ウィリーズ・ワンダーランド
―2021年公開 米 88分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:車の修理費を稼ぐため、廃れたテーマパークでの清掃を引き受けた男に待ち受ける悪夢のアニマトロニクス。ニコラス・ケイジが遊園地の人形と死闘を繰り広げるホラー・アクション。カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2021にて上映。(KINENOTE)
あらすじ:ある男が車の故障で人里離れた町にとりのこされてしまう。通りかかった修理工に助けられるが、車の修理代が払えず、代わりに廃墟となったテーマパーク“ウィリーズ・ワンダーランド”の清掃員として一晩働くことを提案される。軽く引き受けたものの、男は遊園地に閉じ込められ、アニマルロボットたちに襲われることに。かつて子供たちの遊び場だった施設には暗い過去があり、呪われたロボットたちは殺人鬼となっていた――。(Amazon)
監督:ケヴィン・ルイス
出演:ニコラス・ケイジ/エミリー・トスタ/リック・ライツ
ネタバレ感想
超適当なあらすじ
かっこいい車で道をぶっ飛ばしてたニコケイ。ところが、道路に置かれてた車止めのスパイクに引っかかってタイヤがパンク。途方に暮れてたらレッカー車に乗ってるオッサンがタイミングよく現れて、車を整備工場に運んでもらうニコケイ。
現金で金払えと言われるものの、持ち合わせがないニコケイ。オッサンの提案によって、彼の知り合いの経営者の仕事をして、そのバイト代で修理費を相殺することになった。
その経営者はテーマパークのウィリーズワンダーランドのオーナー。閉園されてるこのパークの営業を再開するため、一晩のうちに園内を清掃しろとニコケイに命じる。
オッサンと経営者は何かを企んでいるように見える。しかし、特に何も考えずにその依頼を受けたニコケイ。園内に入ると経営者によって、外から扉にカギをかけられてしまったが、そんなことを知らないニコケイは、休憩時に飲むビール(?)を休憩所の冷蔵庫にしまってからは、黙々と掃除にいそしむのであった。
掃除を進めるうちに、園内の人形たちが動いてるような感じがしなくもないが、意に介さないニコケイ。突如、鳥みたいな人形が話しかけてきて、彼に襲い掛かってくる。それをまったく動じることなく返り討ちにするニコケイ。鳥人形を完全に沈黙させたのち、ビールを飲んで休憩すると、シャツを着替えて引き続き掃除を続けるのであった。
すると今度は、トイレ掃除中にゴリラの人形に襲われるニコケイ。しかしこれまた驚くこともなくゴリラと喧嘩をはじめ、多少苦戦はするものの、ゴリラを完膚なきまでに叩きのめすのだった。
その後、園内のピンボールゲームをゲットしたニコケイは、休憩時間になるとビールを飲み、ピンボールに興じる。そして休憩が明けると黙々と掃除を繰り返すことに。
そんなニコケイの動きと平行して、園の外では地元の若者たちが、テーマパークに放火して焼き尽くすことを画策していた。しかし、園内にニコケイがいることを知り、彼を焼き殺すには忍びないのでニコケイを外に出すため、リーダーの女の子が園内に入ってニコケイを呼び戻すことを試みる。
しかし、いろいろあって、チームのメンバー全員が園内に入ることになる。このメンバーはニコケイのような超人ではないので、次々と殺人機械人形たちの餌食になっていくのであった。
そういう園内の騒ぎに、やはり動じることがないニコケイ。相変わらず時間をきっちり守って休憩をとるときはとる。ビールを飲む。ピンボールを楽しむ。休憩あけると、黙々と掃除する。機械人形に襲われたら返り討ちにするのであったーーというのが、中途半端でかなり適当なあらすじ。
寡黙なニコケイ
最近はB級ばかりに出ているニコケイが好きなので鑑賞。これまた何とも奇抜な作品で、なんでこれに出たいと思ったのかよくわからんくらいにバカ映画(もちろんいい意味で)。
今作の彼は一切喋らない。なぜかはわからんが、セリフはゼロ。そして、感情の起伏もあまりない。常に冷静で、何をするにも淡々としている。普通であれば、ありえないような出来事が起きてるのに、その超現実性を何の疑問もなく受け入れて、その状況を処理していく。
そのニコケイの立ち居振る舞いがシュールで、そういうニコケイを楽しむのが、この映画の正しい鑑賞の仕方っぽいな。であるから、ニコケイにあまり思い入れがない人が見ても、全然面白くないかもしらん。
というか、この映画、ニコケイじゃなくて全然知らない役者が主人公を演じていたら、俺にとってはまったく、何の面白味もないものになっていただろう。
メチャクチャ面白いというほどではないが、寡黙なニコケイが淡々と掃除をし、襲い掛かってくる機械人形を撲殺するその様がシュール。そんなニコケイが見られる以外に、この映画の価値はない。
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