イップ・マン 完結
―2020年公開 香 105分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:ブルース・リーの師である詠春拳の達人イップ・マンをドニー・イェンが演じるアクションシリーズ第4弾。1964年イップ・マンはブルースに招かれ渡米。ブルースが開いた道場がチャイナタウンと米海軍との抗争に巻き込まれ、イップ・マンは最後の闘いへ向かう。前3作から続き「SPL/狼よ静かに死ね」のウィルソン・イップが監督。前作「イップ・マン 継承」に参加、「イップ・マン外伝 マスターZ」ではメガホンを取ったユエン・ウーピンがアクション監督を務める。(KINENOTE)
あらすじ:1964年、最愛の妻と死別した後、詠春拳の達人イップ・マン(ドニー・イェン)はサンフランシスコへ渡った。弟子ブルース・リー(チャン・クォックワン)との再会や太極拳の達人ワンとの対立を経て、異郷アメリカで暮らす人々が厳しい現実に直面していることを知るイップ・マン。ついにはワンが中国武術を敵視する海兵隊軍曹バートンとの激闘の果てに倒れてしまう。病を隠し人々の誇りや未来のために立ち上がったイップ・マンは、息子にある思いを伝え、最後の闘いへ向かう。(KINENOTE)
監督:ウィルソン・イップ
アクション監督:ユエン・ウーピン
出演:ドニー・イェン/スコット・アドキンス/チャン・クォックワン/ウー・ユ
ネタバレ感想
ついに完結。ってことで、コロナ禍もあって公開遅れてたのとか、自分も予定をつくれなかったのもあって、ようやく鑑賞できた。3作目までの感想でも書いたけど、ウィルソン・イップ監督はカンフー映画にドラマ性をもたらしたところが、すごいと思う。
ドニー大先生もアクションだけでなく演技の面でも魅せられるわけだから、これまたすごい。ということで、このコンビが放つ4作目も当然おもしろかったのである。
ただ、ストーリー展開的には2作目と似ている感じ。2作目のホン師匠の役割を果たすのが、今作ではウー・ユエの演じるワンさん。どっちも外人相手のかませ役としてボコられてしまい、その仇をドニー先生がうつという展開はほとんど一緒。大きな違いは、ホン師匠は死んじまったが、ワンさんは死なずにすんだというところか。
あと、最後はイップマンがスコットアドキンス扮するバートンをボコってめでたしめでたしなわけだが、中華総会が移民局から受けていた嫌がらせとワンさん逮捕の件は、どのように一件落着したんだろうか(笑)。
とかそういう突っ込みはなくはないが、アクションは相変わらずカッコいいし、どの戦いも名勝負だ。中でも個人的なお気に入りは、ワンさんとイップマンの戦い。地震で中断ってところはホン師匠との熱いバトルと比べると残念だが、太極拳って実は強いしカッコいいなぁと思えた。
そのカッコよさはワンさんVSバートン戦でもみられた。実力的にはワンさんのほうが強いというか、いや、強かったら負けるわけがないんだけども、なんというのかね、格闘的な技術はワンさんのほうが上だろって思わせる戦いだったのだ。勝敗が決するのは、どちらかというと体力や体格的な部分が大きかったんではないかと。
まぁしかし、スコットアドキンスも相変わらずキレキレの蹴り技見せてくれて、憎らしいほどに強い。作中の敵役の中では最強クラスの強さを感じられた。ちなみに敵役でシリーズ最弱は、1作目で池内博之の演じた空手家だろうなぁ。けっこうあっさり負けちゃったから(笑)。
ついでに、今作ではブルースリーもそれなりの活躍を見せてくれる。サービスのアクションシーンもあるし。あれ以上前面に出ちゃうとイップマンの立場がなくなってまうので、ほどよい出演時間でありましたな。
しかしよく考えてみると、今作のイップマンは死亡する数年前の出来事を描いていたわけで、本当はもっとヨボヨボのおじいちゃんのはずであって、バートンの蹴りに耐えられるような年齢ではないはずだが、その辺はとうぜん、フィクションだし楽しいからよいのである(笑)。
あと、ワン先生の娘さん役の女の子がものすごい美少女でしたな。ちなみに今回はパンフレットを購入した。1200円とそれなりのお値段だったけど、シリーズ全体を振り返るような内容でけっこうボリュームがあり、読み応えあります。
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