にたどりつく。(Netflix)
監督:バルトシュ・M・コヴァルスキ
出演:ピオトル・ジュラフスキオラフ・ルバスゼンコセバスティアン・スタンキェヴィッチ
ネタバレ感想
適当なあらすじ
女性失踪事件を追って聖職者になりすまして修道院に入った潜入捜査官。その修道院では、悪魔つきを除霊する儀式などをしてて、とても怪しい。
しかも調べてみると、その儀式はインチキで、聖職者たちは別の目的で女性たちを囲い込んでいるようだ。修道院の食事は粗末かつキモグロい怪しげな食べ物。こいつを食べた警察官は、歯が抜けたり、血を吐いたり、その吐しゃ物に蠅が飛んでたり、壁の穴を見つけてまさぐったら、目玉のついた変な物体を見つけたり、夢か幻か、はたまた現実なのかよくわからん体験をし始める。
それと同時にどう考えてもバレるだろう捜査を続けていくうちに、修道院で怪しいものをたくさん見つけちゃう。ついでに、彼を助けてくれるハゲ聖職者が現れて、こいつの導きで事の真相に迫ってたら、やっぱりこのハゲは怪しい奴で、彼は囚われの身になってまうのであった。
果たしてこの聖職者たちは何をたくらんでいるのかーーというのがメチャクチャ適当なあらすじ。
悪魔を降臨させる儀式の顛末
ネットフリックスで配信されたので鑑賞。ポーランドの作品だって。冒頭、ある神父さんが肌に模様のある赤子を殺そうとして、警官に逆に射殺される。あの赤子が本作の主人公である、未来の警官。
ネタバレしてくと、彼は捜査のつもりで修道院に入ったけども、そもそもそれすら修道院長が賄賂とかを使って意図的に仕掛けたものだったみたい。なんで彼が必要だったかというと、悪魔降臨の儀式に必要な存在だったから。
その修道院に伝わる書物によると、肌に模様がある赤子は、悪魔を呼び出すキーになる存在で、悪魔を呼びたくないなら、祈りを捧げながらナイフで殺す必要があって、冒頭の神父はそれを試みたが失敗。
30年後に修道院の聖職者の画策で修道院に呼び出されたのだ。聖職者たちがなぜ女性をさらったかなんかして修道院に集めていたかというとその悪魔を呼び出すためには、七つの大罪を犯した女性を警官に食べさせて、さらに汚れなき血を飲ませる必要があったから。この食料用の女性たちの死体が保存されてるシーンとかはけっこうグロめ。
その準備を800年前からあの修道院の聖職者たちは代々行ってきたようで、警官が潜入する前後で、彼を使った儀式をするための準備をしてたらしい。その前に何をしてたんかはようわからん(笑)。
で、その悪魔ってのは神と同格の存在で、聖職者の解釈によると、最大の罪人は人間たちであるから、悪魔を呼び出してこれを罰し、自分たちが新世界の支配者になることを目指していたようだ。なんだよそれ、聖職者も人間なんだから、支配する前に罰せられるんじゃないかと突っ込みたいところだ(笑)。
まぁともかく、捕らえた警官に事の真相を教えてあげて実際に儀式をやってみたのに、なぜか悪魔は出てこねぇ(笑)。そんで、院長の片腕は警官をナイフで刺して、地獄に通じてるとかいう井戸に落としちゃう。原因はわからんけども、儀式が失敗したのでその日は解散する聖職者たち。
意気消沈した修道院長。その夜は飲んだくれるわタバコは吸うわ、音楽かけて踊り狂うわのヤケクソどんちゃん騒ぎ。飲みづかれたところを、彼の右腕的存在に殺されてまうのだ。
なんであいつが院長を殺したのかはようわからん。しかし翌朝、その院長の口から蠅が飛び出して、井戸で死んでる警官のところへ、するとなぜか、儀式が成就したらしく、警官は蠅の塊みたいなんになって変異していくのであった! …なんでだろうか(笑)。
ついに悪魔登場!
まぁその辺は気にしないでおく。ともかくここからがこの話のクライマックス。院長を殺した奴が次の院長に就任するようで、みんなの前で祈りの言葉を捧げてたら、いきなり苦しみだして、体が宙に浮いて死んじゃう。驚く聖職者たち。すると警官が変異した悪魔が現れた!
悪魔は泥がついたような変な体の表面してて、いろいろな動物の髑髏が合体したような2足歩行のヘンテコな容姿をしている。ウーン、なんというか、どうしてどの作品の悪魔も、こんなダサいんだろうか。禍々しい感じを出したいんだろうけど、神も悪魔も似たような存在なら、もっと美的な感じでもイイと思うんだけどなぁ。
ともかくこの悪魔、雄叫びみたいのを上げたら聖職者たちは逆さまの十字架にかけられたみたくなって宙に浮いちゃう。飾られてるキリストの像もなんか意味深な反応をしてるけど、なんだかよくわからん。
で、場面は修道院の外にうつって、天地が逆転したみたいな映像になって、空(画面では下から)からなんか泥みたいな粘着質な感じの何かが落ちてくるのであった。おしまい。エンドロールも上から下に流れてくという演出があるけど、唐突な終わり方だったなぁ。
けっきょく、悪魔はきちんと降臨して、この後は人間を罰していくんだろうねぇ。悪魔がきちんと現れるところは評価したいが、だから何だよって感じではある。あの修道院はきちんとバチカンの教皇にも報告を行ってるみたいだから正規のものなんだろうが、なんでバチカンはこんなやつらを放置してたんだろうか。
この作品はネットフリックスで鑑賞できます。
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