AFFLICTED アフリクテッド
序盤は持病を抱えた友人と撮影オタクが繰り広げる青春ロードムービー的雰囲気で始まるものの、パリでの出来事を経て、片方の体に異変が。そんな彼らの行く末をドキュメンタリータッチで描いたヘンテコホラー映画。ネタバレあり
―2015年公開 加・米 85分―
解説・スタッフとキャスト
解説:旅先で出会った女性と一夜を共にしたデレクは、その日から何かに身体を蝕まれていく。その一方で、超人的な能力が備わっていることに気づき、その力を操ろうとする。彼の身体に何が起こっているのか……未体験ゾーンの映画たち2015にて上映。(KINENOET)
監督・脚本:デレク・リー/クリフ・プラウズ
主演:デレク・リー/クリフ・プラウズ/バイヤ・レハズ
あらすじ
ドキュメンタリー撮影をしているクリフとその友人のデレクは、世界一周旅行に出る。で、行く先々でカメラを回してブログで発信していくらしい。意気揚々と出発した2人は、スペインのバルセロナからフランスのパリへ。ところがデレクがパリの女性といちゃいちゃしようとしてナンパして宿に連れ込んだら、その女にぶん殴られて気絶させられちゃう。しかも、何か左腕に深い傷が。
デレクはけっこう深刻な持病を抱えながら旅をしている。それに加え、この傷によって体に異変が出始める。それでも旅を止めようとしないデレク。そのうちに彼は、壁を破壊するほどのパワーと尋常でない跳躍力を得るなど、超人化していく。
その反面、食事がほとんど喉を通らなくなり、人間の血を欲するように。さらには太陽の光を浴びると皮膚が焼けただれてしまうのだ。果たしてデレクの体に何が起きたのか。そして彼を案じながら旅を続けるクリフの運命はいかに。
ネタバレ感想
珍妙ホラー
てことで、ここまで書いちゃえば分かると思うけど、デレクはヴァンパイアになっちゃったのである。この物語、序盤は持病を抱えたデレクと撮影オタクのクリフが繰り広げる青春ロードムービー的雰囲気で始まるものの、パリでの出来事を経て、デレクがヴァンパイアになっていくさまとその行く末をドキュメンタリータッチで描いた、ヘンテコホラー映画になっていくのだ。
なかなか観たことのないパターンの内容なのでそこは楽しめる。楽しめるんだけど、デレクをヴァンパイアにした女性の動機にずっこけた。死ぬかもしれない病を抱えて旅をしていたデレクを「可哀想だと思った」のだそうだ。
オイオイオイ
もっと可哀想なことになっとるだろ、デレク。おかげで親友殺しちゃってるんだよ。家族にはもう会えないんだよ。しかも、一番恐ろしいことに、彼は死ねなくなっちまっている。気まぐれであんなことしたんならせめて、責任とって行動を共にしてやれや、と思いました。
そもそも、彼女を発見するきっかけになった男。彼は彼女の協力者みたいだったけど、何を協力してたんだよ。そこ説明しなきゃダメだろ。
ラストにずっこけた
あと、最高に萎えたのはラスト。最後、デレクに血を吸われたクリフが、若者を襲うシーンで終わる。あれ、クリフだよね? 間違いないよね? あれがクリフだったらダメだと思うんだが。血を吸われた奴がヴァンパイアになっちゃうなら、デレクをヴァンパイアにした女は4~5日に一人は人間の血を吸っているようなこと言ってたから、どう考えたって、フランスはネズミ算式にヴァンパイアだらけになっていると思うんだが。
ホラー映画ってああいうラスト多いけど、あれって絶対に描かなきゃいけないシーンなんだろうか。なんか決まりでもあるの? 殺してから血を飲めば平気なのかな??? よくわからん。
ま、その辺に目をつむれば、なかなか新鮮な気持ちで観られる映画であった。
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