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映画 セデックバレ 第二部 虹の橋 ネタバレ感想

セデックバレ2
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セデック・バレ 第二部 虹の橋

霧社事件の後、セデックたちは日本軍の報復作戦を迎え撃つことになる。熟知した故郷の地形を利用して日本軍をからかい苦戦させ続けるが、彼らの敗北は時間の問題であった。ネタバレあり。

―2013年公開 台 131分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:「セデック・バレ 太陽旗」に続く二部作完結編。霧社(むしゃ)事件への日本軍の報復とセデック族の葛藤と戦闘を描く。ウェイ・ダーション監督による社会派ドラマ。2012年3月9日より大阪で開催された第7回大阪アジアン映画祭にて上映。2013年4月20日より全国劇場公開された。(KINENOTE)

あらすじ:連合運動会が開かれていた霧社公学校を襲撃したセデックの決起部隊の手によって、戦う術を持たない多くの日本人は女子供の区別なく命を奪われた。日本軍は直ちに鎮圧を開始。だが、山岳地帯の地の利を活かして戦うセデックの前に苦戦を強いられるも、圧倒的な武力を誇る日本軍と警察を前に、セデックの戦士たちは追いつめられ、一人また一人と命を落としていく。男たちが絶望的な戦いに挑むなか、セデックの女たちもまた選択を迫られ、それぞれが信じる道を選ぶことに。決着のときは近づいていた……。(KINENOTE)

監督:ウェイ・ダーション
出演:リン・チンタイ/ビビアン・スー/安藤政信

ネタバレ感想

冒頭で、彼らの敗北は目前であったーーと書いたけども、そもそもモーナ率いるセデックの戦士たちは負けを承知で霧社事件を起こしていたのであるから、敗北しようがどうでもいいのである。

とは言え、神風的な特攻をしたわけではない。セデックたちは、真の男(セデックバレ)として誇りを持って生きるために負け戦に身を投じたのだ。何で彼らがそんなことできるかと言うと、「虹の橋」信仰があるから。

その信仰とは、真の勇者は死後、虹の橋の向こうにある世界で先祖と暮らすことができる――というもの。しかし、真の勇者になるためには誰かの首を狩って、大人として認められる必要があるのだ。

で、日本軍に支配されたセデック族は、首狩り族としての本分を果たせてない若者も多かった。だからモーナは、日本軍と血みどろの死闘を選ぶことで、若者たちが首を狩って大人になる機会をあたえたのである。

セデックにとって、現世は通過点に過ぎない。目指すべきは虹の橋の向こうの世界なのだ。だから、死を恐れずに戦う戦士になれるのである。――で、そういう戦士たちが日本軍と戦い、敗北するまでを描いているのだが、なんか変なところもある。

前作でセデックたちが日本軍に反旗を翻したとき、そうした男たちの行為を批判しているセデックの女性たちがいた。あれってどういう感情なんだろうと考えてみたんだが、セデックの女性たちは戦いをしないので、虹の橋はそもそも渡れないということか。

つまり、男とは考え方違うので、日本に反旗を翻して生活めちゃくちゃにされるほうが迷惑?? とかそんなふうに勝手に解釈していた。いたのだが、今作においてセデックの女たちの集団は、男が戦闘を続けるために口減らしになることを望み、自ら自殺する道を選ぶ。そのときに、虹の橋の向こうへ先に行っている――というようなことを自分の息子たちに告げている。

それをそのまま受け取るなら、セデックの女たちにも「虹の橋」信仰はあるということだ。では、女たちは勇者にならなくとも、死後は先祖とともに暮らせるという信仰なのかーー? この辺が、この映画を観ただけではよくわからんかった。

もしかすると、セデックの男たちは「虹の橋」信仰を純粋に信じていたけども、女性はそうでもなかったんではないか。だから、第一部のように、日常を壊すようなことをした男たちを非難したのだ。そして、第二部では、信じていないからこそ信じようとして死ぬ道を選んだか。なんだかよくわからん。

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