テロ,ライブ
―2014年公開 韓 98分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:大統領の謝罪と多額の現金を要求する爆弾テロ犯からの電話がラジオ番組にかかってきたことから、通話の模様を生中継しようとするものの状況が二転三転していくサスペンス・スリラー。監督・脚本はキム・ビョンウ。初めて長編映画作品を手がけた本作で第34回青龍映画賞および第14回釜山映画評論家協会賞で新人監督賞を獲得した。不祥事を起こしラジオ番組担当となったが爆弾テロ犯とのやり取りを通し巻き返しを図るアナウンサーを「ベルリン・ファイル」「チェイサー」のハ・ジョンウが演じる。ほか、「新しき世界」のイ・ギョンヨン、「キッチン~3人のレシピ~」のチョン・ヘジン、「ポエトリー アグネスの詩」のイ・デビッドらが出演。(KINENOTE)
あらすじ:かつて国民的な人気を誇っていたアナウンサーのユン・ヨンファ(ハ・ジョンウ)は、不祥事を起こしたためにテレビ局からラジオ局に左遷となっていた。彼が受け持つラジオ番組の生放送中、漢江にかかる橋を爆破するという脅迫電話を受ける。はじめはいたずらだと思い相手にしていなかったが、電話を切った途端にマポ大橋で爆発が発生。ヨンファは爆破テロだと確信し、事件の実況と犯人との通話の独占生中継と引き換えに自分をテレビ局へ復帰させるよう報道局長(イ・ギョンヨン)に持ちかける。犯人は21億ウォンもの大金と大統領の謝罪を要求。犯人とのやり取りを進めるうちに、ヨンファは自分が装着しているイヤフォンに小型爆弾が仕掛けられていることを知る……。(KINENOTE)
監督・脚本:キム・ビョンウ
出演:ハ・ジョンウ
ネタバレ感想
適当なあらすじ
ハ・ジョンウ=ヨンファは左遷されたニュースキャスターで、ラジオ番組担当してるんだけど、その投稿コーナーで橋の爆破予告してくる奴がいて、ヨンファはいたずらだと思ってたら、本当に橋が爆破されちゃう。
んで、このテロ野郎はある建設工事に関わってて、その事故で仲間が死んだのに、政府などが謝罪もなく事故を闇に葬りやがったことに憤ってテロを決行。大統領に謝罪を要求することが目的らしい。
んで、テロ野郎はヨンファを信頼できるキャスターと見込んで大統領が謝罪に来るようニュースで呼びかけるように脅す。ヨンファはテロ野郎が爆弾を仕込んだイヤホンを耳につけているため、要求を拒否できないし、独占スクープを成功させることで、局長に左遷された恨みをはらしつつ、キャスターに戻ることを目論み、ジタバタするのだがーーというのが適当なあらすじ。
ハラハラ展開はあるんだけど…
アマゾンプライムで鑑賞。放送局の一室で犯人と電話でやりとりしつつ、局の人間や警察が回りでテンヤワンヤするワンシチュエーションものの作品。序盤から中盤くらいまでは、謎の行動をする犯人とその犯行に犠牲になる市民、そして、過去に収賄事件に絡んで左遷されたヨンファがそれをダシにされて窮地に陥るなど、いろいろハラハラした展開が続く。
ところが、この作品が残念なのは、そうやって広げた風呂敷の細部を説明せずに、スッキリしないままバッドエンドみたいに終わってしまうところ。
ヨンファはなかなかのクズで、終盤には気骨を見せるものの、犯人と築いた信頼関係みたいなもんを何も活かせてないし、元妻も死んじゃってるし、権力に一泡吹かすこともできず、何の成長もしてないように見えちゃうから、ラストの展開にカタルシスもなんもなく、単なる不幸な出来事みたいに終わっちゃってる。
権力はクズでクソなファックオフであることを描きたかったんならそれはそれで成功してるけども、何でヨンファまで射殺しようとする必要があったのかはようわからん。
犯人は何であんなことできたの?
また、犯人はけっきょく少年に見えるくらい幼い人間だったが、あんな奴がビルや橋を爆破できるほどの爆弾つくれるもんかいね? コストもけっこうかかるだろうし、金あったの? ついでに、あの警察の長官やらを爆殺したイヤホンはどうやって仕掛けたんだよ? 忍者じゃあるまいし。そこ説明してくれよ。
あと、何で普通の市民だった彼が、ヨンファの収賄事件のことを知ってんだ? やっぱり忍者?
とか、細かい部分が説明不足で、ラストの展開がちっともスッキリしないので、後半が非常に残念な作品であった。
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