ガール
父に虐待されていた女性が、父を殺すべく故郷に帰ってきた。しかし、探し当てた父はすでに何者かによって殺害されていた。果たして父を殺したのは誰なのか、女性は一人、父殺しの犯人を捜索し始めるがーー。アメリカの僻地で繰り広げられる閉鎖的コミュニティの息苦しさを描いたサスペンス。ミッキーロークの変わりはてた姿が悲しい。ネタバレあり。
―2020年製作 米 92分―
あらすじ・スタッフとキャスト
あらすじ:殺したいほど憎い父を捜し、生まれ育った小さな町にやって来た若い女性。そこで彼女を待っていたのは、悪意を秘めた町の保安官の恐ろしい罠だった。(Netflix)
監督・脚本:チャド・ファウスト
出演:ベラ・ソーン/ミッキー・ローク/チャド・ファウスト/ラネット・ウェア/グレン・グールド
ネタバレ感想
ネットフリックスで配信されてたので鑑賞。アメリカの田舎町。外部から閉ざされた閉塞的な街の住民たちと、その血を巡る因果のお話。何だか最近はこの手の作品が多いのはやっぱり、格差が広がる現代的話だからなんだろうか。この物語の舞台はアメリカだけども、グローバル資本主義が進展するこの世においては、これはアメリカだけの話ではないんだろうなぁと思わされる。
とはいえ、この作品が面白いかと言われれば全然そんなことはなく、斧を手にした少女が自分を虐待してた父の愛を知り、そして彼女が守るべき存在として思っていた母親にこそ裏切られていたのだーーという物語自体はとても悲惨で悲しいのであるが、やっぱり総じていえば、面白くない作品だ。
いろいろなヘンテコ映画に主演しているベラソーンがすっぴんに近い顔、しかも鼻ピアスで頑張っているのはいいんだけども、鑑賞をし終えてみると、だから何なんだよ感がぬぐえない。話自体はなかなかに深刻なんだけどね。
生まれる親を選べない不幸ってのはあるわけで、格差社会で底辺に生まれてしまう可能性が高まりつつあるこの世においては、こうした作品は規模の大小にかかわらず、これからも増えていくんだろうなぁとは思わされた。
何よりもこの作品で悲しいのは、ミッキーロークの落ちぶれ感が満載なところ。若き日のイケメンの面影はどこにもなく、顔面が崩壊してしまっている。近年の彼の顔立ちとしては通常運転なんだと思うけど、物語の暗さにマッチして、いつも以上に崩壊して見える顔面に、何ともやりきれなさを感じてしまったなぁ…。
この作品は、ネットフリックスで鑑賞できます。
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