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映画 ヴィジット ネタバレ感想 半ケツなバァさんが笑える。

ヴィジット
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ヴィジット

母親の実家で1週間、祖父母とともに過ごすことになった姉弟。初めて顔を合わせる祖父母は初日から何かが変。日を追うごとに怪しさが増してくる祖父母、この二人は何者なのか。最終日にそれが判明すると…。Mナイトシャマラン監督の、お笑いスリラー。ともかく、バァさんが笑わせてくれます。ネタバレあり。

―2015年公開 米 94分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「シックス・センス」のM・ナイト・シャマラン監督と「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」シリーズをプロデュースしたジェイソン・ブラムが初タッグを組んだサスペンス・スリラー。休暇を利用して祖父母の家に遊びに来た姉弟が体験する戦慄の恐怖を描く。出演は「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」のキャスリン・ハーン、「ブロークバック・マウンテン」のピーター・マクロビー。(KINENOTE)

あらすじ:休暇を利用して祖父母のいるペンシルバニア州メイソンビルへと出発した姉弟は、都会の喧騒から離れて、田舎での楽しい1週間を過ごす予定だった。優しい祖父と料理上手な祖母に温かく迎え入れられ、母親の実家へと到着した二人。だが祖父母に出会えた喜びも束の間、就寝時、完璧な時間を過ごすためにと奇妙な“3つの約束”が伝えられる。第一の約束:楽しい時間を過ごすこと。第二の約束:好きなものは遠慮なく食べること。第三の約束:夜9時半以降は部屋から絶対に出ないこと……。そして、夜9時半を過ぎ、二人は異様な気配で目が覚める。部屋の外から聞こえるただ事ではないその物音に恐怖を覚えた彼らは、絶対に開けてはいけないと言われた部屋のドアを開けてしまう……。(KINENOTE)

監督・脚本:M・ナイト・シャマラン
出演:キャスリン・ハーン/ディアナ・デュナガン/ピーター・マクロビー/エド・オクセンボールド/オリビア・デヨング

ネタバレ感想

ネットフリックスで配信されてたので、久しぶりに鑑賞してみた。当時低迷していた感のあるシャマランパイセンが久しぶりに監督したのがこの作品で、内容もそこそこ面白かった印象。であるから、再度見てみたくなったのである。

初見時はラストの展開に、なるほどと思わされた。この作品の特長は、怪しい祖父母が異形の存在のように匂わせておいて、実は精神に病を抱えていた人たちだったというところにある。もう一つ、姉弟はこの二人を血のつながった祖父母だと信じていたわけだが、最終日、母親の言によって二人が赤の他人だと判明する驚きの事実の発覚。

祖父母が別人だったのに気づかないってのは、姉弟の母親が、両親(つまり姉弟にとっての祖父母)と疎遠でまったくコミュニケーションがないという設定によって成立している。それにしたって、オンラインで母と姉弟は連絡を取り合っているわけだから、その画面上に祖父母を出す機会はいくらでもあっただろーーと突っ込みたくはなってしまうが、まぁその辺はおいておく。

作品自体はホラーかつスリラーっぽい感じ。物語の展開はそれなりにシリアスだ。というのも、姉は母を捨てて逃げてしまった父が許せないし、弟は自分の過失が父を去らせた原因だと思い込んでいるフシがあって、要するにトラウマがあるのだ。母親自身も実の両親と不仲。しかもそれが元夫との駆け落ちが原因で、10年以上両親と音信普通。それぞれの人物が何かしらの傷を抱えて生きている。

姉のほうは映画監督を目指しているらしく、祖父母に訪問した様を描いたドキュメンタリーを撮影することで、母と祖父母を和解させ、家族を再生される物語とすることを目指していたらしい。

つまり、大筋のところはそういうシリアスな雰囲気で日常が描かれている。しかし、訪問先の祖父母があまりにも変な人たちなので、そのシリアスな中で彼らが起こす謎の言動が、笑えてくるのである。というか、マジで笑える。

この偽物の祖父母は夫婦でもなんでもなく、真の祖父母がボランティアをしていた精神病の患者だったのだ。つまり、心に傷を抱えているというよりも、病んでしまっている。特に偽物のバァさんは過去に自分の子どもを殺したことがあるらしい。

そのくらいの奴らが、実の祖父母を殺害し、姉弟を迎え入れていたってのは完全なホラーなんだが、彼らは化け物ではなく精神疾患者なのであり、しかしある程度は健常者とコミュニケーションが取れるから、姉弟は二人のことを怪しいと思いつつもある程度は信じてしまうのである。

まぁともかく、俺は祖母さんのほうの狂気にかなり笑わしてもらった。軒下を駆けずり回った後、半分尻を出したまま颯爽と家に戻っていく様などは、ギャグとしてしか見られない。この半ケツに対して祖父さんが「彼女は昔ヒッピーだったからね」と言い訳をして、それを真に受けてるように見える姉弟もどうかしてるが、ともかく、ラストまで祖母さんが笑わせてくれるのである。

そこがおススメ。

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