フューリーズ 復讐の女神
―2019年製作 濠 82分―
解説とあらすじ・スタッフとキャスト
解説:8人の殺人鬼たちが、謎に満ちた殺戮ゲームを繰り広げるオーストラリア発ホラー。森の中でケイラが目を覚ますと、森をさまよう女性たちと出会う。不気味なマスクの殺人者たちが武器を手に追ってくるが、1人が殺されると同時になぜか1人の殺人鬼の頭が爆発する。出演は「キリング・グラウンド」のエアリー・ドッズ、『レットダウン:ママはつらいよ』のテイラー・ファーグソン。監督・脚本は、本作が初長編となるトニー・ダキノ。特集企画『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映。(KINENOTE)
あらすじ:高校卒業を控えたケイラ(エアリー・ドッズ)はある夜、友人のマディとともに何者かに連れ去られてしまう。彼女が目覚めたのは棺桶のような真っ黒な箱の中。箱から這い出ると、人影のない森で朽ち果てた死体を発見。悲鳴を上げる彼女に2人の女性が駆け寄ってくる。この森にはケイラと同じように連れてこられた女性がいるらしい。やがて、女性と同じ数だけ、様々な不気味なマスクをかぶった殺人鬼が次々と現れ、一人、また一人と犠牲になっていく。だが、女性が殺されると同時になぜか一人の殺人鬼の頭が爆発。不可解なルールに翻弄され、互いに疑心暗鬼になっていく女性たち。ケイラはマディを探し出し、この森から脱出することができるのか……。(KINENOTE)
監督:トニー・ダキノ
出演:エアリー・ドッズ/リンダ・ゴー/テイラー・ファーグソン
ネタバレ感想
グロい描写で女性が殺されていくホラー作品。監督がホラー映画好きらしく、それなりにこだわりを持って作られたんだろうなぁという感じはする。特に、なんというか画面の乾いた感じというか、質感みたいのは、『悪魔のいけにえ』のような印象。
で、複数登場する殺人鬼もそれぞれ独自の悪趣味なマスクをかぶっている。この辺も数々のホラー作品の影響だろうと思われる。
金持ちの道楽で集められた男女が脱出不能なフィールドに閉じ込められ、美女VS野獣の殺し合いをすることに。んで、金持ちたちがその殺人ゲームを楽しんでいるという内容。
と言っても、最初はこういう内容だっていうのは分からなくなってて、物語が進むにつれて事の真相が判明してくる。単に殺人鬼たちが女の子たちを襲っては殺すゲームというのではなく、実はそれぞれの殺人鬼と女の子がカップリングされていて、ゲームに生き残るには、自分のペアのことを守らなければならないという仕組みが隠されているのだ。それが判明するのは中盤頃。
つまり、殺人鬼たちはやみくもに女の子を殺しているのではなく、自分のカップルとなる相手の顔はあらかじめ知らされているらしく、その子は殺さずに守らなければならないので、殺す前に顔を確認し、自分の守る相手ではないことを認めてから殺すのだ。そして、仮に自分の守るべき対象が死んでしまうと、自分も頭が爆発して死んでしまうのである。
この設定はなるほどと思った。カップルが生き残りを図るという意味では『ハンガーゲーム』と似たゲーム設定ではあるが、そこはけっこう驚かされたな。
あとの見どころと言えば、女の子がグロ描写で殺されてまうところだろうか。斧で顔をはがされるシーンとかけっこう長尺で、個人的にはひいた(笑)。俺は別にこういうシーンを楽しみにホラーを見ているわけでもないので、じゃあ何を見たいのかは自分でもよくわからんが、ともかくそういうのが好きな人には見どころだ。
それ以外の部分では、突っ込みどころもいっぱいあるんだけど、さほど腹が立ってくるわけでもないので、許容範囲という感じ。だが一つ言いたいのは、登場人物の女の子たち、さして美女ではないよな。主人公はかろうじて、2、3発ぶん殴られた美女みたいな美女感はなくもないけども、それ以外は壊滅的だと思った(笑)…ゴメンだけど。
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