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映画 ガンジー ネタバレ感想 非暴力・不服従 インド独立の父

ガンジー
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ガンジー

非暴力・不服従の姿勢で大英帝国の圧政に抗った、インド独立運動の指導者、マハトマ・ガンディーを描いた伝記的作品。ネタバレあり。

―1982年製作 英=印 188分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:インド独立運動の指導者“偉大なる魂”マハトマ・ガンジーの波瀾に満ちた生涯を描く。製作・監督は「マジック」のリチャード・アッテンボロー、エキュゼクティヴ・プロデューサーはマイケル・スタンレー・エヴァンス、脚本はジョン・ブライレー、撮影はビリー・ウィリアムスとロニー・テイラー、音楽は「大地のうた」他、サタジット・レイ監督とのコンビで知られるインドの代表的音楽家ラヴィ・シャンカール。出演はベン・キングズレー、キャンディス・バーゲン、エドワード・フォックス、ジョン・ギールグッド、ロヒニ・ハタンガディ、ロシャン・セス、マーティン・シーン、イアン・チャールソンなど。イーストマンカラー、シネスコサイズ(一部館は70ミリ)。(KIENOTE)

あらすじ:南アフリカ、1893年。皮膚の浅黒い一人の青年紳士が列車の一等車に乗っていたため放り出された。この人種差別に、青年は激しい怒りを覚えた。青年の名はモハンダス・K・ガンジー(ベン・キングズレー)。ロンドンで学んだ彼は、インド人商社の顧問弁護士として南アフリカのダーバンへ渡って来たのだ。彼はインド人移民に呼びかけて、身分証明カードを焼き拾てることを提唱する。そんな彼を支援するイギリス人牧師アンドリューズ(イアン・チャールソン)と、取材にあたる『ニューヨーク・タイムズ』の記者ウォーカー(マーティン・シーン)。ガンジーは暴力をいっさい用いずに闘うことを信条とし、“生涯禁欲”の誓いを立て、アシュラム(共同農園)を建設。彼の差別反対闘争にインド人労働者たちも次第に結束し始めた。1915年ボンベイに戻ったガンジーはインド国民から英雄として迎えられた。当時、インドの指導的立場にある人々は、イギリスからの独立を願っており、彼らの中には、後に首相となるネール(ロシャン・セス)もいた。ガンジーはイギリス支配下にある祖国をつぶさに見て歩き、チャンパランという寒村では、小作人の権利を守るため地主と闘い逮捕された。イギリスは言論、思想、集会の自由を抑圧した法律を第一次大戦後のインドに適用したため、ガンジーは1919年4月6日を全国民の祈りと断食の日とし、ストライキを呼びかけた。ガンジーは逮捕されたが、今や“マハトマ(偉大なる魂)”と呼ばれ、全国民の精神的支柱となった彼を裁判にかけることは不可能だった。だが、この騒動の際中に、イギリスのダイヤー将軍(エドワード・フォックス)率いる軍隊が、アムリツァールの公園で集会中の群衆に発砲し1516人の死傷者を出すという事件が起こった。 2年後、ガンジーは、英国製の衣類を焼くように呼びかけるなどイギリスに抵抗するが、国民のイギリスに対する不満は、流血の暴動となって現われた。これを嘆いたガンジーは断食で無言の説得を行ない鎮静させる。その直後ガンジーはイギリスに対する非協力で逮捕され、6年の刑で投獄された。だが、判事のブルームフィールド(トレヴァー・ハワード)は、ガンジーに同情的だった。数年後、ガンジーは、イギリス人が独占していた製塩事業に対抗するため、民衆と共にダンディーの海岸へ向けて“塩の大行進”を決行。インド人による製塩所を設立したが、軌道に乗った頃にイギリス軍に取り上げられ、無抵抗の民衆は容赦なく殴打され、ガンジーは逮捕された。1931年、釈放されたガンジーはアーウィン卿(ジョン・ギールグッド)と交渉の結果、ロンドンの円卓会議に出席したが、独立は勝ち取れなかった。やがて第二次大戦が勃発。戦争に反対するガンジーは、アガーカーン宮殿に収容された。その彼を、『ライフ』の女性記者バーク=ホワイト(キャンディス・バーゲン)がカメラに撮り続けた。独立を目前にしたインドだったが、回教徒はヒンズー教徒と袂を分かち、1947年8月、アリ・ジンナー(A・パダムゼ)を指導者としてパキスタンを建国。そのため、国境を中心として両教徒の間で衝突が激化、内戦状態になった。これを悲しんだガンジーは、カルカッタで断食を行ない、民衆に武器を捨てさせることに成功した。1948年1月30日。マハトマ・ガンジーは、デリーで夕べの祈りをしている時、ヒンズー教極右派のヴィナヤク・N・ゴードセーによって暗殺された。時にガンジー78歳。葬儀には250万を越える人々が集まり、遺灰は聖なるガンジス川に流された。(KINENOTE)

監督:リチャード・アッテンボロー
出演:ベン・キングズレー/キャンディス・バーゲン/エドワード・フォックス/ジョン・ギールグッド/トレヴァー・ハワード/ジョン・ミルズ/マーティン・シーン

ネタバレ感想

ガンディーの聖人君子的一面を描いている

ガンジー(発音的には「ガンディー」が正確なようだけど、タイトルに従って本文内はガンジーと記載)と言えば、怒りを表す尺度として「ガンジーでも助走をつけて殴るレベル」なんて言葉が某掲示板の中などで使われてて、けっこう笑えるんだけども、こうして伝記的作品を初めて鑑賞してみると、確かにそういう表現もしかりーーと思うくらいに聖人君子に近い人間だったようだ。

もちろん史実を基にしたとは言え、作品内でそう描かれているだけなんで、実際は人間としてもっと汚い部分はあったのかも知らんが、ともかくこの作品においてのガンジーはかなりの聖人君子である。

非暴力・不服従

そういう彼が、インドを大英帝国から独立させるべく導くわけだが、彼のよく言われるすごいところというのは、「非暴力・不服従」という策をとったことだ。これがいかに効果的だったかということが本作では示されていて、「そんなんうまくいくんかいな」と思うんだけども、こうして鑑賞してみると、策として優れていることがわかる。

ただし、相手の暴力に対して無抵抗で殴られ続けなければいかん局面も出てくるので、よっぽど忍耐力があって自分の行動に信念がないと、こんなんはできないだろう。腹立ってやり返したくなるからね、普通は。

そうやって「目には目を、歯には歯を」という考え方だけではダメなんだということが、ガンジーのやり方を見ているとよくわかるんだけども、やっぱりそんなんはなかなかできないくらいに人間は弱いのであって、だからこそ、インド独立に寄与したガンジーの功績ってのはすごいんだなと思わされる。

だって、彼のやり方に共鳴したり共感したり、従ったりした人がいたから、彼の理想どおりではなくとも、インドは独立を果たしたわけだし。もちろん、彼一人の力ではないんだけど。

ともかくまぁ、こんだけ影響力ある人間なんだから、暗殺が効果的というのもわかる。こういう武闘派でない人の意見って、耐え忍び続ける戦略が必要なんで、さっきも言ったように、やられたらやり返すという気持ちが強い人たちにとっては、本当に迷惑な存在だろうからねぇ。だからスゴイんだけど。

映画として面白いかは別の話

まぁいずれにしても、そういう部分をしっかり感じられる映画だ。だがしかし、中身がおもしろいかというと、全然そんなことはなかったであります。長いしね。なんか、ガンジーが投獄されたり断食したりを繰り返す間にどんどん人間的じゃなくなって、神様みたいな仙人みたいな存在になっていくさまが、淡々と描かれている感じ。とは言え、見て損をしたとは思わない。いわゆる教科書で習う「非暴力・不服従」が、どういうものだったかを知ることはできるわけだし。

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