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映画 野獣処刑人ザブロンソン ネタバレ感想 そっくりさんのデスウィッシュ

野獣処刑人ブロンソン
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野獣処刑人ザブロンソン

街に蔓延る悪人たちを容赦なく処刑する謎の男、Mr.Kの活躍を描いたバイオレンス作品。チャールズ・ブロンソンのデスウィッシュシリーズを意識したような内容で、演じているのもブロンソンそっくりの俳優。対して評価は高くないが、それなりに楽しめた。ネタバレあり。

―2019年公開 米 88分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:寡黙に、ただひたすら悪人たちを倒していく孤高のヒーローを活写するバイオレンス・アクション。2003年に死去した伝説のスター、チャールズ・ブロンソンの蘇りといわれているロバート・ブロンジーを主演に、情け容赦のないノンストップ・ガンバトルが展開される。共演は「監禁 レディ・ベンジェンス」のリチャード・タイソン、「ヴァンパイア 最期の聖戦」のダニエル・ボールドウィン。監督は「カウボーイ&ゾンビ」のレネ・ペレス。(KINENOTE)

あらすじ:どこからともなく現われ、非情の銃弾で人身売買組織や麻薬密売人、武装ギャングら街の悪党たちを射殺し、退治していく謎の男K(ロバート・ブロンジー)。一方、地元ラジオのDJは、多発する凶悪犯罪に対応できない警察に怒りの声を上げ、極刑の必要性を訴えていた。そんななか、Kは、幼い少女を二度と歩けない体にした冷酷な麻薬組織のボスを追い詰めていく……。(KINENOTE)

監督・脚本:レネ・ペレス
出演:ロバート・ブロンジー/リチャード・タイソン/ダニエル・ボールドウィン/エヴァ・ハミルトン/リーア・ペレス/ストーミー・マヤ

ネタバレ感想

レンタルで見つけて鑑賞。ブロンソン好きなので公開時も多少は気になってはいた作品だ。ただ、俺が好きなのはあくまでブロンソンであり、そっくりさんではないので劇場鑑賞はスルー。

それにしても、確かに似ている。角度によっては本当によく似ている。…が、やっぱり別人なんだよね、当たり前だけど(笑)。そんなそっくりさんのロバート・ブロンジー演じるKが、街に蔓延るダニどもを容赦なく抹殺していく話。

これはもう、完全にブロンソンのデスウィッシュシリーズを意識してますな。原題の「Death Kiss」ってのも含めて。ただ、ブロンソンのデスウィッシュは主人公のポール・カージィがどうして悪人をぶち殺す自警団みたいな活動をしているのか、それなりに動機があってそこが描かれているんだけども、今作品においてはそうした説明は皆無。

Kは初っ端の登場以来、自慢の射撃の腕で、ともかく悪人どもをぶち殺しまくるのだ。マグナム(と思われる)を派手にぶっぱなし、撃たれた悪人どもは血しぶき飛ばして絶命していく。

Kの知人はラジオDJくらいなもので、ダニエル・ボールドウィンの演じるこのDJは毎晩のように、悪人たちが大手を振って悪さをし、警察が何も手出ししようとしない物語の舞台となる街の治安の悪さを嘆いている。その番組名は「正義を求めて」。

で、Kがなんでこいつと知り合いになったのかはわからんが、このDJのところには悪人の情報が集まってくるらしい。で、その情報をもとにKは、街のダニどもを殺して回っているのだ。

この辺については、ある程度の描写があるので何となく推測はつく。でもやっぱり、何でKがそんなことを始めたのかなどは描かれない。まぁでも、そんなのは描かれなくてもイイっちゃいいよな。要するにこの作品はブロンソンのそっくりさんが、悪人をぶち殺していくところにしか見どころがないわけだし。

ただ、ボスキャラ的な位置づけのタイレルってやつが、単なるチンピラにしか見えないところがもったいない。Kは殺しのスキルで多人数相手にも勝っちゃうような凄腕なのに、タイレルみたいな弱そうな奴を2回も逃しちゃってるっていうのが萎える…。

で、どうしてKがタイレルを執拗に追っているのかってのは、彼が金を送ってやっている母娘の、娘のほうが、タイレルとKの第一戦目のときの流れ弾に当たって生涯歩けない体になっちまったから。それに負い目を感じたからKは母娘にお金を送ってやっていて(金の出所は不明。悪人たちから盗んだ?)、娘に障害を負わす原因となったタイレル殺しに執念を燃やしているのである。

個人的には、このKと母娘の関係もあまり上手に描けてない印象。最初、Kは母娘に存在を知られないようにしてたし、そのほうが良いと思って行動してたはずなのに、この母娘のポストを荒らしてたチンピラを成敗したことがきっかけで、母親のほうの目に止まっちゃう。

まぁそれは仕方ないとはしても、関わり合いを持たないようにしてる割には、誘われて家にあがっちゃうし、銃の使い方を教えてやったりと、なんだかんだ距離が近づいちゃってるのはいかがなものか。しかもそのせいで、母親には好意を持たれちゃってるようなフシもあって、しかし、その辺を描くのであれば、もう少しラストにつなげるような関係性づくりがあっても良さそうなもんなのに、それもない。

だったらやっぱり、中途半端に交流させなくてもよかったんではないか。とは言え、あの母娘とのシーンがないと、ひたすらチンピラを殺してるだけのシーンが延々と続くだけのハードボイルドも糞もない内容になっちゃうって考えると、あれはあれでいいのかもしれないなぁ。

ついでに腐しておくなら、Kはあんだけ堂々と人殺ししまくっているのに、警察が出てくる描写がまったくないのはいかがなもんか(笑)。

などのツッコミどころはあるものの、そういうところも含めてブロンソンのそっくりさんの暴れっぷりは、それなりに楽しめた。

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