エスケープ・ルーム
―2020年公開 米 100分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:「ワイルド・スピード」シリーズのプロデューサー、ニール・H・モリッツが手掛けたシチュエーションスリラー。あるオフィスビルに集められた賞金1万ドルを賭けた体験型脱出ゲームの参加者6人が、様々なトラップが仕掛けられた死のゲームに挑んでいく。出演は『ロスト・イン・スペース』のテイラー・ラッセル、「僕のワンダフル・ライフ」のローガン・ミラー。監督は「インシディアス 最後の鍵」のアダム・ロデヒル。(KINENOTE)
あらすじ:イリノイ州シカゴのオフィス街。とある高層ビルの待合室に、お互い見知らぬ6人の男女が集められる。内気な理系女子大生ゾーイ(テイラー・ラッセル)、冴えないフリーターの若者ベン(ローガン・ミラー)、イラク帰りの元陸軍兵士アマンダ(デボラ・アン・ウォール)、裕福な投資家ジェイソン(ジェイ・エリス)、中年のトラック運転手マイク(テイラー・ラビーン)、ゲーム愛好家の青年ダニー(ニック・ドダーニ)。6人は謎の送り主からの招待状に応じ、賞金1万ドルを賭けた体験型の脱出ゲームに参加することにしたのだ。年齢も生活環境もバラバラの6人は、世間話をしながらゲームの開始を待っていたが、気晴らしにベンがタバコを吸いに外へ出ようとしたところ、ドアノブが外れ、この待合室に閉じ込められていることに気づく。すると、天井や柱がオーブンのように熱を帯び、急激に室内の温度が上昇。何の前触れもなく、ゲームは始まっていたのだ。動揺しながらも、この“灼熱地獄”からの脱出の手がかりを探し始める6人。室内の温度が上昇を続ける中、ブラッドベリの書物の題名『華氏451』やテーブル上のコースターに注目したゾーイの活躍で、抜け道となる通気ダクトが発見される。辛くも6人は、焼死寸前に脱出することに成功。だが、通気ダクトを通って彼らが辿り着いたのは山小屋だった。そのドアを開けると、目の前に広がっていたのは、オフィスビル内とは思えない真冬の大自然の風景。そこは第2のゲーム“極寒地獄”だった。氷点下の世界で立ち往生した6人は、再び脱出ルートを探し始めるが……。第3、第4と、次々に待ち受けるゲームをクリアするたびに、1人、また1人と命を落としていく参加者たち。彼らが集められた理由とは?姿を見せないゲームマスター、ウータン・ユー博士(ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン)の正体とは?そして彼らは、この命懸けの脱出ゲームをクリアできるのか……?(KINENOTE)
監督:アダム・ロビテル
出演:テイラー・ラッセル/ローガン・ミラー/デボラ・アン・ウォール/ジェイ・エリス/タイラー・ラビーン/ニック・ドダーニ/ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン
ネタバレ感想
脱出物って考えてみるとけっこうある。その中で俺が思いつくのでは『CUBE』が一番楽しめる作品かな。で、今作はぜんぜん存在知らなかったけども、レンタルで鑑賞。
速攻でネタバレすると、ビル内に金持ちが機械仕掛けの殺人迷宮を作っていて、その迷宮からの脱出ゲームの参加者を募集。今回の参加者は6人がすべて、過去に友人や仲間や肉親と何かをやっていた時に、死の危険に襲われ、それぞれがたった一人生還したというトラウマの持ち主たち。迷宮の制作者は金持ちを集めて、彼らの中の誰が迷宮から脱出できるのかというのを賭けていたのだ。
集まった6人は唐突に始まったゲームを通じて、時には反目し、時には協力をし合って仕掛けのある部屋をクリアしては、次の部屋へと移動していく。その中で、一人また一人と犠牲者が。そして、単なるゲームだった彼らはなぜこの殺人脱出装置の中でジタバタさせられているのか、主催者の意図がわからないままに生き残りゲームを続けていく――と紹介してみると、物語の内容にはさして目新しさはない。
多少新鮮さがあるなと思うのは、それぞれの部屋には次の部屋に続くドアにいろいろと仕掛けがされていて、ドアを開けるために暗号を解いたりキーアイテムを探したりしなければいけないという部分。じゃあその仕掛けを解くのが面白いかと言われると、どうだろうか。
主人公と思しきゾーイという女の子が知能を駆使したり、元兵士の女性が身のこなしを使って活躍したりなど、それぞれの得意分野を生かして危機を乗り切るわけだが、なんかパッとしないというか、謎を解く過程は淡々としていて、こちらも何かを考えて楽しむという感じでもなく、それぞれの命の危機の場面もそんなに緊張感がなくてハラハラもしない。
ということで、けっこう評価は高いみたいだけども、個人的には特に楽しめるところもなかった。ゲームを生き残ったゾーイとベンは、黒幕を突き止める決意をする。迎え撃つ黒幕側もあらたなゲームをつくって一儲けしようと画策している様が描かれて物語は終わる。ってことは、これは続編あるのかもしらんね。仮に続編ができるんだったら、それはそれで観たいとは思うので、期待はしたい。
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