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映画『13F』ネタバレ感想 仮想現実で存在する人にはそこが現実だ

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13F

『マトリックス』と同年に製作された、仮想現実ものの作品。『マトリックス』のようなアクションもないし、全体的なヴィジュアルも至って地味な感じだけども、最後まで楽しみながら観られるうえ、わかりやすくきちんと物語が完結している良作です。ネタバレあり

―1999年製作 米 100分―

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解説とあらすじ・スタッフとキャスト

解説:コンピューター・ソフトの開発者が仮想現実界を行き来するうちに、現実と仮想現実の区別がつかなくなってゆくSFサスペンス。 製作は「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ。監督は「ゴジラ」の第2班監督だったジョセフ・ラスナック。出演は「ロング・キス・グッドナイト」のクレイグ・ビアーコ、「ラウンダーズ」のグレッチェン・モル。(KINENOTE)

あらすじ:1999年。仮想現実を研究するダグラス・モール(クレイグ・ビアーコ)は、1937年のロサンゼルスの再構築に取り組んでいた。目的は、その住人たちに意識をリンクさせ、シミュレートした世界に入り込もうとするものだった。ある朝、目覚めると血だらけのシャツがあり、ボスのフラーが殺されたと知らされる。刑事マクベインは、いきなり最先端企業の後継者となったホールを疑う。また、フラーの娘と名乗る美女ジェーン(グレッチェン・モル)が出現し、混乱しながらもホールは彼女に惹かれる。フラーは殺される直前、酒場からホールの留守電にメッセージを残していた。さらに、ホールを強請りにきた酒場のバーテンも惨殺される。自分の潔白に自信の持てなくなったホールは真相を探すべく、同僚ホィットニーの協力を得て、1937年の仮想世界へ飛ぶ。1937年の世界。ここでのホールはファーガソンという銀行員、フラーはグリアソンという名の古書店主、ホィットニーはアシュトンという高級ホテルのバーテンダーだった。ホールは、グリアソンのおぼろげな記憶から、フラーのメッセージはアシュトンが預かり、しかも開封して手紙を読んでしまったことを突き止める。アシュトンは自分が仮想人間であることを知り、かつ「人間最大の秘密をこの目で見てきた」という。自分たちを操っているのがフラーとホールだと思い込んだアシュトンはホールを襲うが、間一髪でホールは現代に逃げる。また、ジェーンはナターシャという名前のスーパーのレジ打ち係であることが判明。しかもナターシャは、「前にもあった気がする」と言うものの、ホールを覚えていなかった。ホールは「人間最大の秘密」とは何なのか調べようとするが……。(KINENOTE)

監督:ジョゼフ・ラスナック
製作:ローランド・エメリッヒ
出演:クレイグ・ビアーゴ/グレッチェン・モル/ヴィンセント・ドノフリオ

ラストまで楽しめる物語展開です

ややこしいので詳細は省くが、この映画、主人公はリアル世界の住人と思わせて話が進むものの、実は仮想現実の中に生きている人だと判明するのがおもしろい。勘のいい人は途中で気付くのかもだけど、俺は今回2回目の鑑賞なのに、初見から10数年過ぎているもんだから、全然内容覚えてなくて、この展開をおもしろく観られたのである(笑)。

仮想現実の細部はいろいろ変だけど

よくよく考えてみると、あの刑事さんは断片的な情報を幾つか集めるだけで、よくあそこまで真相を見抜けたなと思う。千里眼でも持っているんだろうか――とか、仮想現実世界の住人たちがどうして、自分たちの世界の果てを知ろうとしないのかとか、知ることができないのには何かの仕組みが働いているのかとか、重箱の隅をつつけば変なところはあるものの、大きな疑問点や伏線と思われるところはキレイに回収されるので、観終ったあとは、すっきりできる。

デジタルでもアナログでも、存在していることに変わりはない

この作品で仮想現実の世界に入った人間は、仮想現実世界内にいる自分そっくりの容姿の人間に一定時間乗り移って行動することになる。主人公の上位者と、主人公の上司は、乗り移った先で、己の欲望に忠実な行動をしていた。何であんなことできるのかというと、仮想現実に生きる人は単なるデジタルデータだと認識しているからだろう。

しかし、デジタルだろうがアナログだろうが、言葉を喋り、他者と自分との区別がつく認識力を持っている以上、仮想世界の人たちもリアルな人間と変わらないのである。主人公の上司は後に、自分のリアル世界がデジタルであることを知る。つまり自分もデジタルであることを知るに至るわけで、なんとも皮肉なもんである。

ラストで主人公はリアル世界に生きることになるわけだけども、仮想世界に残された人たちに対して、彼はどう思うのだろうか。まさか装置をぶっ壊したりはしないだろうけど、自分だけが幸運にも、リアル世界で生きられるようになったのは、都合のよい話でもある。

いずれにしても、言葉を操り、他者とコミュニケーションがとれる以上、その存在はまぎれもなく存在者であり、存在している本人にとっては、仮想現実と言われようがなんだろうが、自分が世界を認識し、存在していることにかわりはないのである。

なんでタイトルが13Fなのかは疑問だが、観ようによっては、時間移動ものであり、パラレルワールドものでもある、隠れた良作です。

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冒頭から引き込まれていくうちに、あっという間に劇終を迎えられる、コンパクトにまとまった良作。最初は何だかよくわからないけど、楽しみながら筋を追っていくだけで、わかるようになっているし、スッキリした気分で鑑賞を終えられるところも好感度大です。
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飽きずに最後まで楽しめます。前半は主人公の死にっぷりでけっこう笑えるし。てなことで、前半はいつもみたいに作品についての話。中盤以降は作品を通じて、成長するとはどういうことなのかを考える話。最後は時間軸の扱い方など作品を通じて考えたことについて話したいと思います。

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