ドリームハウス
ホラーやミステリーの要素をごった煮にして、うまくまとめた感のあるサスペンス的な家族愛ドラマ(笑)。役者もけっこう豪華で、楽しめます。ネタバレあり。
―2012年公開 米 92分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:家族とともに引っ越してきた新居で、過去に未解決の一家惨殺事件があったことを知った男性が事件の真相に挑むサイコ・スリラー。「007/スカイフォール」のダニエル・クレイグ、「ボーン・レガシー」のレイチェル・ワイズ、「J・エドガー」のナオミ・ワッツが共演。監督は「マイ・ブラザー」のジム・シェリダン。(KINENOTE)
あらすじ:有能な編集者として活躍したウィル・エイテンテン(ダニエル・クレイグ)は、長年勤めた会社を辞め、ニューヨーク郊外に購入した夢のマイホームに転居する。愛する妻リビー(レイチェル・ワイズ)や娘たちと過ごすため、この家で小説を執筆して暮らすという決断は、長い間、仕事人間として過ごしてきた彼の人生の新たなスタートだった。ところが、やがて自宅の周囲で不可解な出来事が起こり始める。周囲をうろつく怪しい男の姿を目にしたり、娘が幽霊らしきものを目撃して怯えたり、自宅の地下に侵入した少年少女が怪しげなミサを行っていたり……。そんな矢先、1人の少女から思いも寄らぬ事実を聞かされる。彼が購入したこの家では、5年前に父親を除く家族4人が皆殺しにされる壮絶な事件が起きていたというのだ。その事件の容疑者は殺された家族の父親で、事件後精神を病んだ彼はまだ逮捕されていないという情報を隣家の女性アン(ナオミ・ワッツ)から得たウィルは地元の警察に相談するものの、全く相手にされない。仕方なく、家族を守るため単身、事件の調査に乗り出す。しかし、事件の真相に近づくにつれ、彼の胸に迫るのは悲しみばかりだった。そして最後に待ち受けていたのは、想像を絶する衝撃の事実。幸せな一家を悩ませる犯人の正体、そしてその目的とは?真実を追い続けるウィルが辿りついた答えは、あまりに残酷なものだった……。(KINENOTE)
監督:ジム・シェリダン
出演:ダニエル・クレイグ/ナオミ・ワッツ/レイチェル・ワイズ
ネタバレ感想
ダニエル・クレイグにナオミ・ワッツ、レイチェル・ワイズなど、主要人物がなかなか豪華。まったく知らない作品だったのを、アマゾンプライムで見つけて鑑賞。特に心に残る何があるわけでもないけど、話の展開自体には驚かされた。その辺を楽しむ作品ともいえるので、前知識なく鑑賞するのがおススメ。
ということでネタバレしていくと、最初の30分くらいは退屈だ。なんというか、登場人物たちが詳細を語らなかったり、調べるべきことをきちんと調べなかったりなど、ともかく言動が変だし、そのせいで謎が深まっている感があって、イライラする。それが顕著なのが、隣家の奥さんのナオミワッツと主人公のダニエルクレイグだ。
しかし、それは物語に必要な要素なので、仕方がない。その後、ちょっとした大きなネタバレがあってからは、この作品はまた異なる謎に包まれだす。しかし、それも最終的にラストできっちりと説明がつく展開になっている。
ということで、最初のほうのイライラ展開は、しっかりとした伏線だとわかるのでなかなかに見事なつくりの映画だなと思った。ダニエル・クレイグ扮するウィル・エイテンテンとピーター・ウォードは、ウィルのときは髪が下りているのに、ピーターになるとオールバックぽくなっている。この辺もこういう内容の作品ではよくあることとはいえ、芸が細かくてよい。
序盤のほうで説明されるナオミワッツの家庭の離婚調停劇と、彼女の夫の描写は、きっと何かがあると思わせる感じ。だけど、ラストまでその辺はさほど物語と関係してこないので、ひょっとして思わせぶりにしているだけで消化しない糞展開なのかなと思っていたら、きっちりとラストで解消してくるあたりもさすがだ。
しかし、ナオミワッツのほうは、犯人が夫であり、彼のせいで隣家が不幸になっているわけだから、間接的な責任感じて生きていくことになるんだろうねぇ。つまり、ピーターを陰ながら助けてきたものの、その関係もあのラスト以降で解消されたと思われる。そう考えると気の毒だが、間違いで家族を亡くすことになったピーターは、もっと散々であったなぁということだ。ベストセラー作家になれても、あれじゃあ幸せではないわな。
だが、リアル世界のダニエルクレイグは、この作品での共演でレイチェルワイズと結婚したんだそうだ。オイオイオイ、役にはまりすぎて、幽霊相手では満足できなくなったようだな(笑)。
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