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映画 ブリングミーホーム尋ね人 ネタバレ感想

ブリングミーホーム尋ね人
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ブリング・ミー・ホーム 尋ね人

6年前に失踪した息子を捜し続ける母親の執念の物語。閉鎖的村社会のクソさと子どもを道具に使う大人たちの胸糞悪さが伝わってくる作品。ネタバレあり。

―2020年公開 韓 108分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「親切なクムジャさん」のイ・ヨンエ14年ぶりの映画復帰作。6年前に失踪した息子を捜し続ける看護師ジョンヨンは、目撃情報を頼りにある漁村にたどり着く。しかし、釣り場を営む怪しげな一家に阻まれる。監督は、本編で長編劇映画デビューのキム・スンウ。出演は、ドラマ『梨泰院クラス』のユ・ジェミョン、ドラマ『グッドワイフ』のイ・ウォングン、ドラマ『夫婦の世界』のパク・ヘジュン。トロント国際映画祭ディスカバリー部門、シカゴ国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭、香港亜州電影節正式出品作品。(KINENOTE)

あらすじ:看護師として働くジョンヨン(イ・ヨンエ)と夫ミョングク(パク・ヘジュン)は、6年前に失踪した息子ユンスを捜し続けていた。捜索途中で悲劇的な事故が起こり、憔悴したジョンヨンの元に、「郊外の漁村でユンスに似た子を見た」という情報が寄せられる。ジョンヨンが漁村を訪れると、釣り場を営む怪しげな一家が彼女の前に立ちはだかる。村の人々も口を閉ざし、地元警察も非協力的だ。ジョンヨンは、この村は何かがおかしいと感じるが……。(KINENOTE)

監督・脚本/キム・スンウ
出演/イ・ヨンエ/ユ・ジェミョン/イ・ウォングン/パク・ヘジ ュン

ネタバレ感想

アマゾンプライムで見つけて鑑賞。なかなか胸糞悪い作品でしたな。なぜって、主要人物にまともな大人がほとんどいないから。クズ人間ばっかり。

物語にちょっとしか出てこないジョンヨンの義弟夫婦とかも大概な奴らだと思うし、ジョンヨンの息子と思われるミンスの存在を伝えてくれた警官はそれなりに良心はあるとはいえ、上司の命令によって保身に走っちゃってるわけで、しょうもない。

ついでに、釣り場で働いてた男の一人は子どもに優しい感を出していて、こいつがジョンヨンに協力するのかと思いきや、実は前科者であって、自分の家族を守りたいがためにジョンヨンを殺そうとしちゃうからね。

そのほか、警察の親分とか、村長みたいな爺さん、殺人容疑で指名手配されてるっぽい頭の弱そうな児童虐待大男とか、村長の家族の女とか婆さんとかクズばっかり。

そんな奴らを相手にジョンヨンは息子の消息を尋ねてジタバタするわけだから、胸糞展開になるのも致し方ない。ついでに考えたら、ジョンヨンの旦那を間接的に殺したのはいたずらっ子な子どもだったという恐ろしさ。

こんなクズばっかりが出てくるこの作品。ラストのほうはなぜかアクション映画になっちゃうところがまた何とも…。しかも、ジョンヨンの耐久力があまりにも高すぎるところがいかがなもんかと思っちゃう。シャベルみたいなんで頭殴られて気絶。警察男にこれでもかと殴られ、腹まで蹴られちゃってんのに立ち上がって走っちゃうとか無理だと思うぞ。

しかもジョンヨンは警察男から銃を奪って銃撃戦までしちゃうからね。しかもちゃんと標的に弾丸が当たってるとか無理ありすぎーーという部分がシリアス展開に水を差しちゃってる感じがしてもったいなかったなぁ。

あと、この物語は釣り場のシーンが主で、そこは格差の激しい韓国社会の底辺の土地。で、そこは観光客相手に釣り場を営んで設けているわけだが、これが典型的な排他性を有した村社会なのだ。そこに集まってくるのは犯罪歴のあるような人間ばかり。

そいつらはいろいろの労働をしているわけだが、どっかから連れてきた子どもを性的に虐待したり労働力としてこき使ったり、やっていることが鬼畜すぎ。しかし、それも食っていくためなのだ。食っていくためなら子どもも平気で使う。自分たちが生き残るためのなのである。そして、警官と権力者が癒着して、その閉鎖的世界を盤石のモノとしているという。

こうした村社会の閉鎖性を描きつつ、物語の背後には子どもの失踪が多い韓国の社会的背景も紹介している。警察男は人間の無関心がそうした事件のなくならなさを指摘していたが、それは確かにそうなんだろう。しかし何とも不満なのは、では結局、釣り場の子どもたちはどういう経緯で彼らの管理下に置かれたのかがわからないところ。

こっちの勝手な推測では人身売買によって子どもを手に入れたというものなんだが、その辺の真相はわからん。そもそも、ジョンヨン夫婦のもとからなぜ息子が消えたのか、その経緯も作品では描かれてないので、推測するしかないのである。で、一番しっくりくるのが世界的に流行っていると思われる闇商売の人身売買なのだ。

闇商売で子どもが商品なるのは、いろいろの利用法があるからだ。例えば臓器売買にもつながるし、性的搾取の対象としての売り物にもなるし、今作のように奴隷的な労働力としても活用できる。子どもは自力で生きる力に乏しいので、保護する側の大人の考え方いかんで、いかようにも利用できちゃう。

要するに使いやすいのだ。であるからとても重宝される商品なのである。書いているだけでも胸糞悪くなるけど、実際にそういう闇を描いた作品はたくさんあるし、それがテーマとなる以上は、現実にそうしたビジネスは存在するのである。

今作はその辺は深掘りしてないせいか、なんかテーマがぼやけて母親の執念と愛情だけに焦点が当てられちゃった感じでその辺もなんだかもったいなかったなぁ。

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