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映画 X謀略都市 ネタバレ感想 ヘタレ主人公にイライラ

X謀略都市
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X謀略都市

―2019年公開 洪 114分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「リザとキツネと恋する死者たち」のウッイ・メーサーロシュ・カーロイ監督による犯罪サスペンス。パニック症候群に苦しみ閑職に追いやられた刑事エーヴァは、不可解な連続死亡事故に疑問を抱き独自捜査を進めるうちに、国家を揺るがす陰謀に絡め取られる。「リザとキツネと恋する死者たち」でも監督と組んだ脚本家のバーリント・ヘゲドゥーシュや、モーニカ・バルシャイ、ゾルターン・シュミエド、サボルチ・ベデ=ファゼカシュらキャストが集結。特集『ワールド・エクストリーム・シネマ(WEC)2019』にて上映。(KINENOTE)

あらすじ:ハンガリーの首都ブダペスト。殺人課の刑事エーヴァ(モーニカ・バルシャイ)は、優秀な同僚刑事だった夫を自殺で亡くした。それ以来パニック症候群に悩まされ、死体を見ることができなくなった彼女は閑職に追いやられていた。そんな中、不可解な死亡事故が相次いで発生。鑑識の結果事件性はないとみなされたが、疑問を抱いたエーヴァは赴任してきたペーテルの力を借り独自捜査に乗り出す。現場に残された謎のメッセージを手掛かりに調べを進めていくうちに、共産主義国家だった時代に隠された政治体制の暗部が見え始める。(KINENOTE)

監督:ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ
出演:モーニカ・バルシャイ/ゾルターン・シュミエド/サボルチ・ベデ・ファゼカシュ/アーロン・モルナール/ヤノーシュ・クルカ

ネタバレ感想

ハンガリーのブダペストで事故死や自殺みたいな死亡事件が多発。大統領選を控えて犯罪率を抑えたいみたいで、警察はまじめに捜査をしようとしない。

主人公のエーヴァ刑事は夫を自殺で亡くして以来パニック障害みたいのを抱えてて、署内の事務仕事みたいのをするだけで、現場に出られなくなっていたが、この一連の死亡事件は他殺の可能性があると示唆する。

しかし、誰も相手にしてくれない。そこへ出世願望のあるペーテル刑事が赴任してきて、彼女の説に同意し、捜査に名乗り出る。果たして二人は事件の真相を暴くことができるのかーーというのが適当なあらすじ。

冒頭から謎シーンが続き、最後まで真相がわかりづらい刑事もののサスペンス作品。劇中、やたらと都市の風景が映し出され、しかもそれが、上下逆さま、反転しているのだ。なんなんだろうこれ? タイトルのエックスは逆さにしてもXであり、その辺となんか関係あるのかな? よくわからん。

物語の軸は他殺と思われる事件の背後にあるものを探るエーヴァの捜査と、精神障害を抱えつつ、問題児な娘のカティとの関係もなんとかしなければならない、エーヴァ自身の苦悩が描かれる。これがどっちも分かりづらくて、けっきょくよくわからない点が多い。

他殺のほうはエーヴァの捜査が進むにつ入れて、大統領選に関わる人物の犯行であることが明るみになってくる。つまり、権力の腐敗がこの作品の背後にあるテーマのようだ。一連の事件の死亡者はハンガリーが社会主義国の時代に、何らかの理由で人を殺していたらしい。

そして、その当時のメンバーの一人は、今回の大統領選の候補者の一人だったようで、残ったメンバーが集まって、その一人を脅そうとしてて、逆に殺されちゃったという話みたい。

んで、その中で拷問を受けつつ最後のほうまで生き残っていた男は、脅そうとしてた相手の秘密が隠された書類を持っていたようで、脅された側の権力者の手下が、これを躍起になって回収しようとしてたみたい。ラストでエーヴァはそれをコピーして相手に渡すことで難を逃れ、複製したものをマスコミかなんかにリークした。

大筋はそういうことなんだけども、細部の説明が少ないので、エーヴァを毒殺しようとしてた刑事がなぜ心変わりしたのかとか、よくわからん。

最初に犯人とみなされた男は、自分が捕まりたがってるのかそうでないのかよくわからん振る舞いをして、けっきょくはペーテルの頑張りによって捕まるんだけども、あいつの逃亡から捕まえるまでのグダグダなシーンもダルイ。特に、エーヴァのヘタレぶりにイライラ。

エーヴァは夫の自殺のせいで、スゴイ暗い人間になってて、娘とのコミュニケーションもほとんどできてない。もっと話聞いてやれよと思うんだけど、それができない。なのに、娘の飛び降り未遂事件以降、娘は何となく母親に理解を示し始めて距離が近づく。あの心境の変化ももわかるようでよくわからん。

ちなみに、夫の自殺も権力に圧力をかけられたことによるものらしいが、上述したあの同僚刑事がどうしてその役割を担うことになったんか、よくわからん。

エーヴァは一応は真相に届くことができ、娘との関係を取り戻すことができた。しかし、その一方では、権力の横暴はこれからも続くことが示唆されるし、彼女はそれを見て見ぬふりをせざるを得ない状態でこれからも生きていくようだ。なんとも後味が悪。しかしまぁ、それはリアルな現実って感じがするのでいいとしても、細部が分かりづらいところが難点。

あとは、14年間もあんな状態で警察で仕事し続けるってできるんかいな。上役や同僚からも疎まれてる感じだし。あれはちょっと無理があるような。

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