アウトレイジ・ギャング
―2014年公開 米 85分 ―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:ロサンゼルスを舞台に、裏切りにあった犯罪組織の用心棒が繰り広げる孤独な復讐劇を描くハードボイルド・アクション。監督は、「ゲーム・オブ・デス」のジョルジオ・セラフィーニ。出演は、「エクスペンダブルス」シリーズのドルフ・ラングレン、「タイタニック」のビリー・ゼイン、「スナッチ」のヴィニー・ジョーンズ。(KINENOTE)
あらすじ:ロスアンゼルスで最も恐れられている犯罪組織で用心棒をしているアクセル(ドルフ・ラングレン)は、組織のボスの右腕として、ボスの息子クイン(ビリー・ゼイン)のボディガードを任されるなど、厚い信頼を得ていた。しかし、あるとき何者かの裏切りにあい、別の組織と取引をしていた最中にクインが逮捕されてしまう。そのころ、ボスも暗殺され、組織は別の幹部が牛耳ることとなる。しかし、その男が組織を裏切ったという証拠はなかった。誰が組織を裏切ったのか、アクセルは一人で調査を続ける。数年後、クインの出所をきっかけに彼らの壮絶な復讐劇が始まるが、それは予想を超える組織の闇を浮かび上がらせ、裏切りにつぐ裏切りを呼ぶ、孤独な戦いとなる……。(KINENOTE)
監督・脚本:ジョルジオ・セラフィーニ
出演:ドルフ・ラングレン/ビリー・ゼイン/ヴィニー・ジョーンズ/ジアーニ・カパルディ/ロバート・ダヴィ/ラドン・ドラモンド
ネタバレ感想
ドルフラングレン主演作なんて、最初から中身を期待して鑑賞しない(笑)。でも、ドルフは好きだ。だから、つまらなくても怒りはしない。そして、今作もつまらない(笑)。でもいいのだ、ドルフの映画だからだ。
それにしてもつまらない(笑)。要するに、自分の仕えてたギャング組織のボスを嵌めた奴を見つけ出し、そいつに落とし前をつけるために奮闘するドルフ演じるボディーガードのお話だ。犯人は誰なのか的なミステリー要素(?)も散りばめつつ物語が展開。ところどころでドルフが独白するようなナレーションが入り、何が起こっているのかをそれなりに説明してくれる親切な内容になっている(笑)。
だが、彼は用心棒なので命令に従って動くことのが多く、ナレーション入れてるくらいの役割しか果たしてないように見える。要するに、彼の主演作なのに影が薄い(笑)。頑張れ、ドルフラングレン。
冒頭、ドルフは敵に撃たれて死んだような描写があるけども、もちろん死ぬわけはない。防弾チョッキのおかげで一命をとりとめ、きちんと事件の真相を明るみにして最後は生き残る。当然だ。ドルフが死んではいけない。
それにしても、アクションに迫力がなくて残念。アクション演出って難しいんだろうね。例えば、ドルフがボスの息子であるクインと一緒にいるときに、刺客に襲われるシーン。戦いながらドルフは「こいつらはプロだ」とか言ってるんだけど、それにしては動きがなんというか、素人臭い。ドルフのアクションもなんだかモッサリしてて、残念であった。
ドルフのアクションってこんな感じだったっけ? もしかしたらそうなのかも。だから本当はすごいアクションなのかも。よくわかりません(笑)。自分のドルフ愛を疑ってかかる必要がありそうだ。
あと、それなりに重要な人物であるボスの次男。これを演じる役者は、ジョン・バーンサルを一回り縮小したような感じの人で、そこがすでに笑っちゃう(ごめん)。で、この人はボクシングにのめり込んでて云々てな描写があるんだけども、それがあまり活きてない。
一回、ボスを襲ってきた刺客に対してボクシングで対抗して撃退したかと思いきや、後ろからぶんなぐられて気絶。けっきょくボスを助けることはできず(笑)。というか、おまえ自分ちの家業がギャングってこと知ってるの? 知らないの? いずれにしても、すごくバカっぽい人だ。
彼がFBIの捜査官になってからは、複数の敵がいる場所に意気揚々と乗り込んで粋がってて、実はこいつすごい奴なのかも…と思わせておいて、結局は敵にやられそうに(笑)。だけどこいつは冒頭で示されるように、ドルフを慕っている男で、実はドルフとこの次男がいろいろ裏で真相を嗅ぎまわってて、最終的な黒幕をやっつけるのである。たしかそうだったよね(うろ覚え)?
でも、自分の家族がギャングなのに、FBIとか入れるのかなぁ。『男たちの挽歌』とか『インファナルアフェア2』なんかでも、そういう展開あるんだけども、今作についてはなぜかそこが気になって仕方なくなっちゃうのは、映画としての出来がよろしくないからなのかも。
今作はそれなりにまとまってる話なんだけども、劇終後にいろいろ考えてみると、黒幕がやってたことの意味がよくわからんし、なんというか、ともかく楽しめなかったのである。
ドルフは若い頃に『パニッシャー』とか『ダークエンジェル』とかのアクション映画に出てて、それらは地上波で鑑賞してけっこう面白かったなぁ…。ちなみに、『リトルトーキョー殺人課』は、いろんな意味楽しい作品なので、ドルフに興味ある人にはぜひオススメしたい。
ともかく、ドルフには引き続き頑張ってもらいたい。
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