悪人伝
マ・ドンソク兄貴が主演の暴力映画。善人を演じることの多い兄貴が強面ヤクザとして登場し、殺人鬼相手に大暴れするバイオレンスエンターテイメント。ネタバレあり。
―2020年公開 日 110分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「新感染 ファイナル・エクスプレス」のマ・ドンソク主演によるヴァイオレンス・アクション。ある夜、組織のボス、チャン・ドンスが何者かにめった刺しにされる。奇跡的に一命をとりとめた彼は、事件の捜査にあたるチョン刑事と共闘して犯人を追い詰めてゆく。共演は「ノーザン・リミット・ライン 南北海戦」のキム・ムヨル、「海にかかる霧」のユ・スンモク、「新しき世界」のキム・ユンソン。(KINENOTE)
あらすじ:ある夜、ヤクザの組長チャン・ドンス(マ・ドンソク)が、何者かにめった刺しにされる。奇跡的に一命をとりとめたドンスは対立する組織の犯行と疑い、手下を使って犯人探しに乗り出すのだった。一方、暴力的な手段も辞さない荒くれ者の刑事チョンは、捜査を開始。この事件がまだ誰も気づいていない連続無差別殺人鬼によるものであると確信し、手がかりを求めてドンスに付きまとう。互いに敵意を剥き出しにしながら、自らの手で犯人を捕らえようとするドンスとチョン。だが、狡猾な殺人鬼を出し抜くために互いの情報が必要であると悟った2人は、いつしか共闘し犯人を追い詰めてゆく……。(KINENOTE)
監督・脚本:イ・ウォンテ
出演:マ・ドンソク/キム・ムヨル/ユ・スンモク/キム・ユンソン/キム・ソンギュ
ネタバレ感想
一部、実話をもとにしているらしいが、こんだけぶっ飛んだ話のどこに実話要素があるのか(笑)。ヤクザと警察が裏で手を組んで犯罪捜査をした――ってところくらいだろうなぁ。
そんだけ描かれる内容は荒唐無稽でツッコミどころも多い。多いけども、マ・ドンソクの暴力を楽しむための映画なんだから、細かいところなんてどうでもいい。日本公開を今か今かと待ちわびていた立場からすると、充分楽しめる内容であった。
マブリー兄貴主演の暴力映画と言えば、『犯罪都市』『無双の鉄拳』『守護教師』などが挙げられて、今作もそれらと同じように、素手で兄貴が格闘アクションを見せてくれる。そういう意味ではどの作品も似たようなもんと言えばそうなんだけども、今回少し捻りがあるのは、マブリーと刑事が手を組んで、バディムービーっぽさを出しているところ。あとは、彼が善人ではなく悪人を演じているところか。
その他についてはもうどうでもよくて、ただ単に彼が暴れまわるシーンを堪能していればあっという間に劇終である。『犯罪都市』ほどの傑作とは言えないが、マブリー暴力映画としては十分に楽しめる内容で、ラスト、刑務所で殺人鬼と再会したときのマブリーの邪悪な笑みには笑わせてもらった(笑)。
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